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【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

ビッグ・リトル・ライズ

2021年08月18日 11時50分46秒 | TV/ドラマ

米ドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」シーズン1をU-NEXTで観た。
原題:Big Little Lies =「ささやかで大きな嘘」
全7話。1話51分-59分

観るきっかけは、『ニコール・キッドマン、リース・ウィザースプーンがW主演&製作総指揮』、ってこと。これはすごいな、と。
リアーン・モリアーティの小説を2人が気に入ってドラマ化したようだ。

【あらすじ】U-NEXTの紹介文章
カリフォルニア州の海辺にある高級住宅街・モントレー。ある日、子供たちが通うエレメンタリースクールで、イベント中に謎の死亡事件が発生。そして、子供たちのささいなトラブルをきっかけに、偽りに彩られたママたちの嘘が炙り出されていく。

【受賞】
企画・製作総指揮・脚本はデヴィッド・E・ケリー。(アリー my Loveで有名)
第69回エミー賞で8つの賞を受賞した。
第75回ゴールデングローブ賞で4つの賞を受賞した。
第24回全米映画俳優組合賞で2つの賞を受賞した。
ニコール・キッドマンとアレクサンダー・スカルスガルドはエミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞の3賞すべてで女優賞と男優賞を受賞した。

【感想】
構成が良かった。
全7話の初回で殺人事件が起きるが、誰が殺して、誰が殺されたのか明らかにされない。
最終回で、すべてが繋がり解明される。その間は、物語は過去にもどり、町の人たち、特にママ友交友関係が描かれる。入学式オリエンテーションで、新入生・アマベラの首に絞められた跡が見つかる。子ども同士のいじめと思われる。誰が首を絞めたのか、と言う質問に、アマベラは新しく越してきたジェーンの息子・ジギーを指さす。しかし、ジギーはやってない、と言う。母・ジェーンもそれを信じる。そこからママ友同士の確執、不信感がつのり、夫も巻き込んで争いが激化する。

内容として、上流社会、親の過干渉、教育問題、社会格差、ママ友同士のマウンティング、DVなど、先日観た韓国ドラマ・SKYキャッスルと共通する。
観ていて、韓国ドラマも米ドラマも変わらないな、と感じた。

違ってる点は表現、リアリティと過激さ。
①リアリズムの追求・・・車の事故シーンのリアリティはびっくり。
②性描写・・・さすが米ドラマ。韓国ドラマには、この露骨さはない。
③暴力シーンの過激さ・・・韓国ドラマだと、殴っても当たってないな、と分かる。

#1 入学説明会・・・原作は幼稚園となっているが、ドラマは小学校。

#2 過干渉の親はいわば”ヘリコプター”(セリフでは、きちんとHelicopter parentといっているのに、字幕では”ヘリコプター”と省略されている)

#3 ママは自分があきらめたキャリアを私に押しつけてるみたい

#6 人に不幸だと思われたら自尊心を保てないから

#6 演技は結婚の秘訣

#6 女ってのは許すことのできない生きものだ

【感想】2
ニコール・キッドマンは1967年生まれだから、当時50歳くらいのはず。若いときから美しかったけど、その容色は衰えていない。共演のリース・ウィザースプーンが1976年生まれだけど、同い年か、それより若く見える。ヌードシーンも贅肉なしでスレンダー。びっくりだ。

ところで、賞もとって、皆さん絶賛だけど、ところどころ退屈になったりする。7話まで観てはじめて面白さが生じる。途中であきらめないで。(見せ方、展開は、韓国ドラマの方が面白く感じる。米ドラマは、リアリズムにこだわりすぎか?)

【原作】

最初は子供同士のトラブルだった。海辺の公立幼稚園、園のパーティで聞こえるのは罵声と保護者の乱闘の音。そして一人が死亡した。事故か?殺人か?事の起こりは六カ月前、シングルマザーのジェーンの息子にいじめの嫌疑がかかった。本人は否定するが、保護者同士は険悪に。ジェーンは二人の友人と事態に立ち向かう。31カ国で翻訳、英米で150万部突破の傑作ミステリ登場。


理性的な人生

2021年08月17日 09時44分34秒 | TV/ドラマ

中国ドラマ「理性的な人生」をNetflixで観た。
原題:「理智派生活」
(全35話、1話44-46分)

中国の「ホームドラマ」を探してるが、見つからない。
普通の人々がどう暮らしてるのか、知りたいから。
本作品は、ホームドラマじゃないけど、その一端を知ることが出来る。

舞台は上海。大企業のOLが主人公。
33歳から35歳までの年月が描かれる。
上海出身だが親元から独立して、ひとりで生活している。
母親は元高校教師で、今は書道教室で教えている。
父は外科医で、幼いときに母と離婚。

観ていて感じたのは、雰囲気として韓国ドラマと変わらない。
母親は、娘が大人になっているのに、必要以上に干渉してくる。
未婚だったら、結婚しろといい、結婚すると、子どもはまだか、と。
職場は男社会で、女性が管理職になるのは難しい。
ヒロインは実力では部長クラスだが、まだ主任どまり。
昇進しそうになるが、策略を仕掛けられ、はめられてしまう。

韓国ドラマでは、陥れられたら報復する。
本作品では、復讐せずに、和解したり、時期を待って我慢する。
これは、中国ドラマの特徴と思えない。
「ヒロイン演じるのが秦嵐さんだから」・・・というのが、私の考えた理由。
秦嵐さんは、「瓔珞」で善良な富察皇后を演じた。
そのイメージがファンに定着しているから、と思う。

ところで、秦嵐さんは40代。
それなのに、30代前半の女性を演じて違和感がまったくない。
若く見えるし、圧倒的な美貌だ。
女優というと、スン・リー、チャオ・リーインが有名だが、美しさでは秦嵐さんが№1、と思う。

