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新専貨回想

平成の世を駈けたヤード系輸送の末裔

酒田港オールスターズ(その18) タキ17772

2012-09-30 22:37:59 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 また長期放置プレイ失礼…一月近く振りの更新です。

 以前紹介済みのタキ37750とは良く似ていますが、手摺の形態が違い、日立製初期車の面影を残しています。東ソー系のタキ7750は旧日新電化由来の日車製以外、日立と富士重がメインなので、のっぺりしたキセ形状のものが多かったです。

(2007年11月25日 羽越貨物支線 酒田港駅)


酒田港オールスターズ(その17) タム8702

2012-09-02 16:48:42 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 タム8700の増備車ですが、2軸タンク車としては最末期の製作になるので、補助ブレーキが珍しく両側式になっています。ここで有名だったタム5000形6262-6265とはほぼ同期ですね。これも使われなくなって久しく、キセ補強の帯金が腐食で破損して垂れ下っている痛々しい様子で…

(2000年1月22日 羽越貨物支線 酒田港駅)


酒田港オールスターズ(その16) タム8700

2012-09-01 22:15:20 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 タム3900のスリムさとは好対照な太めなタム、使われなくなってから永らく奥に押し込まれていたのが、廃車間近になってタム5000と共に正面玄関に近いところに引き出されたので、ご覧になった方も多いかと思います。同用途のボギー車タム9500は用途廃止後早々と廃車されたのに、2軸車の方は長い間仕舞われていたのは不思議なところ。

 積荷の塩化パラフィンは樹脂の難燃剤ですが、毒性や環境問題の観点からハロゲン系有機化合物は忌避される昨今ですね。DDT、BHCからPCB、フロン、トリクロロエチレン、最近では印刷会社の労災問題で主犯と名指しされたジクロロメタン(塩化メチレン)、1.2-ジクロロプロパン(塩化プロピレン、プロピレンダイクロライド)とか・・・でも中には常識を逸脱した取り扱いが横行したがために危険物質のレッテルが貼られてしまった物質も多いように感じますが。正しく使えば安全で有用な物質も不適切な扱いの為に排斥されるのは悲しいことですね。そしてその代替物質として登場した物質は安全か、と思いきや、単純に新規物質だから毒性や環境中での動向のデータが無いだけ・・・と言うパターンも多いです。長年使用され危険性のデータが明らかな物質より、十分なデータの蓄積が無い新規物質はより注意して扱うべきなのは言うまでも無いでしょう。

(2000年1月22日 羽越貨物支線 酒田港駅)


酒田港オールスターズ(その15) タキ42642 祝・保存決定

2012-08-26 10:51:00 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 既に鉄道友の会山形支部のトップページで告知されているのでご存知の方も多いとは思いますが、2007年末に運用離脱後も東北東ソー化学構内で保管中だったタキ42642が、7月末に那珂川清流鉄道保存会に向けて移送されました。同工場での譲渡式の様子もUPされているので、そちらもぜひご覧下さい。(個人的には構内で据え置きタンク体と化していたタキ20500がまだ残っていたのには驚きましたが)

 車輛そのものは以前より何回も触れていますし、今更解説不要でしょう。酒田の戦後史と共に歩んできた同車が新天地で末永く保存される事を願うばかりです。

(2007年11月25日 羽越貨物支線 酒田港駅)


酒田港オールスターズ(その14) タキ7750

2012-08-13 21:59:45 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 晩年になって異動してきたタキ7750のトップナンバー、振り出しは東ソー(新南陽)ですが、関西化成品輸送に移籍後は、速星~京葉久保田のリン酸輸送に使用されていたのをご記憶の方も多いかと思います。リン酸仮専用時代はS字管が撤去されていましたが、酒田港へ移った後はカセイソーダ液専用に返り咲いたので、当然復元されました。タンク体の固定方式は帯金式で、この時代には日立製でもキセ継ぎ目に補強アングルがあるので、タキ4200からただドームを無くしただけみたいな些か古臭い形態ですね。(タキ4200形にもドームレスタンク体のが少数存在するから話はややこしいのですが…)

