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SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

OSCE講習会

2013-10-07 | 雑感
OSCEとはObjective structured clinical examination、客観的臨床能力試験で、臨床実習前に学生の実技面での能力をみる試験です。私も東海大でOSCEの試験官をしたことがありますが、今回の講習を受けると他大学のOSCE試験官となることができます。私が他大学の試験官をしたいわけではないのですが、試験管の何割かは他大学の人を含むシステムになっているためどうしても講義を受けた人が必要なのです。幸い私が試験官として行く可能性があるのは千葉大学など関東だけですので、そんなに大変ではありません。

県央・県西感染症研究会

2013-10-05 | 学会
2013-10-4夕刻に厚木のレンブラントホテルで、県央・県西感染症研究会がありました。千葉大学救急部・集中治療部の織田成人教授が、日本版敗血症ガイドラインについて講演されました。以前は敗血症というと、血液中に菌が証明された菌血症のことを指しましたが、現在は感染による全身の炎症性反応状態ことを指し、血中に菌が証明されなくてもよいことになりました。治療法も進歩し、基本となる抗生物質の治療に加えて、臓器障害に対するさまざまな治療を組み合わせて行ないます。時代と共に病気の定義も変わり、治療法も変わるのです。

腹腔動脈合併切除を伴う全胃温存膵体尾部切除術

2013-10-04 | 治療
進行した膵体部がんで腹腔動脈への浸潤を認める場合に、腹腔動脈と総肝動脈を合併切除して膵体尾部切除を行うことがあります。私自身は術者としてはまだ4例しか行っていませんが、20年以上前に施行した1例目を日本消化器外科学会雑誌に投稿しました。その当時既に栃木県がんセンター外科の菱沼先生がこの術式を報告しており、その報告を参考にさせていただきました。その後北海道大学の平野教授らがこの術式の多数例の良い成績を報告しています。

膵がんに対する膵体尾部切除

2013-10-03 | 治療
三津五郎さんの受けた手術は、膵体尾部切除だったそうです。この手術は、膵臓の左側半分と脾臓をまとめて摘出する手術です。がんの広がりに応じて、左の副腎、門脈、腹腔動脈、大腸、胃などを切除することがあります。膵がんでは早期のがんが極めて少なく、大半が進行がんですので、心配ではありますが、最近では抗がん剤を服用することで良好な成績も報告されていますので治ることを期待したいと思います。

三津五郎さんが膵がんで膵体尾部切除を受けて無事退院

2013-10-03 | 雑感
昨日、三津五郎さんが膵がんで膵体尾部切除を受けて無事退院したそうです。膵臓の悪性腫瘍で、最も多いのは膵癌です。他には、膵管内乳頭粘液性腫瘍由来の浸潤がん、悪性の神経内分泌腫瘍などがあります。いずれにしても無事退院できて良かったと思います。しっかり体力を回復してから舞台に復帰して欲しいです。