#2 愛なんて誰も見たことがない亡霊よ

#14 彼は口先だけの男よ(中略)彼は北京では北京ダックを食べて 広州ではチャーシューを食べる 上海ではあなたのような小籠包をつまみ食いよ

#21 母親が結婚相談所に申し込む・・・年会費5000元

#23 幸せとはこういうこと”水の温度を自ら飲んで知る”

#28 いよいよ報復開始
       「もう考えてあるの 彼らの天下も終わりよ」
       
「本気なの? かの有名な瓔珞のように復讐か」
(これにより、明らかに瓔珞を意識しているのが分かる)

#29 バツイチの男性は貴重な宝物 バツ2の男は雑草

#31 穹窿山(チオンロンシャン)に行くシーンがある
    写真を撮るポーズで指ハートをしている


「ジェンダーで見るヒットドラマ」治部れんげ

2021年08月16日 07時45分12秒 | TV/ドラマ


「ジェンダーで見るヒットドラマ」治部れんげ

タイトル通り、ヒットドラマをジェンダー視点で読み解く、という趣向。
例えば、SKYキャッスルでは――

P80
こうして、極端な教育ママや格差社会というテーマを掘り下げていくと「自分の人生を生きられない親」という根本問題に行き着くのです。

本作品で、取りあげられているドラマは次の通り。
参考までに、横に視聴可能な動画配信サービスを記載する。
(2021/08/15付、私の調べた最新情報)

【韓国】
愛の不時着・・・Netflix
よくおごってくれる綺麗なお姉さん・・・Netflix
SKYキャッスル・・・Netflix
椿の花咲く頃・・・Netflix
ミスティ・・・U-NEXT
私の名前はキムサンスン・・・Amazon

【アメリカ】
ザ・グッド・ファイト・・・Amazon
ハンドメイズ・テイル・・・hulu
ハウス・オブ・カード・・・Netflix
ビッグ・リトル・ライズ・・・U-NEXT
ホームランド・・・Netflix
サバイバー・・・Netflix

【日本】
半沢直樹/私の家政夫ナギサさん
きのう何食べた?
結婚できない男/まだ結婚できない男
カーネーション

【欧州・カナダ】
アウトブレイク・・・Netflix、U-NEXT
アンという名の少女・・・Netflix
アンオーソドックス・・・Netflix
コペンハーゲン・・・Netflix
またの名をグレイス・・・Netflix

【感想】
とてもよかった。
ジェンダーという視点を通してるけど、普通に、面白そうな作品が紹介されていて参考になる。
残念な点は3つ。中国ドラマにまったく触れていないこと。(いったいなぜ?・・・日本作品を削除してでも、とりあげて欲しかった)
「マーベラス・ミセス・メイゼル」を取りあげていないこと。
「コペンハーゲン」は、この名称で検索しても出てこない。”BORGEN”というタイトルに変わっている。
あと責めているわけではないが、Netflix収録作品がほとんどで、偏りを感じた。

【参考文献】・・・次の作品が参考図書として挙げられている。
「自由論」
「教科書にみる世界の性教育」
「韓国社会の現在」・・・これは読書済み、とてもよかった
「あやうく一生懸命生きるところだった」
「女たちの韓流」
「朝ドラには働く女子の本音が詰まってる」

【参考リンク】
「韓国社会の現在」春木育美 -

「となりの韓国人」黒田福美

「「不時着」しても終わらない」黒田福美 -

【ネット上の紹介】
ベタ設定の「愛の不時着」はなぜ世界でヒットしたのか?「半沢直樹」のパワハラがいまだにウケる日本はヤバイ!?欧米ドラマで夫がすぐに捨てられる理由は?韓国ドラマの姑はなぜしつこいのか?―エンタメ性の高い連続ドラマには、必ずその国の世相が反映される。いまやビジネスにも家庭円満にも欠かせなくなった「ジェンダー視点」でドラマを見れば、世界のいまも見えてくる。韓国「椿の花咲く頃」「SKYキャッスル」、アメリカ「ハンドメイズ・テイル」「ザ・グッド・ファイト」、カナダ「アウトブレイク」、欧州「コペンハーゲン」、そして日本「きのう何食べた?」等々、世界各国から選んだ22本のドラマを、業界随一のジャナーリストがジェンダー視点で読みとく。楽しく読んで、そして見て、ジェンダー観をアップデート!
序章 ジェンダーでドラマを見ると社会がクリアに見えてくる(ストーリー展開をジェンダー視点で見る
ところで、ジェンダーって、なんだっけ? ほか)
第1章 ジェンダー意識の高い韓国ドラマは厳しい格差社会の反動?(総論:社会的テーマを正面から描く韓国ドラマ
世界中を惹きつけたケアするヒーローと自立したヒロイン 愛の不時着 ほか)
第2章 経済と性暴力の問題を統合するアメリカドラマ(総論:「人権」と「経済」が地続きのアメリカドラマ
BLM、#Me Too、大統領弾劾…「トランプの時代」に挑んだ女たちの法廷ドラマ ザ・グッド・ファイト ほか)
第3章 稼ぐ女性は見ていて辛い!?日本ドラマのジェンダー・ステレオタイプ(総論:二者択一の価値観の残る日本ドラマ
大ヒットドラマで見る「すべてかゼロか」を迫る日本社会の闇 半沢直樹/私の家政夫ナギサさん ほか)
第4章 欧州とカナダのドラマに見る自己決定と幸せの相関(総論:幸せになるために必要な「自分の人生を自分で決める自由」
新型コロナの“予言ドラマ”が提示した女たちのプロフェッショナリズム アウトブレイク―感染拡大 ほか)


SKYキャッスル

2021年08月14日 07時37分36秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「SKYキャッスル」をNetflixで観た。
2018年作品、全36話、1話27-38分

SKYキャッスルとは、高級住宅地の名前。
そこには、エリート、上流階級のみが居住している。

プロローグとして、恵まれた夫人の自殺から始まる。
息子は失踪、夫も姿をくらます。
いったいこの一家に何が起こったのか?

