北京の役所に勤め、家庭を持つジンハー(グオ・シャオドン)が、
10年ぶりに故郷の村に戻り、初恋の女性、ヌアン(リー・ジア)に出会う。
シバを背負い、片方の足を引きずり汗と泥にまみれて歩く変わり果てた姿だった。
胸を痛めたジンハーは、彼女が耳も言葉も不自由なアヒル追いのヤーバ(香川照之)
と結婚したと知り、家を訪ねる。
叶わなかった初恋から10年、再開した二人の切ない運命を描いた感動の物語。
郷愁を感じさせる山村の美しい風景が、映画をより鮮やかにする。
2003年/中国 監督:フォ・ジェンチイ
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中国映画に中国人の役で香川照之が出演してることに
最初は「なんで~!?」と思った。
中国語が話せないから唖者の役なんて
「非情城市」のトニー・レオンの二番煎じでベタじゃないの~、と
でもセリフが無いから表情や動きでその心情を表さなきゃいけない難しさを
彼は上手く演じていて見直しちゃった。
「中国語が話せないからこそ唖者と同じ状況で本物の表情が撮れる」
という監督の狙い通りで、日本人俳優もなかなかやるぞ!って感じ。
主人公・ジンハーにちょっぴり身勝手な一面があるだけに
ヤーバ=香川の不器用だけど一途な想いが切なくてココロ打たれます。
「山の郵便配達」で知られるフォ監督の作品なので派手な展開は無いけど、
初恋という誰にでもある過去をテーマにしていて
誰もが無意識に共感できる作品なんじゃないかな。