鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

冬が過ぎ去って、春が来るまでに

2015-03-01 | 
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鈴木信夫の初期の作品から(2)


詩集に載せなかった未発表のものを選んで紹介してゆきます。
その時々の想いをやさしい言葉で表しているのを感じて頂ければと思います。
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寒い季節にはどうしても気持ちも後ろ向きななりがちです。
特に、自分では何もできないことはその気持ちに拍車をかけていたと思います。


  冬が過ぎ去って、春が来るまでに
                      2001年2月 鈴木信夫

ずっと落ち込んでいた僕の気持ち
こころは凍てつく冬の中にいるんだ
誰のせいでもないのにかなしい気持ち
自分勝手に落ち込んでいる
自分で自分を追いつめている
自分自身を責めてばかりいる、投げやりになっている
嘆いたところで情けないだけなのに…

ずっと落ち込んでいた僕の気持ち
こころは凍てつく冬の中にいるけど
かなしい自己満足はもうよそう
誰かのせいじゃなくてよかった
誰かのために生きてみようかな
自分自身を励ましていこう、あきらめちゃいけない
顔をあげれば前しか見えないんだから…

あたたかい光がこころを溶かしてくれるから
凍てつく気持ちを捨て去ろう
冬が過ぎ去って、春が来るまでに…
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