空き家となった邸宅に、童話作家のイ・スイムと医師のファン・チヨン夫妻が引っ越してくる。ここから本格的に物語が回り出す。

この夫婦は教育に関しては放任主義。子どもの自主性に任せている。
ところが、SKYキャッスルの住人たちは過剰に教育熱心。当然軋轢が生じる。
各家庭には、受験生がおり、名門進学校に通っている。
そこに、”コーデ”と言われる入試コーディネーターの存在が浮かび上がってくる。しかも、合格率100%、と噂される。

母親の受験情報戦が描かれ、教育問題を正面から扱った作品。
さらに、夫婦のありかた、旧態依然とした儒教社会、競争社会、格差問題も提示している。堅苦しく感じるかもしれないが、そこは韓国ドラマ。
エンタメとして、見事に盛り上げてくる。
最高視聴率は、24.6%。(ちなみに「愛の不時着」は21.6%)
騙されたと思って、観てみて。
いままで観た韓国ドラマの中でもトップクラスの面白さ。

#9 ハンムラビ法典は 報復でなく 目には目だけ 歯には歯だけ
  公平な対価を払えと説いているの

#17でヘナがソジンとイェソの家に同居する・・・このあたり韓国ドラマらしい盛り上がりだ。日本ドラマでは、こんな展開はない、と思う。


瓔珞(エイラク)

2021年07月26日 09時10分23秒 | TV/ドラマ
中国ドラマ「瓔珞」(エイラク)を観た。(2回目)
(全70話、1話47分)
以下、前回アップした内容を元に、追加して書く。

ひと言で言うなら、紫禁城の半沢直樹。
やられたらやりかえす。
これほど策略家のヒロインはいない。
決め台詞は・・・
「それしきで私に勝てると?」
「あなたは私の策にかかったのよ」
相手が謀略を仕掛けてくるが、さらにその裏をかいて相手を落とし込む。その手腕が見事。(基本、仕掛けられて、その返し技で仕留める)
ヒロインを演じたウー・ジンイェンは、ニコリともせずクールに演じる。
 
舞台は、清の乾隆帝の時代、紫禁城。
魏瓔珞は、宮中での姉の不可解な死に疑問を持ち、女官として紫禁城に入る。
最初は、繍坊で刺繍をして日々を送りながら犯人を捜す。
やがて皇后・富察氏の侍女となり後宮の深部へと入っていく。
前半は姉を殺した犯人を追い詰め、
後半は恩人であり師であり姉とも慕う皇后・富察氏を陥れた犯人を捜し報復していく。
基本は、やられたらやりかえす、しかし、受けた恩と義理は返していく。心理的にイーブンでないと落ち着かないようだ。
*以下、ネタバレもあるので、未視聴の方ご注意。

【気になるセリフとシーン】
#7 富察皇后:「これほど切れる女官は初めて見たわ」

#8 高貴妃:「あんな不遜な奴稗は初めてよ」

#15「執念深いばかりか なんと命知らずな」
   「人を虐げれば必ずその報いを受ける」

#23「恨みは結ばず解くもの」

#27この回で、裕太妃を追い詰める・・・雷神を操り天罰を下すが、この回だけ神がかっていて少し不自然。

#34「(富察)皇后は主よ 恩師であり姉なの」

#41書かれている訳ではないが、ここから第2部の始まり
   舞台は円明園からだが、明玉のため、紫禁城に戻ろうとする
   「軽挙は慎み 一撃でしとめねば」

#46「連環計を使うのですか」
以下、Wikipediaより*「連環計」=中国の兵法書に挙げられる兵法の一つで、複数の計で大きな効果を狙ったり、複数の勢力を連立させる等して敵内部に弱点や争点をつくりだし足の引っ張り合いをさせる兵法である。

#49「離縁事由”七法”のうち姦淫 多言 嫉妬を犯したのだ」
以下、Wikipediaより、七法とは・・・
  1. 舅に従わない(義父母に従わない、家訓に背く)
  2. 無子(子供ができない。ただし、妾に子供がある場合はその限りでない。また子がなくても良妻であり義父母に気に入られ、良く仕えているならその限りではないともされている)
  3. 淫乱(浮気、姦通など)
  4. 嫉妬(家族を恨み、怒る場合)
  5. 悪疾(家族に伝染するような疾患に罹患した場合。病気がちなのは理由とはならない)
  6. 多言(男のようによく喋り、家の方針についてあれこれ口を挟む)
  7. 窃盗(家の財産の使い込み、勝手な金銭の使用や持ち出し)
#56「虎も困窮すれば犬に虐げられる でもそうかしら? 本当に猛々しい虎なら犬ごときに虐げられやしないわ」(瓔珞のプライドと気概を感じる)
また、親友・明玉を傷つけられ、ソッコー舒嬪に仕返し、強烈ビンタを見舞うシーンがあるが、こういうところが女性に受けたのではないでしょうか。
第三部ともいうべき、嫻皇后との争いも始まる

#68「人は足るを知らざるを苦しむ 既に隴を平らげて復た蜀を望む」(欲望にはきりがない、と)

【感想】
ヒロインの積極的な性格と行動力、富察皇后との師弟愛、明玉との友情・・・これが、支持された大きな要因と思う。
また、後宮を舞台にした作品は多数あるが、本作品は、美女率が極めて高い。
特に、富察皇后様は性格も外見も素晴らしい。抜群の美しさだ。
物語の進行につれ、登場人物たちの性格や振る舞いが変わっていくが、富察皇后様は、最初から最後まで善良だ。

