鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

不思議なこと

2015-03-15 | 
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鈴木信夫の初期の作品から(2)


詩集に載せなかった未発表のものを選んで紹介してゆきます。
その時々の想いをやさしい言葉で表しているのを感じて頂ければと思います。
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一昨日ご紹介したように「科学」ではわからないこと、たくさんあります。
それをひとことで「不思議」といってしまっていいものかとは思いますが、やはり不思議なのです。


    不思議なこと
                        2002年5月

この世の中のすべてのことが不思議です
あなたはそうは思いませんか
朝が来て、夜が来るのが不思議です
花が咲き、散ってゆくのが不思議です
風がふいて、光が差すのが不思議です

この世の中のすべてのことが不思議です
わたしはそう思っているのです
夏が来て、冬が来るのが不思議です
鳥たちがさえずりあうのが不思議です
すべての人が生まれてくるのが不思議です

この世の中のすべてのことが不思議です
あなたとわたしといろんな人が出会えたこと
そのこと自体が不思議です
不思議なことのなかに、大きな慈悲があるのですね
わたしには、少しずつ少しずつ見えてきます
不思議なことのなかに、生命たちの真実が見えてきます
コメント
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