「ぶらり車イス紀行」 その460
☆ 新しい健康診断基準が発表された
日本人間ドッグ学会と健康保険組合連合会は、血圧や血糖値、
コレステロール値、肥満度などの数値を、これまでにない大規
模な調査結果に基づいて、健康診断や人間ドッグの判定の際に
『異常の有無について』の新しい判定基準を発表した。
新基準は、これまで『異常あり』と診断されていたものが
『異常なし(健康な人)』と診断されることが有り得るなど、
健康診断時の判定基準を、大幅に緩和するものになった。
これに喜んでいるのは、厚生労働省と健康保険組合連合会
である。それは、高齢者が増え、それに伴って、医療費が膨
大に増え、その医療費負担に困っている両組織には朗報であ
る。なぜなら『異常なし』となれば、入院・通院をしなくて
済むし、薬も飲まなくて済むから、医療費が安く済む。と言
うことは、両組織では、医療費が減らせることになる。
しかし、患者側から言うと『異常なし』と診断されて、ま
だまだ元気だとホッとする人が増える一方で、影に隠れた病
気が見つけられず、手遅れになる危険性も孕んでいる。
ところが、新しい判定基準が発表されると、日本高血圧学
会や日本糖尿病学会などの専門学会が発表する判定基準と異な
るため、今後、医療機関の現場では対応に混乱をきたす恐れが
出てきた。そこで、新基準を統一基準としてほしいと、訴える
が、これが、上手くいくか見所である。
また以前、高血圧の基準値が160以上の時代が長く続いた
時、高血圧の基準値が130以上に下げられた。その時、降圧
剤の売上げが6倍にも跳ね上がったと言う。それが、今回は、
逆に、基準値が上げられ、降圧剤の売上げが下がることを予想
して、降圧剤メーカー各社から、基準値作成委員会に14億円
もの寄付金が送られたと言う噂もある。でも、薬を飲むと本当
に病気になって、更に、薬を飲むことになるので、主治医とよ
く相談して、出来るだけ薬を飲まないことが大切である。
次回は、新しい健康診断基準を紹介します。お楽しみに……。
たかし でした。