北欧スウェーデン の生き方情報 スウェーデン報

北欧スウェーデンの日常を生活者目線でお伝えします。
幸せの国、北欧スウェーデンのなるほど〜な生き方をお伝えします。

いつものお願い・・・

2007-02-16 14:18:01 | エッセイ
日程調整のため、今日もエッセイです。すんまへん。

ビジネスマナーで使われるフレーズにクッション言葉というのがある。
「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」「お手数ですが」などの一言を添えて、次に来る否定的な内容をソフトに伝える言葉だ。

しばらく前に新幹線に乗っていて、「おやっ」と思ったのは車内放送でこう言っていたからだ。
「いつものお願いで大変恐縮ですが、携帯電話はデッキでのご利用をお願いいたします。」
聞きなれているフレーズには、最初の部分がない。
この一言があるだけで、決まり文句がぐっと親身に血が通ったものに聞こえてくる。
さらにその車掌さんは、
「夜も遅くなってまいりました。寝過ごして、お乗り過ごしのないようご注意ください」
とさらに乗客を気遣ってくれる。
仕事帰りの疲れた気分に、ちょっとした爽やかな空気を送ってくれた。

ここ最近、都内の山手線などでも
「いつものお願いで大変恐縮ですが、優先席付近での携帯電話は、電源をお切りいただくようお願いいたします」
と、聞かれるようになった。
もしかすると、新しいマニュアルになってきているのかもしれない。
そうなると、最初の軽い驚きはもう味わえない。

さて、外国暮らしの後、気になりはじめることのいくつかがある。
例えば、街中の看板の醜悪さ、猥雑さ。
電線や電信柱のわずらわしさ・・・など

わたしが、特に気になるのは、駅の案内アナウンスのうるささ。
仕事柄、新幹線をよく利用するのだが、新幹線改札口には駅員が立ってエンドレスで
「切符が戻ってまいります。おとり忘れのないようにご注意ください」
と怒鳴っている。
とり忘れて、駅出口で困る客が多いのかもしれないが、慣れている身にはおせっかいな騒音にしか聞こえない。

最近、最寄の新幹線駅ではエレベーター設置工事のため階段下が囲まれて工事スペースができている。
その工事場所の前で、一日中、
「エレベーター設置工事のため、足元が狭くなっております。お気をつけください」
と叫び続けているバイトがいる。
見れば分かる工事スペースにその案内のためだけに人を雇うのが、わたしには無駄に見えて仕方がない。しかも、うるさい。

叫び続けていると、いつしかそれがBGMのようになってしまって、本来の注意喚起効果が薄れているようにも見える。
とり忘れの切符があったときだけ、あぶなっかしい乗降客がいたときだけ、さっと寄って手を差し伸べるようなそんなサービスにはならないものだろうか。

それとも、これって、雇用促進事業の一環?

それならJRさん。
窓口の駅員が少なくて、切符を買いたい人の列が延々と続き、予定の列車を30分以上も遅らせなくてはならない「緑の窓口」の人員を増やしてよ。

いつものお願いで大変恐縮ですが、クリックお願いいたします。

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