【備考】1
中国ドラマ「如懿伝〜紫禁城に散る宿命の王妃〜」と表裏一体。
なぜなら、同じ2018年放映作品で、乾隆帝の時代を扱っているから。
共通する登場人物多数でありながら、描かれ方が正反対。
ほぼ同時期に配信されたそうだけど、視聴者も困ったかも。
いったいどちらの味方をして観たらいいの?、と。
でも、断然面白いのは「「瓔珞<エイラク>」だ。

【備考】2
音声を聞いていると、「魏瓔珞」が、、ウェ・インロー・クーニャンと呼びかけられている。「明玉」は、ミン・ユゥ・クーニャン、と聞こえる。(間違っていたらご容赦)

【備考】3
本作と「宮廷の諍い女」を元に階級を記す。

官女子(最下位ー官女子は宮女と変わりないが、夜伽ができる)
答応(8位)
常在(7位)
貴人(6位)     ↑定員無し=何人いてもOK
嬪(5位ー定員6名)  ↓「嬪」から上位
妃(4位ー定員4名)
貴妃
皇貴妃        ↑側室   
皇后         ↓妻=正室=正妻
*嬪から上位となり、基本、1等級ずつしか上がらない。
*貴賓は小主であり、独立した部屋をもらえる
*瓔珞は次のように駆け上っていく。
  奴稗→いきなり貴人→嬪→妃→貴妃→皇貴妃 
*観ていると、皇后も側室も、お互いに「娘娘(にゃんにゃん)」と呼び合っている。
「宮廷の諍い女」を観ていると、ヒロイン・甄嬛は、最初「娘娘」と呼ばれていない。上位の「嬪」以上になってから、「娘娘」と呼ばれるようになった。「娘娘」は、もともと「女神様」の意味があるようで、下位の側室には使わないようだ。

【備考】4
日本タイトル:「瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~」
原題:「延禧攻略」、英題:"Story of Yanxi Palace”
2018年に動画サービスiQIYIにて放送。
( ドラマ部門デイリー再生数20日間連続1位、総再生数180億回を突破する歴史的記録を打ち立て、「神劇」と称される。 華美な描写や欲望渦巻く宮廷闘争が社会主義的価値観に悪影響を及ぼすとして、中国当局の批判を受け、TV放送が中止となる)


The Marvelous Mrs. Maisel

2021年07月06日 08時22分02秒 | TV/ドラマ
『マーベラス・ミセス・メイゼル(The Marvelous Mrs. Maisel)』を観なおした。
通算4回目。やはり面白い。

第1シーズン=8話
第2シーズン=10話
第3シーズン=8話

1950年から1960年代のニューヨークを中心に展開する。
何不自由ない主婦ミセス・メイゼルがヒロイン。子どもは2人。
ところが、夫が秘書と浮気したと告白したことから、人生が激変する。

ドラマというと、若い男女がくっつく話が大半。
でも真におもしろいのは、離婚劇。(第三者なら)
なぜなら、時間・労力・お金を格段に必要とするから。
(言い換えると、出会うより縁を切る方が難しい、と。山も登るより下りる方が難度が高く、怪我・事故の確率が上がる)体力とパワーも半端なく要求される。
だから、ドラマとして盛り上がる。
しかし、致命的な欠点がある。それは、話が暗くなること。

本作は、離婚問題を取りあげながら暗くならない。
コメディとして昇華している。
サクセスストーリー、人生案内、業界お仕事ドラマとしても面白い。
1950年代のユダヤ人社会、ショービジネス業界、ジェンダー問題、当時のファッション・風俗が描かれるのも興味深い。テンポのよい会話で進行し、ほんと、何度観てもあきない。

①#8 
「君は多くを持っている」
「多くって?」
「出会う女の子が魅力的な容姿か 聡明な頭脳か ユーモアがあるか 親ウケがいいか その1つか2つでも幸運だ だが君はそのすべてを持っている」

①#8 妻をやじる客と喧嘩する夫「彼女のどこがつまらないんだ 彼女はおもしろい」・・・このシーンは泣かせる。夫の複雑な感情を表現したシーン

②#1 舞台がパリに移動

②#3 ニューヨークに戻る

②#4 家族でキャッツキルへ・・・ダーティダンシングの世界だ!

②#5 リジー・ボーデンの劇が上演されている(当時の有名な事件で、実父と継母が斧によって殺害された。迷宮入り・・・リジー・ボーデン - Wikipedia

②#9 チャリティTVに出演・・・いやがらせを受けて、深夜最終枠にされてしまうが、みごとに盛り上げる・・・好きなシーン、アドリブ即興、当意即妙

②#10 「人生あとで気づくことばかりだな」(ほんと、そのとおり・・・後悔ばかり)

たった一人の私の味方  

2021年06月30日 07時38分44秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「たった一人の私の味方」をU-NEXTで観た。
2018年作品、全53話、1話64-70分
出演:チェ・スジョン(父:カン・スイル)、ユイ(娘:ドラン) 、イ・ジャンウ、ユン・ジニ
脚本:キム・サギョン

ヨンフンは、殺人を犯し無期懲役となる。
ドンチョルは、ヨンフンの娘・ドランを引き取り育てる。
韓国版「氷点」の世界。
ヨンフンは、特赦により27年後出所しカン・スイルと名前を変える。
娘は28才になっていたが、名乗り出ることが出来ない。

最初タイトルの意味は、娘にとってたった1人の味方=父、と思っていたが、後半で逆転する。父の過去が暴かれても、無条件に味方する娘・ドランが描かれる。
(最終話で、さらに深い意味があると分かる)
犯罪加害者と被害者の問題を商業ベースで娯楽作品としたのがえらい。
日本だったら、炎上してたかも。(そもそも企画段階でボツ?)

