北欧スウェーデン の生き方情報 スウェーデン報

北欧スウェーデンの日常を生活者目線でお伝えします。
幸せの国、北欧スウェーデンのなるほど〜な生き方をお伝えします。

引っ越し(スウェーデン人から学ぶ仕事の楽しみ方)

2021-02-09 12:56:07 | スウェーデン

 

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今回の内容は、昨日発行のメールマガジンです。

 

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子供たちのシュタイナースクール転校に伴って、住居も変えた。

 

借家探しというのが、スウェーデンでは案外難しい。

 

というのも、日本のように紹介してくれる不動産屋がほとんどいないのである。

 

スウェーデンの不動産屋は売買専門で、利益の薄い貸家は取り扱っていない。

 

また、スウェーデン人であれば、家を買う方が容易なのだ。

 

 

もちろん、海外駐在などで、2、3年家を貸したいという人もいる。

 

そうした情報は、会社の中で処理されるか、または、新聞広告から得ることになる。

 

新聞を撮っていない我が家は、住宅情報の多い日曜日の新聞を何回か買った。

 

ついでに、売店の店員さんになきついて、どこが貸家情報かまで、チェックしてもらう。

 

何しろ、売り屋の情報の方が圧倒的に多いのだ。

 

 

友達にも頼んで、情報を集めた。

 

(持つべきものは、スウェーデン語のわかる日本人の友達!)

 

 

そして、ついに85%希望通りの家を見つけたのだ。

 

 

そして、引っ越し。

 

自慢じゃないが、今度の引っ越しは、私の人生の中で20回目に近い。

 

何を隠そう(隠す必要もないが)引っ越し人生のプロなのだ。

 

で、引っ越し評論家としては、以下の幾つかの点で、目が点になった。

 

 

まず、8時半に登場した3人連れの引っ越し屋さん。

 

私と挨拶をかわし、ざっと家の中を見回った後、9時まで、卓球をしていたのだ。

 

(前の家では卓球台が出してあった)

 

依頼人の私が、せっせと片付けているというのにだよ!!

 

そして、9時半になったら、「おーい」と呼び合って、休憩15分。

 

そして、10時15分には、

 

「ちょっと外に行ってコーヒーブレークしてくるから」

 

私が、

 

「家でコーヒーを淹れましょうか」

 

と申し出たのにも関わらず、

 

「いや、サンドイッチなんかも食べたいし」

 

 

たっぷり1時間経って、11時30分ごろ戻ってきたときには、私は、ほとんど怒りで燃える女!!

 

ところが、その間にやってきた夫が、

 

「これがスウェーデン式かもしれないから。ま、あんまり怒るな。

 

1日かけられる仕事を半日でやってしまう意味がないんだろう」

 

 

そうかもしれないけど、主婦としては、早く運んでもらって、向こうでの片付けに時間をかけたい。

 

だいたい家具付きの家なので、運ぶ量はたいしたことないはずなのだ。

 

 

引っ越しのプロとしては断言するね。

 

日本の業者だったら、2時間で終わって出発しているはず。

 

 

そして、何回かの休憩の後、ようやっと3時過ぎに出発することになった。

 

「食事をとっていくから5時半に向こうで会いましょう」

 

という。

 

片道40分のところ。

 

もちろんたっぷり1時間の余裕は見ている。

 

 

新居に着いた時は、既に真っ暗。

 

私の当初の心づもりでは、この時間には、あらかた片付いているはずだったのに。

 

悲しい。

 

 

さて、それからがまた大変。

 

何しろ、使った段ボール箱は持って帰るというので、中身をとりあえず、全て床にぶちまけなくてはいけない。

 

この頃になると、さすがに作業員たちも、早く帰りたくなってきたと見えて、せっせとさっさと働いてくれる。

 

 

あらゆる部屋の床に広がる、荷物、荷物、荷物の山・・・・。

 

その頃には、私は、絶望で固まる女になっていた。

 

だって、そのあと処理、どう考えたって、私の仕事でしょう。

 

 

「ビールもらっていいですかあ」

 

荷物の中からビールを見つけて、許可すると、さっさと冷凍庫へ。

 

「冷えたら休憩にします」

 

 

でも、この仕事ぶり、案外悪くないかも。

 

何しろ悲壮感や、無理というものと程遠い仕事の仕方なのだ。

 

 

そして、最後のダンボール箱が空いた。

 

既に、8時をまわっている。

 

すぐ、帰るかと思いきや、リーダーがこう言った。

 

「さあ、終わった。

 

じゃあ、これからお嬢さんのピアノコンサートを聴くか」

 

 

新しい家には、大家がピアノを残して行ってくれたのだ。

 

引っ越しの最中に、娘が習っているのだと夫が説明したらしい。

 

 

そして、全員が、リビングに座ってビールを飲みながら、娘の「ねこふんじゃった」の演奏を聞いたのだった。

 

引っ越しがこんなに思い出深いのは、初めてかもしれない

 

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