原題:『Vous n'aurez pas ma haine』
監督:キリアン・リートホーフ
脚本:キリアン・リートホーフ/ヤン・ブラーレン/マルク・ブルーバウム/ステファニー・カルフォン
撮影:マニュエル・ダコッセ
出演:ピエール・ドゥラドンシャン/カメリア・ジョルダーナ/ゾーエ・イオリオ/トマ・ミュスタン/クリステル・コルニル/アン・アズレイ/ファリア・ラウジア
2022年/ドイツ・フランス・ベルギー
「おまえたちが僕の憎悪を手に入れることはないだろう」
原題を忠実に訳すならば「おまえたちが僕の憎悪を手に入れることはないだろう」となり、実際に本作は主人公のアントワーヌ・レリスの妻のエリーヌがたまたま訪れたコンサート会場でテロに遭って亡くなり、その後はアントワーヌとまだ幼いメルヴィルの日常生活が淡々と映されるだけで、まるでテロなどは無く、ただエリーヌがいなくなったように感じさせ、犯人などが映されることは全くない。それはもしも犯人などが映ったら大変な生活がさらに混沌としてしまうから用心しているような感じでさえあるのだが、このような覚悟ができるかどうかはなかなか難しいと思う。
妻のエリーヌ・レリスが作品冒頭で運転する車の中で歌っていた(と思われる)、ステレオラブの「ロ・ブーブ・オスシレーター」を和訳しておく。エリーヌを演じたカメリア・ジョルダーナはシンガーソングライターでもある。
「Lo Boob Oscillator」 Stereolab 日本語訳
上から光を放つ月は自由だと私は信じている
屋根の上を照らす
月は自由だ
信じられているよりも自由で
月はあちらこちらと揺れ動く
私たちに見えない部分は重要ではない
そのうち現れるから
月が冷たい闇に沈む時
月が溺死するような印象を与える
移ろいやすい外見によって
すぐに立ち直る
疑われるようなものがあるが
想像以上に正しい
月は自由だ
月が照り返す光で影響を受けやすく吸収する
月は屋根を照らしあちらこちらと揺れ動く
変りやすく魅了し
時々眩しいときさえある
少し起き上がろうと思いながら
頭上に上る完璧で光り輝く円盤を
こうして目にする
想像上の光景の
儚く唯一で形だけのものを
月は一度ならず強い印象を与え
恐怖をもたらし錯乱させる
月は全ての頭上にある
月は全ての頭上にある
月は全てにおいて自由だ
月は全ての頭上にある
月は全てにおいて自由だ
月は全ての頭上にある
上から光を放つ月は自由だと私は信じている
屋根の上を照らす
月は自由だ
信じられているよりも自由で
月はあちらこちらと揺れ動く
私たちに見えない部分は重要ではない
そのうち現れるから
少し抜け出そうと思いながら
頭上に上る完璧で光り輝く円盤
想像上の光景の
儚く唯一で形だけのものを
月は一度ならず強い印象を与え
恐怖をもたらし錯乱させる
月は全ての頭上にある
月は全ての頭上にある
Stereolab - Lo Boob Oscillator / Miss Modular / Mountain / Delugeoisie - Live at Le Guess Who?
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