(2007年11月25日 羽越貨物支線 酒田港駅)


酒田港オールスターズ(その13) タキ42638

2012-08-08 23:46:54 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 タキ42642と共に、東北東ソー所有タキ2600の面白さを表していた一輛だと思います。パッと見にドームとタンク体の大きさのバランスが変なのが判るでしょうか? これもタキ1400形からの改造車で、同じ造機製タキ1400の改造車であるタキ12801とは、改造前はほぼ同じ形態と推察されますが、こちらは改造時に受台や標記板類も一新されており、小さいドームに種車の面影を偲ぶのみです。日立製タキ2800とは対照的に、側梁のチャンネルは細めで、太めのタンク体に対し華奢な印象ですね。

(1998年7月 奥羽貨物支線 秋田港駅)


酒田港オールスターズ(その12) タキ24216

2012-08-03 20:57:22 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 東ソー系では比較的珍しいタキ4200形です。旧東洋曹達は皆無で、旧鐵興社は2ロット6輛しか存在せず、一番多い旧日新電化が3ロット7輛でしたが比較的早く淘汰されたので、30トン車に比べ目に触れる機会が少ない形式でした。カセイソーダのタンク車はユーザーによって30トンか35トンか好むのはどちらか一方、が普通なので、30トン車と35トン車を並行して大量生産した日本曹達は稀有な存在でしょう。ただ濃硫酸では40トン車がスタンダードになった後も30トンや35トン車が極少数造られましたが、カセイソーダではタキ7750形35トン車の登場後に30トン車を製作したユーザーはありませんでした。ドームレスの細いタンク体とTR225台車を組み合わせたタキ2600形とか見てみたかった気もしますが…

 ちょっと話が脱線しましたが、タキ4200もこのあたりの番号になるとタキ7750と製造時期が近いので、富士重製タキ7750にドームを被せたような近代的な形態です。

(2002年2月 奥羽貨物支線 秋田港駅)


酒田港オールスターズ(その11) タキ42666

2012-08-03 20:25:30 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 手前の枯れ草がまた見苦しい写真ですが、酒田港では少数派の「東ソー」のタキ2600、形態的には比較的プレーンな部類で、特筆すべき点はありませんが、車体長にボギー中心間、ドームの大きさ、適度のディテール感が程よくバランスし模型的に好ましい形態です。液出し管と空気管のカーブが違うのが面白いですね。古の鐵興社の社章がうっすらと浮き上がって来ているのは御愛嬌。

(1998年7月 奥羽貨物支線 秋田港駅)


酒田港オールスターズ(その10) タキ42646

2012-07-28 18:49:03 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 タキ42654とは同形車ですが、良く見ると標記のパターンがちょっと違いますね。私有貨車の場合、標記の差異が全体の印象を大きく左右する要素となるのが理解できます。この角度から見ると、日立製タキ2800初期型は台枠のチャンネルが太めで、台枠自体の高さが他車よりやや低いことが判るでしょうか? 内股なことと合わせ、このタイプ特有のアンバランスさを醸し出しています。

(1998年7月 奥羽貨物支線 秋田港駅)


酒田港オールスターズ(その9) タキ12801

2012-07-26 00:16:43 | 日本海縦貫線/上越線/信越線

 樹木や車止めや手前のタム5000などが邪魔で少々見苦しいですが(まあそんなのばかりですが…)タキ2991のすぐ隣で眠りに就いていた、もう一輛のタキ2800形です。ちょっと私有貨車の形態分類に興味を持った方なら、一目見るだけで、昭和20年代の造機車輛(当時は運輸機材)製と即答できる事でしょう。小さな受台にやたら大きい締金留め金具、余白の大きい額縁状の運転関係、検査関係標記板、あとドームが小振りなのもこのメーカーの特徴です。近年のファンなら、新崎の名物だった三菱瓦斯化学のタム3706がこのメーカーの典型例としてお馴染みですね。

(1998年7月 羽越貨物支線 酒田港駅)