【印象に残ったセリフとシーン)
#21 お金が教養を作る

#23 キャンピングカーで、雪岳山(ソラク)に新婚旅行に行くシーンがある

#24 「智異山(チリサン)にも行って 南海も見たし 釜山でヌタウナギも食べられた」

#30 嫁は下からもらえ

#36 キレイな女は3年で飽きるけど、料理上手な女は一生飽きない

#44 ドンチョルの妻:「人殺しの子を育てさせるなんて死んでも許せないわ」

【感想】
韓国ドラマばかり観ているように思われるかもしれない。
実際は、米ドラマも試している。
でも、数話で飽きてしまい続かない。
米ドラマと比べて、韓国ドラマは、格段に完成度は低い。(予算も少ない)
でも、最後まで観てしまう。
この違いは、いったい何なんだろう?
韓国ドラマは、「情(じょう)」を描こうとするから?
米ドラマと比べて、湿っぽいのは確か。
この湿度が心地よいのかも。

【蛇足】
演出の雑な点が散見され、30話くらいで挫折しそうになったが、40話くらいから盛り返す。

【ネット上の紹介】
病気の妻の治療費をめぐるトラブルで誤って人を殺してしまったヨンフン。無期懲役の判決が下り、ヨンフンはともに施設で育ち自分を兄のように慕うドンチョルに幼い娘・ドランを預けることに。27年後、出所したヨンフンは娘と関わらずに生きようとするが…。


明蘭 

2021年06月14日 08時51分01秒 | TV/ドラマ
中国ドラマ「明蘭」をU-NEXTで観た。(全73話、1話43-46分、2018年) 

出演:チャオ・リーイン、ウィリアム・フォン、チュー・イーロン、シー・シー、チャン・ジャーニン
監督:チャン・カイゾゥー
原作:関心則乱
脚本:ズン・ルー 、ウ・トン

【ネット上の紹介】
盛家の娘・明蘭は母親の身分が低かったことから、父の愛情を得られず、盛家の正妻や姉妹たちにも虐げられて育った。亡き母の教えを守り、自分の才気を隠して成長した明蘭は、やがて寧遠候府の御曹司・顧廷燁に見初められ、夫を支え優れた才知を発揮していく。

【感想】
ドラマチックな展開では負けるけど、「月に咲く花の如く」「瓔珞」「宮廷の諍い女」に匹敵する作品、と思う。宋の時代、明蘭のサクセス・ストーリー。これが表向きのテーマ。裏のテーマは、儒教社会を背景にした女性の生き辛さ。
身分制、正妻と側女、本家と分家、姻戚関係、武官と文官、宮廷内の確執、皇后と貴妃、皇帝と皇太后・・・宋の社会、風俗を丁寧に描いていて、物語を盛り上げている。
映像が美しく、TV映像でなく、映画クラス。当時の日々の生活が感じられる映像だ。
部屋の凝った調度、街並みが素晴らしい。(どこで撮影したのだろう・・・映画村のようなところがあるのだろうか?)後宮でなく、貴族・官吏を中心に描いたのがよかった。

【気になるセリフとシーン】
#4 揚州から都に舞台が移動

#12 科挙の合格発表 祝宴を開いて爆竹を鳴らし、臣に粥を施すよう指示

#24,25 盛家本家がある宥陽に舞台が移動、淑蘭の離婚劇が両家の親族を集めて進行する・・・法廷ドラマのよう

#27 長卓の上を水が流れ料理皿が移動していく・・・回転寿司の元祖か?!

#35 たまたま宮廷に来ていた明蘭はクーデターに遭遇、皇帝の密詔と兵符を預かる

#36 幸せを決めるのは難しい 不運でも幸せだと感じる者がいるし幸せに見えて苦しみを秘めた者もいる

#37 明蘭:「弘文さんはさほど私を思ってないし私もあの人を思ってない だからこそ                        仲むつまじい夫婦になり敬いあえるはずです」
    大奥様:「まだ若いのに達観しすぎている」

#39 信用できない言葉が3つある
   老人の ”生きたくない”
   子供の ”大人になりたくない”
   女子の ”嫁ぎたくない”

#42 女が最後に頼れるのは自分だけよ 第一に銭を持つこと 第二に身近に腹心を置くこと
          これが生きるすべよ

#42 嫁いで早々に秦氏たち(姑)の顔を潰した恐ろしい嫁ですよ

#62 この世で問われるのはどれほど捨て身になれるか 父上も奥様も康家も王家も捨て身           になれない でも私は違う

#66 お産のシーン:天井から吊り下げられた横木を持って、立ってお産をしている!

【蛇足】
トップクラス人気女優・チャオ・リーインが明蘭を演じている。
今まで、チャオ・リーイン主演作品をいくつも観たが、一番よかったのは、「お昼12時のシンデレラ」。好きな女優だけど、今回は、明蘭のイメージと微妙にズレを感じた。

フレンズ:ザ・リユニオン 

2021年06月10日 09時34分18秒 | TV/ドラマ

「フレンズ」は、1994年から2004年の米ドラマ。(シチュエーション・コメディ)
出演:ジェニファー・アニストン、コートニー・コックス、リサ・クドロー、マット・ルブラン、マシュー・ペリー、デヴィッド・シュワイマー

「フレンズ:ザ・リユニオン」は、シーズ10終了17年後、再開スペシャル番組。103分。
当時を振り返った作品。

ゲスト:BTS、ジャスティン・ビーバー、レディ・ガガ、デヴィッド・ベッカム、ジェームズ・コーデン、リース・ウィザースプーン 

当時、DVDも買って全シーズン観ていたので懐かしく感じた。
17年経って、皆さんそれなりに老けたなぁ、と。
一番変わってないのは、リサ・クドロー、かな。

我が家のロマンス

2021年06月07日 10時49分36秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「我が家のロマンス」をU-NEXTで観た。
2015年作品、全50話、1話61-69分
出演:チャ・ファヨン(母:ユン・ジョンエ)、チャン・ソヒ(長女:キム・ユニ) 、パク・ヨンギュ(オム・イルナム) 、
脚本:キム・ジョンス

