MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ドミノ』

2023-10-29 00:59:35 | goo映画レビュー

原題:『Hypnotic』
監督:ロバート・ロドリゲス
脚本:ロバート・ロドリゲス/マックス・ボレンスタイン
撮影:ロバート・ロドリゲス/パブロ・ベロン
出演:ベン・アフレック/アリシー・ブラガ/ジェフ・フェイヒー/ジャッキー・アール・ヘイリー/ウィリアム・フィクナー
2022年/アメリカ

都合が良すぎる催眠術について

 公開前の予告編を見た限りでは面白そうだったのだが、実際観賞してみるとずいぶんと荒いSF作品だった。何よりも催眠術(Hypnotic)のかけ方がイージー過ぎる。既にあれほど他人をコントロールできるのならばデルレーン一人で世界を支配できるくらいに強力で、強すぎて主人公のダニー・ロークの娘のミニーを必要としないくらいなのである。
 細かいことを言うが、ロークはデルレーンよりも先に銀行の貸金庫の中身を調べて「レヴ・デルレーンを探せ(Find Lev Dellrayne)」という文字が書かれたミニーの写真を見つけるのであるが、ところでどのようにしてロークは、その時点ではまだ謎の男だったデルレーンの貸金庫が分かったのだろうか? 本来ならばこの時点でロークは何かおかしいと気がつくはずなのである。
 結局、「レヴ・デルレーン」とは「ディア・ヴァリー・レーン(Deer Valley Lane)」というロークの実家がある場所だったのであるが、思いつくかな? 実家だから思いつくという意見もあるが、ロークは記憶を消しているのだから微妙なところである。
 一連の騒動は「ディヴィジョン」という組織が最も高い催眠術の能力を持つミニー(ドミノ)の居所を、その娘を隠したはずのダニー・ロークに思い出させるプログラムなのであり、今回が12回目という。しかし娘の失踪から4年も経っていてまだ12回しかしていないというのが不思議ではないだろうか。
 やはりSF作品を90分少々で描くということに無理があったように思う。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/moviewalker/entertainment/moviewalker-1162305


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