【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「宝の船 江戸菓子舗照月堂」篠綾子

2021年01月26日 13時57分14秒 | 読書(歴史/時代)


「宝の船 江戸菓子舗照月堂」篠綾子

シリーズ最新作、9作目。
いつも面白いが、今回、特におもしろかった。
なぜなら、京都に行っていた安吉が、長門と一緒に江戸に戻ってきたから。
即ち、京都と江戸にまたがって展開していた物語が、合体したから。

P232
「こちらになつめという娘がいないだろうか」
「えっ」
(中略)
「私は、その娘の親戚の者だ」
 と、男は目をそらしたまま言う。
 それはおかしい、と安吉の中で警戒の心が働いた。
「なつめさんに、お付き合いのある親戚はいないはずですが・・・・・・」

【ネット上の紹介】
十二月三十日。年内の仕事を終えた駒込の菓子舗照月堂では、暮れの“鬼やらい団子”を揃っていただこうと、皆が居間に集まっていた。その席で主・久兵衛は、落合に寺を建てる育ての母・了然尼に付き添うため、なつめが店を辞めることになったと告げる。菓子作りは続けるというなつめに、これからも弟子として頼ってほしいと労う久兵衛。惜しまれながら、二年半勤めた店を後にし、新たな暮らしを選んだなつめ。精進を続ける照月堂、京で生み出された菓子…物語が大きく動き出す、シリーズ第九作。

この記事についてブログを書く
« 「動的平衡 2 新版」福岡伸一 | トップ | 2020年ベスト読書 »

読書(歴史/時代)」カテゴリの最新記事