夫と死別後、シングルマザーとして4人の子どもを育てたジョンエ。
そのジョンエと子どもたちを中心に物語は展開する。
「お金の問題」「兄弟姉妹間の確執」など丁寧に描いている。
よく出来ている、面白く感じた。
しっかり者の長女役・チャン・ソヒとお母さん役・チャ・ファヨンの2大女優がドラマを最後まで、しっかりと引っ張ったのが勝因と思う。他の俳優陣もよかった。
(チャン・ソヒは、「復讐劇の女王」と言われるが、ホームドラマでも実力を発揮した)

ホームドラマ・ベスト3=「棚ぼたのあなた」(2012)、「黄金の私の人生」(2017)、「家族なのにどうして」(2014)、と言ってきたが、本作品を追加して、4大ホームドラマ、としたい。

【音楽】
最初、オープニングとエンディングの音楽が同じだった。
オープニング曲は、明るく軽快な曲なので、シリアスな展開の後、エンディングでオープニングの明るい曲を流されると、違和感を感じた。
ところが、25話からエンディングの音楽を変えてきた。情感あふれる曲も挿入されるようになり、物語を盛り上げた。そこがエライ、と感じた。(最初から、そうして欲しかったけどね)

【雑感&覚書】
#35 凶暴コンスンがかっこいい。親も兄弟も金もないが、ただの田舎娘ではない。

#37 「出嫁外人って?」
    「結婚した人は他人だってことだよ」

#39 韓国ドラマでは、よく『指切り』のシーンが出てくるが、指切りして親指どうしでハンコを押す動作までする。そこが日本と違うところ。このドラマでは、噂に聞く「さらなる念入り動作」までやっていた。即ち=指切り→押印→コピー→スキャン(ここまで念入りにするって、逆に、約束を守らない人が多いってこと?)

#41 智異山、雪岳山の雪について触れている、#45では、智異山の桜にも言及している
(いつか行ってみたいけど、コロナのせいで、海外どころか、国内の旅行さえままならない。でも手術後、体調万全でないので、ちょうどいいのかもね。今年の秋か冬には脚力、体力、クライミング力も50%以上回復したらいいな、と願っている)

#47 最後のシーンが切れている・・・配給会社の不手際?


【過去のドラマ・ベスト】
韓国ホームドラマばかり観てるけど、ホームドラマという枠組みを外すと、「風の便りに聞きましたけど!?」が一番面白かった、と思う。
他には、「華麗なる遺産」「愛の不時着」「知ってるワイフ」「私はチャン・ボリ!」がよかった。
さらに、韓国ドラマという枠組みを外して中国ドラマも含めると、「月に咲く花の如く」「瓔珞」が上位に入ってくる。
また、米ドラマも含めるなら、「マーベラス・ミセス・メイゼル」が1位。なぜなら、3回も観た作品は他にないから。

【閑話休題】1
「我が家のロマンス」の前に中国ドラマ「花不棄」を観たが、途中で挫折。
全51話だけど、40話くらいで力尽きた。(もうちょっと我慢すればよかったが、気力が無くなってしまった)

【閑話休題】2
ところで、拱手(きょうしゅ)という動作を見かける。
中国ドラマでも、韓国ドラマで見かける。
伝統的な礼儀作法で、時代ドラマではよくあり、現代ドラマでも改まった挨拶シーンで見ることが出来る。指をそろえ、一方の掌をもう一方の手の甲にあてたりする。
Wikipediaでは、『一般的には、男性は左手で右手を包むようにするが、女性は逆の所作となる。葬儀のような凶事の場合は左右が逆になる。』とある。
韓国ドラマを観ていると、中国ドラマほど厳密でないのか、女性でも左手を上にしていたりする。(一度注意して観てみて)

2003年にSARSの流行した後、台湾で「拱手不握手」運動を推し進めたそうだが、現在コロナ渦の日本でも、握手の代わりとなる有効な礼儀、と思う。
推し進めてもいいかも、と思った。

*上の写真はWikipediaより、
2020年3月5日、拱手する蔡英文総統


お隣さんは元ダンナ

2021年05月25日 06時41分54秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「お隣さんは元ダンナ」をU-NEXTで観た。
2010年作品、全65話、1話59-64分
出演:ユ・ホジョン、ソン・ヒョンジュ、シン・ソンロク、キム・ソンリョン
脚本:チェ・ヒョンギョン

【ネット上の紹介】
ソンジェとジヨンはつまらないことで夫婦喧嘩を始め、その間に息子・ジュンソが事故で死んでしまう。その罪責感に堪え切れず、2人は離婚する。
子供の養育費や親権をめぐって離婚後もバトルの絶えない元夫婦の赤裸々な事情、壮年男女の恋愛、シングルマザーと年下男性とのロマンスなど、見どころが満載。

タイトルからコミカルな内容を想定するかも知れない。しかし例によって(韓国ドラマあるあるで)シリアスに展開する。脚本がこなれている。よく出来た作品だ。最後まで退屈しなかった。

【家訓】
ジヨンの実家に家訓が掲げられている
無愧我心』=自分の心を大切にする、良心に恥じません・・・と言ったニュアンスと思う。つまり、これがテーマかと思う。

#12 「愛がなくなれば憎しみしか残らない。それが離婚よ」

#12 「男はたまに結婚を後悔し、女はたまに結婚に満足する」

#28 「男は妻と結婚したことを後悔し、女は結婚したこと自体を後悔する」

#45 「これ以上慎重になろうとしたら出家するしかない」

#61 「愛は草花を育てるのと同じで手入れをしなきゃ枯れてしまう。私たちはそれを怠った。持っていた愛を切り崩していっただけ」

【コメント】
恐れたのは、「ふたりのロッテ」のようにならないか、と言うこと。
「ふたりのロッテ」は、児童書だから許されるファンタジー・・・「これを大人ドラマでやって欲しくないな」、と。(どうなるか実際観てみて)

【評価】
この作品の世間の評価は低い。★3つ半。
私の評価はもっと高い・・・再び、ズレを感じた。(世間は、このエンディングが不満なのかも)

【追加】
ヒロインの名前がジヨン。ここから思い出すのが『キム・ジヨン法』の元になった小説『82年生まれ、キム・ジヨン』。2016年出版なので、もしかしたら、影響を与えているかも。


風の便りに聞きましたけど!?

