鈴木信夫の詩の世界 ~筋ジスと向き合った40年~

筋ジストロフィーと向き合い、2011年5月、40歳の若さでこの世を去った詩人鈴木信夫の心に響く詩を紹介します。

鈴木信夫の「詩集」

これまでに出版した詩集は                                                     「マイナスからのスタート」(2001年文芸社)                                           「君に いい風 吹きますように」(2004年神奈川新聞社)                                               「生命いっぱい」(2007年神奈川新聞社)                                                      「こころのごちそう」(2012年神奈川新聞社) の4冊と                                                    浅田美知子さんとの共著の絵手紙詩手紙                                                                   「風のように花のように」(2010年 日貿出版社)                                        があります。ホームページでも紹介していますのでご覧下さい。                                               

KOTOBA-NO-CHIKARA

2015-03-13 | 
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鈴木信夫の初期の作品から(2)


詩集に載せなかった未発表のものを選んで紹介してゆきます。
その時々の想いをやさしい言葉で表しているのを感じて頂ければと思います。
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「いくら説明してもわからない人にはわからない」といってやめた大臣がいました。
政治家が、話す、説明することをやめてしまったら何が残るのかと思いますが…。
こんな詩をお届けします。


  KOTOBA-NO-CHIKARA
                          2002年12月

言葉には、きみが思いもよらない力がある
きみが、たとえ本心から出ていない言葉でも
その口から出た、たったひとつの言葉が
人を傷つけてしまうことだってある
人の生きる力を奪ってしまうことだってある
きみは、もう気付いているよね
KOTOBA-NO-CHIKARA

それが間違った方向へ向かった時
それは鋭い剣(つるぎ)と同じで
きみの魂まで傷つけているということに
その口から出た、たったひとつの言葉で
人に愛や勇気を与えることだってできる
人に夢見る力をもたらすことだってできる
きみは、もう気付いているよね
KOTOBA-NO-CHIKARA

それをきみが最大限、人のために活かせた時
それは、あたたかい炎と同じで
きみの魂もあたためてくれるということに
心から大切にしていきたいよね
KOTOBA-NO-CHIKARA

なぜって、言葉のひとつひとつが人の生き方を変えていくから
なぜって、言葉のひとつひとつが世界の流れを決めていくから
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作品を引用するとき

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