「ぶらり車イス紀行」 その458
☆ 日本のタンパク源が危ない(Ⅴ)
日本の豚肉が駄目なら、TPP(太平洋連携協定)交渉で、
米国側が、日本側に関税ゼロを突き付けている豚肉がある。そ
れも、日本市場にとっては、豚肉が安く出回ることになるので、
消費者には大歓迎である。しかし、これに対し、一歩も引き下
がらない構えの日本側と米国側との間で交渉は難航している。
でも、このまま大きな問題にならずに『豚流行性下痢』が日
本全国に広まってからでは、米国側との交渉も日本の立場が弱
くなってしまう。だから、出来るだけ早く交渉を進展させる必
要がある。ところが、米国でも昨年4月に『 豚流行性下痢』に
感染された豚が確認されており、 これまで400万頭が死んでい
ると言うことである。 このことを一言も言わずに、交渉に臨んで
いるとは、米国側も日本側も相当したたかである。それに加えて、
中国や韓国でも『 豚流行性下痢』が広がっていて、世界的な大流
行に発展していきそうである。
そして、最後に残るのは、牛肉である。牛肉は他のタンパク源に
比べると、値段は少し高い目ですが、国内産の牛肉には今のところ
問題は出ていない。ところが、米国側は、米国産の牛肉もTPP(
太平洋連携協定)交渉の重要品目に上げており、豚肉同様、米国
側が、強く関税ゼロを要求してきている。
しかし、米国産の牛肉は、2003年にBSE(牛海綿状脳症)
査の条件が付けられるなどして、輸入再開になった。でも、米国
の畜産農家は、その輸入条件も守れずに、また、輸入中止となっ
た。それ以後、また新しい基準が設けられ、輸入再開となったが、
残念ながら、これまでのことが現在も完全に払拭されていない状
態なので、消費者には全面的に受け入れられていない。
だから、日本人の重要なタンパク源である鯨肉、鶏肉、豚肉、
牛肉の内、国内産の牛肉だけが、安全な食材として残る。
しかし、これだけで、日本人のタンパク源を将来的に確保する
ことが出来るのか、心配しているのは、私一人だけなのか?
たかし でした。