風 信(かぜのたより)

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クモツキを待ちながら(スミレ編)

2012-07-09 | スミレ
続いてスミレ編です。

周辺にはタチツボスミレ、オオタチツボスミレ、ニョイスミレ、
ミヤマスミレが咲いていました。

その中に変なというか、
あれっと思うようなスミレがあったのでアップしておきます。

まずはコレ。

特に珍しくない葉脈に沿って濃赤色の斑が入るタツツボスミレ、
いわゆるアカフタチツボスミレかと思いきや、
花を見るとえらく太く白い距。

オオタチツボスミレの群落中にあり、
葉の葉脈もへこんでいる感じなので、
オオタチツボスミレとの交雑種(ムラカミタチツボスミレ)かも・・・。

で、よく見ると花茎や葉にけっこう密に微毛が・・・。
え~、こんなの見たことない。
タチツボスミレで毛のあるタイプは関東で前に見てはいるのですが、
こんなに生えてたかな・・・。

とにかく変なスミレです。

交雑種の可能性もおおいにあると思うのですが、
ま、複雑に考えずにタチツボスミレにはこんなタイプもあるんだ、
ぐらいに思っていた方がいいのかも知れませんね。
でも、鳥取にはまず無いタイプですね。

「所変わればタチツボ変わる」 ってことにしておきましょうか(笑)。


タチツボスミレ(?) 12.6.7 長野県


タチツボスミレ(?) 12.6.7 長野県

 
タチツボスミレ(?)花茎 12.6.7 長野県    タチツボスミレ(?)葉 12.6.7 長野県

近くに咲いていたタチツボスミレとオオタチツボスミレです。


タチツボスミレ 12.6.7 長野県


オオタチツボスミレ 12.6.7 長野県

もう1種は、河原に近い角礫~粗い砂で造られた工事用の道路脇で見つけたもの。

通常のタチツボスミレとは違って葉の表面に光沢があり、
特に陽が差すと光を反射してよく目立ちます。

花は花弁の発達が悪いというか小さくて花全体としても小さく見えます。
ただこれは、この個体だけの特徴かもしれません。
葉は全体の形、基部とも心形で、
大きさも典型的なタチツボスミレと変わらない感じです。

葉に光沢のある山地のタチツボスミレ類には、
ケイリュウタチツボスミレ、テリハタチツボスミレがありますが、
関連があるのでしょうか。

実物を見たことがなく図鑑の受け売りですが、
自生環境が似ているケイリュウタチツボスミレの葉は、
タチツボスミレより小さく基部は切形~浅い心形、
花後の茎葉は長三角形や基部が楔形の菱形に近い形になるそうです。
そして、ケイリュウタチツボスミレは、
『信州のスミレ』によれば長野県でも南部に分布するようで、
北部では知られていないようです。

このスミレの葉だけを見れば、
光沢以外にタチツボスミレの葉と違いがないようなので、
とりあえず、これもタチツボスミレの一つのタイプと考えておきましょう。
でも、花もちょっと変わった感じで、
なんか不思議なタチツボスミレですね。


タチツボスミレ(?) 12.6.7 長野県

 
タチツボスミレ(?) 12.6.7 長野県       タチツボスミレ(?) 12.6.7 長野県

最後にもう一枚、北信で典型的と思われるタチツボスミレです。


タチツボスミレ 12.6.7 長野県

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