鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

胸の中に鬼がいる

2018-05-18 | 
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鈴木信夫の詩手紙の作品から

絵手紙作家の浅田美知子さんとの絵手紙・詩手紙の交流は1年を超えて
続いており、このころは、ほぼ1日に1編の詩をつくっています。
詩手紙そのものや書き加えたコメントを選んで紹介してゆきます。
一部、詩集に載せたものもありますが、未発表のものが中心です。
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「鬼」という字を見て日本人の名字を思い出しました。
珍しい苗字の方はたくさんいらっしゃいますが、「鬼」という字の入った苗字は気の毒に思います。

この詩手紙を書いた日2月27日のお天気を調べてみたら、「雪」でした。
コメントはこうです。
「東京の初雪には驚きでした。最低気温が1.8度しかなかったそうです。
 雪は、春近い印。」


          胸の中に鬼がいる
                              2009年2月

魂という字には「鬼」が入っています
そう、胸には鬼がいるのです
どんな人でもいるのです
あなたにも、わたしにも
だいじなのは、その鬼をなだめて
眠ってもらうことなのです
それでも、ときどき顔をだしてくるから
だいじなのは、そのときにどうなだめるか
いつもそう考えているのに
相変わらず胸のなかに鬼が顔をだす
魂という字には「鬼」が入っています
そう、胸には鬼がいるのです
どんな人でもいるのです
あなたの胸の鬼は、どうしていますか

   詩手紙2009.3.1
   

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