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「チンチン電車と女学生」堀川惠子/小笠原信之

2016年09月23日 21時08分44秒 | 読書(昭和史/平成史)


「チンチン電車と女学生 1945年8月6日・ヒロシマ」堀川惠子/小笠原信之

戦争末期、少女たちは広島で電車を運転をした。
男たちが、戦争にかり出され運転手がいなくなったから。
詳細な記録を背景に、彼女たち青春群像を描いている。

P169
一方、小西さんが御幸橋にさしかかったときのことだ。いとこで一期上の雨田豊子さん(一期生)に偶然、出会った。その制服姿にあこがあれて小西さんが家政女学校へ入ることになった、あのいとこだ。雨田さんは乗務中に被爆して爆風で電車から外に飛ばされたが、頭にケガをするだけですんでいた。学校に帰ってくるところだった。この出会いが小西さんの生死を分けたといっても過言ではない。(この雨田豊子さんがNHKドラマ「一番電車が走った」の主人公)

P126
中国の抗日都市・重慶に対する日本海軍航空隊の無差別爆撃は、1939年春から41年秋まで続いた。そして、218回の集中豪雨的な空襲により、1万1889人の重慶市民を死に追いやっている。この死者数を米軍の戦略爆撃による日本人死者数と比べると、広島、長崎、東京に次ぐものであり、同じく1万1000人台の死者を出した愛知、兵庫、大阪の空襲に匹敵する。

【参考リンク】1
原爆に遭った少女の話(漫画)79P

【参考リンク】2
戦後70年「一番電車…2015年放送

http://sasurai.o.oo7.jp/Gengaku.html

【ネット上の紹介】
原爆が炸裂したあの日も、チンチン電車は広島の街を走っていた。運転士と車掌の多くは14~17歳の女学生たち。兵隊に取られた男たちの代わりを務めていたのだ。本書は、彼女らが通った「幻の女学校」の存在を明らかにし、徹底した取材で、少女たちの青春と、8月6日のヒロシマを記録する。

[目次]
第1章 「幻の女学校」との出会い
第2章 広島電鉄家政女学校開校
第3章 女学生運転士の誕生
第4章 青春の日々
第5章 軍都・広島とチンチン電車
第6章 八月六日、午前八時十五分
第7章 地獄絵のなかを
第8章 復旧電車が走る
第9章 女学生たちの六〇年

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