鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

Scientific

2015-03-11 | 
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鈴木信夫の初期の作品から(2


詩集に載せなかった未発表のものを選んで紹介してゆきます。
その時々の想いをやさしい言葉で表しているのを感じて頂ければと思います。
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科学の進歩はめざましいものがあります。
あっという間に移動ができ、空を飛ぶことができ、月にまで行くことができるようになりました。
その一方で、地震や豪雨、干ばつなど自然には翻弄されています。
あの東日本大震災からちょうど4年になります。
津波の爪痕はまだまだ残っていて多くの方が不自由な生活を続けておられます。
科学は本当に進歩しているのでしょうか。


       Scientific
                                  2002年7月

未知なるものに対して、人は、よくこう言います
「そんなのは科学的ではない」と
でも、科学という言葉の意味を知って
そのうえで、そう言っているのでしょうか
「科学」は、未知なるものを探究するという意味
「科学」は、未知なるものの中に真実を見つけだすという意味
人は、この意味を忘れている気がして…
私は、疑問に思うのです
なぜ、目に見えることだけが科学的だと言えるのでしょうか
なぜ、目に見えないことは非科学的だと言えるのでしょうか
花を見てください、その種は、どこから生まれ、どこから来たのでしょう
風を感じることができます、それはどこで生まれ、どこから来たのでしょう
そんなことは、考えもせず、科学的と思っているんです
心さえも物のようにとらえようとしている人
頭と心の違いも分からなくなっている人
どうか気づいてください、
見えないことの意味に、その中にある、真実に…
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