2021年05月15日 18時32分01秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「風の便りに聞きましたけど!?」をU-NEXTで観た。
2015年作品、全42話、1話41-45分
出演:ユ・ジュンサン(ハン・ジョンホ)ユ・ホジョン(チェ・ヨニ)イ・ジュン(ハン・インサン)コ・アソン(ソ・ボム)
脚本:チョン・ソンジュ

名門大学に合格したインサンは、連絡が途絶えた恋人・ボムを探しあてる。
すると、彼女は高校を中退し臨月状態。
ボムの両親の前で、「責任を取ります」「結婚します」、と。
今から自分の両親に会わせる、と言って自宅に連れていく。
それがまた、超豪邸に住む韓国屈指のセレブ。
インサンの両親は、臨月のボムを見てショックを受ける。

以下、第1、2話ネタバレなので、ご注意ください。
予測不可能なところが、作品の魅力なので、知ってしまうと具合悪いから。
(以下、反転させないと文字は現れない)

両親にボムを紹介していると、突然破水、陣痛が始まる。
居間に一番近い、母のベッドに移動。
救急隊員が来るが、体面を気にする両親は追い返す。
しかし、ボムは「自宅出産を検索して」「陣痛の間隔を測って」と冷静に対処。
その家の家政婦さんと協力して、出産体制に入る。(ここまで・・・これ以上のネタバレは避ける)

【印象に残るセリフ】
#33 三綱五倫に背いている
(さすが、儒教社会韓国だ)
君臣・父子・夫婦間の恭順
仁、義、礼、智、信を元にした五倫の道=父子、君臣、夫婦、長幼、朋友

【感想】1
今まで観た韓国ドラマで、一番面白かったかも。
ジャンルとしてあるのか「格差コメディ」?
いったいどこに着地するのか、最終話が近づても見えない。
もし、瑕疵を言うなら、「終わり方」かな・・・。まだ、続きがあるような終わり方だ。

【感想】2
一般ドラマとは一線を画す映像。
時間とお金をかけてるな、と感じた。
出演の役者さんも、ベテラン揃い。
インサンのお母さんの演技がいい、役柄がぴったり。

【為念】
この作品に対する、一般の評価はそう高くない。★三つ半。
改めて、世間と私の判断にズレがある、と感じた。
「黄金の私の人生」も、一時期、★三つ半だった時があるし。
その点を加味して、観てみて。
「おもしろくなかった」、と私を責めないで。

【閑話休題】
この作品の前に2作品観た。
参考までに記載しておく。
『私の心は花の雨』(以下、ネット上の紹介)
1950年、戦時中のソウル。身重のヨニと婚約者のスンジェは釜山に避難する道中、同じく身重のイルランを助けるが、共に爆撃を受けてしまう。それから20年、数奇な運命の末にヨニの娘・ソナはコンニムとして実母の顔を知らぬままソウルで暮らしていた。
【コメント】
事故を契機に、死んだ男性の花嫁になりすます、ってのはウィリアム・アイリッシュのパクリ。また、二つの家の子どもたちが絡み合う設定は、ジェフリー・アーチャー「ケインとアベル」。テーマとして、ジェイン・オースティン「自負と偏見」が織り込まれている。・・・最初面白かったのだけど、全128話なので、20話くらいで挫折。「あと100話以上続くのか」、と気力が失せた。

『吹けよミプン』(以下、ネット上の紹介)
母と幼い甥と3人で脱北してきたスンヒは、ソウルでミプンと改名し、新しい人生を歩み始める。ところがその矢先、詐欺に遭ったミプンは全財産を失ってしまい、助けを求めてジャンゴの弁護士事務所に駆け込む。実は2人は幼い頃、マカオで出会っていて…。
【コメント】
最初面白かったのだけど、25話くらいで挫折。このタイプの物語として、ヒロインに受難が襲いかかる。それが全68話、ずっと続くのかと思うと耐えられなくなった。
もう少し息抜きが必要、と感じた。


一緒に暮らしませんか?

2021年05月06日 09時23分32秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「一緒に暮らしませんか?」をAmazonで観た。
2018年作品、全72話、1話48-50分
出演:イ・サンウ, ハン・ジヘ, ヨ・フェヒョン
脚本:パク・ピルジュ

U-NEXTのめぼしいホームドラマがなくなってきたので、Amazonで探して観た。
Amazonは使い勝手が悪いので、使いたくない。
早送り・巻き戻しが不便だし、次のエピソードに入るときに、不要な広告が挿入される。鬱陶しいことこの上ない。予告なく急に「視聴期間終了」するし。面白そうな作品は課金されるし・・・月額500円だから仕方ないけど。Amazonの悪口はこのくらいにして、作品について説明する。例によって、ジャンルはホームドラマ。

【家族構成】
父=靴職人のパク・ヒョソプをユ・ドングンが演じている。ユ・ドングンは、「家族なのにどうして」では、豆腐職人を演じていた。頑固おやじが似合う役者だ。
母=亡くなっていていない
長女=パク・ソナ(パク・ソニョン)36歳、アパレル企業課長、母代わりで弟妹を育てた
次女=パク・ユハ(ハン・ジヘ)33歳、財閥家に嫁ぐが離婚、医大出身
長男(双子)=パク・ジェヒョン(ヨ・フェヒョン)27歳、就活中
三女(双子)=パク・ヒョナ(クム・セロク)27歳、アルバイトでけっこう稼いでいる
5人家族に、父の同級生だった投資家イ・ミヨン(チャン・ミヒ)とその息子が加わり、この7人を中心に展開する。

