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「不倫と正義」中野信子/三浦瑠麗

2023年02月13日 06時54分23秒 | 読書(現代事情)


「不倫と正義」中野信子/三浦瑠麗

中野信子さんと三浦瑠麗さんの対談。
中野信子さん1975年生まれ、三浦瑠麗さん1980年生まれ。
二人とも東大大学院卒業。
なぜ不倫は過剰にバッシングされるのか?、ってのがテーマ。

P130
中野:そもそも結婚って、財産の散逸を防ぐとか、あとは人口の管理とか、そういうことのために国家が行ってきたものなのかなという前提があったとすると、もうあまりその役に立ってないですよね。(中略)
フランスだとこのPACSも含めた婚外子の割合って、半分を超えているんですよね。それを考えると、結婚があった方が国力を削いでいるんじゃないかって印象がある。
(PACS=(Pacte Civil de Solidarité) 民事連帯契約法 のこと、中野信子さん曰く「同棲以上、結婚未満」みたいな制度)

P202
中野:道徳って多分、老子の『道徳経』が由来なんですよね。老荘思想から来てるのなら、道徳の「道」はタオと読む「道」なんだと思うんですけども・・・・・・

P235
中野:また同じことを言っちゃうけど、結婚という制度があまり人間にあってないんだと思うんだよな。
(中略)
そんな何十年も一緒にいるってね。これって人間の平均寿命が40年とかの時代の制度ですよ。なのに私たち、何なら本当に120とかまで生きるかもしれない。(中略)
やっぱり結婚って、子育てを円滑に進めていくための共同経営みたいな部分はある。そこはプロジェクトみたいなもので、プロジェクトが終わってもまだチーム解体しないのかよっていうつらさも出てくるかもしれない。相手のことが嫌いになるとかそういうのじゃないんだけど、何かほかに目を向けちゃいけないつらさみたいなね。

P94
三浦:イギリスの男性向けの啓蒙CMで、性行為を紅茶を飲ませることに例えてるものがあるんですね。(この動画のこと→ 性行為の同意を紅茶に置き換えて下さい! - YouTube

【参考】


「サイコパス」中野信子

「毒親 毒親育ちのあなたと毒親になりたくないあなたへ」中野信子

【ネット上の紹介】
世に不倫は数多い。2020年のある調査によれば、恋人や結婚相手以外の人とセックスをしている性交経験者の割合は男性が4割強、女性が3割強。とりわけ「働く既婚女性」の不倫が増加中だ。ではなぜ有名人の不倫ばかりがバッシングされるのか。「愛のある」不倫も許されないのか。そもそも結婚制度とは、人間の本能とは―。脳科学者と国際政治学者、異分野の知性が語り尽くす男と女、メディア、国家、結婚の真実。
第1部 不倫とバッシング(増える不倫
バッシングの過激化 ほか)
第2部 男と女の性と権力(よい恋愛に必要なもの
家では男尊女卑、外ではリベラル ほか)
第3部 結婚の罪(結婚の4階建て構造
家族のかたちと社会の意識 ほか)
第4部 不倫の「倫」(「倫」とはなにか
価値観調査に見る日本 ほか)

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