庄司卓完全攻略ブログ

作家庄司卓のブログです。
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『ジョジョリオン』#057「ミラグロマンその2」

2016年08月20日 23時35分14秒 | マンガ
結局、今回は完全なサイドエピソード。そのまま「岸辺露伴は動かない」シリーズに入ってきてもおかしくないエピソードでしたな。まあ露伴先生は人の金をくすねるような真似はしないので、その場合は誰かの体験談を聞くという形になったかも知れません。当事者視点でという形ではやはり常秀でなければ出来ない話かも知れません。

結局、ミラグロマンというのは言わば呪い。莫大な財をなした武器商人が裁判で敗れ、精神に異常をきたし家族と共に自殺。その場に一枚だけ残っていた末尾「13」の紙幣に取り憑いた呪いがミラグロマン。それは手にしたものは使い切れぬほどの紙幣が舞い込み、使えば使うほど増えていく。結局、金を使わないという以外の選択肢はなくなり、莫大な紙幣が手元にあるのに使えないという皮肉な状態に。
砂漠でオアシスの幻覚を見て、その水を飲んでも飲んでも喉の渇きがいえないというエピソードを思い出します。

ミラグロマンの呪いを解くことは出来ず、他人に押しつけることでしか逃れることが出来ない。それには末尾13の紙幣を他人に渡し、それを破るなり燃やすなりで破壊する。そうすればミラグロマンの呪いは次の宿主へ移る。
ハンブルグで紙幣をくすねた事でミラグロマンの呪いを受けた苦竹は、最初から常秀にクレジットカードを盗ませようと画策していたわけで、常秀は見事に填められてしまったわけですな。
ありがとうと常秀に頭を下げながら、にやりと笑う苦竹も善人とは言えませんが、アイドルのポスターを「久々に出来た幸せな買い物」というあたり、ちょっと哀れではあります。

結局、常秀はナットキングコールで末尾13の紙幣を苦竹が持つペットボトルのキャップと一体化させて破らせる事に成功。再度、ミラグロマンを苦竹に押しつけることに。

ラスト、常秀は「自分には何もない」事を自覚。
ここまでずっとトラブルメーカーだった常秀ですが、ここから少しは成長しますかね。
歴代ジョジョの中でも、定助は頼りになる仲間に恵まれていないので、常秀が力になってくれるといいのですが。
まあ定助を助けようとしても、また足を引っ張りそうですねえ(^^;。

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