*ご注意*
*腐女子や同人誌の意味が解らない方や気分を害される恐れのある方は此処で御帰院してくださいませ。*
一個人の妄想なのでSprayとは一切関係ありません。腐女子や同人誌の意味をご理解頂けた方だけ此処から先へどうぞ。
眩惑 (24)
御堂は出勤途中に3人組の男に突然取り囲まれ殴られて、気を失い連れ去られ薄らい倉庫の床に手足を縛られて転がされている。辺りは湿った潮の匂いと耳を澄ますと波の音がする。
「ここは??」
御堂がそう言うと御堂を連れ去って来た男が傍におり御堂に話しかけてきた。
3人の男達は背の高さは同じぐらいで犯罪を幾つも重ね長いらしく、見るからに険悪で抱き品位もなく狂暴な表情である。
「なぁ、そのお偉いさんに冥土の土産でも聞かせてやれよ。どうせ、生きては帰れないんだろ??生きて帰すと俺達が面倒なんでな。」
「お偉いさん、目が覚めたな。あんたも飛んだ奴に睨まれたもんだ。まぁ、たまには、はいつくばるのも良いもんだろ??クリスタルトラストからの依頼人の命令しだいであんたの命がどうなるか決まる。依頼料をふんだんに戴き偽造したパスポートで海外へ逃亡して仕事は終わりだ。俺達は何度も他人に成り済ましているから、そう簡単にばれはしないさ。」
「いつも高い場所から人を見下して居る、あんたにはお似合いだ。なんか土産になる物はねぇか??」
近くには男が2人おり御堂の鞄を開けて物色している。
「つまんねぇなぁ、お偉いさんの割には何も持ってないぞ。」
「なんだ、この白い封筒は??」
「触るな!!」
御堂が叫ぶが男は御堂の言葉を無視して白い封筒を触ると男の手が青く燃えどろりと熔けてだす… 熔けた手からは出血はせず男は恐怖におののく。
「手が!!手が!!」
「なんだよ!!なんの手品だ!!」
「違う化け物だ!!」
「霧島…」
そう言うと手足を縛られていた紐が自然と解けて、御堂は立ち上がり歩き白い封筒を拾うと何も起きない。
「な、なんだよ、コイツ!!」
倉庫の扉が開き誰かが歩く靴音がする。御堂はその靴音を聞き目を閉じた。
「お許しください。私は貴方が望む霧島秋彦として貴方のお傍にはおれません。私は人間を喰らう浅ましい異府の者です。最後に貴方をお迎えに参りました。これからは私とは関わらずお過ごしください。」
「それが、お前の望みか??」
「……‥」
霧島は黙り込み御堂を見つめる。
「主人に必要されない、それが哀しいだけです。」
御堂は封筒の封を開封して白い紙とカッターナイフと紫色のクレヨンを取り出すとカッターナイフと白い紙は宙に浮き御堂は紫色のクレヨンを手に持ち白い紙に自分の名と霧島秋彦と書き御堂は左手を出すとカッターナイフが左手の薬指を傷つけると鮮血が滴り白い紙に描かれたウサギ林檎の皮の部分が赤く色が着く。
「これで、私が知らない霧島は何処にも居ない。総て私が知る霧島だ。」
「孝典様…‥」
「やっと私の名を呼んだな。」
白い紙まばゆい光を放ち宙を舞い霧島は膝まづきその白い紙を両手で受け取り大切に紙から立体化したウサギ林檎の絵を剥がし飲み込み次に立体化した御堂孝典と書かれた字を剥がし飲み込み同じく立体化した自分の名を剥がし飲む。
御堂の目の前に膝まづく霧島がおり御堂の左手の薬指から再び鮮血が床に滴り陣を描き七色に光を放ち御堂と霧島を包み込み消えると霧島は御堂の左手の薬指に唇づけると霧島が左手首にしていたビンテージの腕時計が鈍く光り跡形もなく砂の様に熔け消えた。
「孝典様にお仕えさせて戴きます。孝典様、私にご命令を。」
「霧島、帰るぞ。」
「畏まりました。」
1人の男は腰が抜けているらしくはいずり逃げ出そうとしていて2人目の男は正気を失い笑い転がり3人目の男はグループのリーダーの様で銃を持ち御堂を狙い撃つ。
「化け物だかなんだか知らねぇが、王子様の騎士を気取りやがって消えてもらうぜ!!」
銃口にはサイレンサーが付いているがそれでも、倉庫内では耳をつんざく音がする。銃を撃った男は笑うが、御堂は無傷である。
霧島が銃の弾丸を手にしており、霧島は弾丸を床に落とし弾丸は音を立てて床に転がり靴でその弾丸を踏み粉々にする。
「この化け物め!!」
銃を撃った男は逃げ出そうとし始める。
霧島は御堂の鞄の中身を全て集めて鞄に入れて鞄を持ち御堂を抱きかかえると御堂は降りようとするので霧島は制止をした。
「そうです。アナタ方が何度も言う通り私は化け物でございますよ。孝典様、申し訳ありませんがこのままで目をお閉じくださいませ。」
霧島は御堂の顔に手を翳すと御堂は目を閉じて寝息をたてて眠り始める。
「都合よく人柱が揃いました。主人にはお見せ出来ませんからね。さてと、寄り契約を強化する為にアナタ方に尊い人柱になって戴きますよ。」
そう言うと3人の男達は青い焔に包み込まれて姿形がなくなり辺りはただ湿った潮の匂いで満ちている。霧島は御堂を抱きかかえて倉庫を去ると空一面には、まがまがしい暗雲が空を覆い倉庫に赤く青い雷が堕ち倉庫は青い焔に包まれ炎上した。
霧島は炎上する倉庫を見て微笑む。
「主人に不利益となるモノは不要です。」
そう言うと霧島は御堂を抱きかかえ鞄を持ち音もなく消え去った。
眩惑 (25)