以下、ネタバレありで注意。
家族それぞれにエピソードがあるけど、一番見ごたえがあるのが次女・ユハのケース。
財閥に嫁ぐが理不尽な要求に耐えられず離婚。慰謝料も養育費もなし。子どものウンスだけ連れて実家に戻る。しかし、婚家の要求はエスカレートし、ウンスも取りあげようとする。ユハも堪忍袋の緒が切れ、我慢に我慢を重ねた怒りが爆発する。もともと頭がよいので、婚家が打つ手の先を読み、逆襲していく。相手の最も執着する財産を取りあげ、すっからかんに追い込んでいくのが痛快。紫禁城「瓔珞」クラスの策略だ。財産がなくなり意気消沈している義姉にアメリカから戻ってきた元夫がひと言、「だからユハを刺激するなと言っただろう。何をするか分からない」

【感想】
例によって、タイトルがいまいち。オープニングの主題歌で「ワンダフルマイライフ」と歌ってるから、「ワンダフル・ライフ」あたりが、無難な気がする。

面白さでは、「黄金の私の人生」(2017)、「家族なのにどうして」(2014)「棚ぼたのあなた」(2012年)より落ちるが、それなりに楽しめる。全72話なので、少し疲れる。50話くらいだったらよかったのに。 
 
【印象に残るセリフ】
#44 始まりが半分だ もう半分成し遂げた

お昼12時のシンデレラ

2021年05月03日 07時17分28秒 | TV/ドラマ

中国ドラマ「お昼12時のシンデレラ」をU-NEXTで観た。
(全33話、1話45-48分、2014年)

このところ韓国ドラマばかりなので、中国ドラマを観ようか、と。
ところが探しても、「普通のホームドラマ」がない。
史劇や活劇はあるのに、なぜ?
市井の人の暮らしを知りたいのだけど。
仕方ないので、適当に現代を舞台にした作品を選んでみた。

シャンシャンは、湖南地方出身。実家は洋裁店。
上海に出るときは、村人総出で万歳しかねない雰囲気で送り出してもらった。
なぜなら、上海の大企業に就職したから。
社員の4割が留学経験者という国内最大のIT企業。
コネも学歴も家柄の後ろ盾もなく「採用されたのは奇跡」、と言われた。
仕事は、財務部のアシスタントで見習い。
最初、従姉妹や友人とルームシェアして暮らしはじめる。約2年間が描かれる。(年齢で言えば22歳から23歳あたり)

平穏に日々が過ぎると思われたが、CEOの妹に輸血して命を助けたことから、物語が動き出す。感謝のしるしに、毎日、シャンシャンのもとにお弁当が届くようになったのだ。(タイトルは、ここから来ている)解説によると、中国で同時間帯視聴率1位を記録し、動画再生回数が14億回となるヒットとなった、とある。

【とりとめもない感想】・・・以下、ネタバレありで注意。
面白くなかったら「即中止」、と思って、中断する気満々だったけど、最後まで観た。随所に萌え要素がちりばめられている。
ヒロイン、チャオ・リーインの演技もよかった。
脇役として、CEO妹・ユエ、その友人・リーシュー、同僚のアージア、秘書のアーメイとリンダの活躍もよかった。
随所にアニメーションが挿入され、いい感じで効果をあげている。
ヒロインの心の声がモノローグとして効果的に使われて物語を盛り上げている。(セリフの半分が独白?と思うくらい多い)
春節の帰省ラッシュが描かれていたりして、日本の正月休みと同じだなあ、と感じた。シャンシャンがお土産を持って両親のもとに帰省するシーンがいい。
2回目帰省の際、湖南の近所の人が総出で出迎え、ユエがお年玉を子どもたちに配るシーンもいい。
OL同士の会話で「昨日、韓流ドラマ観た?」とか言い合っている。中国でも韓流ドラマ人気のようだ。(具体的タイトルを口にしているかもしれないが、聞き取れない)

#2 ジュエンの化粧には孫悟空も負けるけど、一番驚くのは化粧を落とした時よ(この「孫悟空、云々」という表現は、この後でも出てくるので、中国ではポピュラーな言い回しなのかも)

#7 『男が道楽にふけるのはよし だが女の道楽は話にならぬ』


2度目の二十歳

2021年04月30日 07時06分47秒 | TV/ドラマ

韓国ドラマ「2度目の二十歳」をU-NEXTで観た。
2015年作品、全16話、1話61-65分
出演:チェ・ジウ、イ・サンユン、チェ・ウォニョン、パク・ヒョジュ、キム・ミンジェ
脚本:ソ・ヒョンギョン(「華麗なる遺産」2009、「いとしのソヨン」2012、「黄金の私の人生」2017と同じ・・・だから期待してよい)

平凡な専業主婦が大学生となって、青春をやりなおす、ってストーリー。
ノラは38歳。若くして結婚して、子育てに専念してきた。
夫と子どもに尽くしてきたが、夫から離婚を宣言されて、子どもにも無視される日々。
自分を変えるため猛勉強して、大学に合格する。
そこは、夫が教授を勤め、息子が通う大学だった!
物語は1995年と2015年を行ったり来たりしながら進んでいく。

このストーリーを見て、コメディを予想すると裏切られる。
韓国ドラマあるあるで、コミカルなシチュエーションを設定して、シリアスに展開する。テーマとして、普遍的な家族の問題と女性の自立、フェミニズムの問題を扱っている。

【コメント】
ヒロインの名前がノラ。
つまり、イプセン「人形の家」と同じ。
韓国社会は、家父長制の残る男性社会。
脚本家は、韓国における「人形の家」を再現しようとした、と。
これが、モチーフになっているかと思う。(考えすぎ?)