最近の私の患者さんで、SOX療法が著効して切除可能となった膵腺房細胞がんの患者さんがいます。膵腺房細胞がんは大変珍しい膵腫瘍です。抗がん剤も何が効くのか分かっていません。SOX療法は大腸がんに対する化学療法ですが、今回は膵腺房細胞がんにも偶然効いたのです。確かに腫瘍は縮小してはいるのですが、病理学的にはさほどは効いていませんでした。
膵がんで肝転移などの遠隔転移がある場合や、膵がん自体から上腸間膜動脈や腹腔動脈に浸潤を認める場合は残念ながら膵がんの切除は不可能です。しかし、最近の化学療法は良く効きますので、腫瘍が著明に縮小して切除が可能になることがあります。これをコンバージョン手術といいます。東海大学病院でも12例の切除不能膵がんに対して化学療法後劇的に縮小したので切除を行いました。2001年からの膵がん切除例の480例の中の僅かに2.5%に過ぎませんが、最近1~2年は特にコンバージョン手術が増えています。
2017年11月24日に東京で開催された日本臨床外科学会のビデオシンポジウムで、化学療法と重粒子線療法により切除不能の局所進行膵がんが劇的に縮小して切除することができた患者さんの手術ビデオを発表しました。
最近は膵がんにも化学療法が良く効くようになり、手術できなかった大きな膵がんが縮小して切除できるようになることがしばしばあります。標準治療にはまだなりませんが、場合によってはできる治療法となりつつあります。
最近は膵がんにも化学療法が良く効くようになり、手術できなかった大きな膵がんが縮小して切除できるようになることがしばしばあります。標準治療にはまだなりませんが、場合によってはできる治療法となりつつあります。
千葉大学医学部卒の東京勤務医会に参加しました。後輩でとても優秀な人達と話をすることが出来てパワーをいただきました。
最近は自分が年をとったために、先輩達はリタイアしたかリタイアが近い人になってきてしまったので、そうした人達と話をすることもある意味勉強にはなるのですが、むしろ現役バリバリの後輩と話をする方が刺激を受けることができるような気がします。優秀な後輩達には本当に頑張って欲しいと思います。
最近は自分が年をとったために、先輩達はリタイアしたかリタイアが近い人になってきてしまったので、そうした人達と話をすることもある意味勉強にはなるのですが、むしろ現役バリバリの後輩と話をする方が刺激を受けることができるような気がします。優秀な後輩達には本当に頑張って欲しいと思います。
2017年11月10日夕刻に東京で「胆道の集い」という研究会があり参加しました。実は私はこの研究会の新たな世話人にしていただいており、今回は順天堂大学消化器内科教授の伊佐山先生と共に当番世話人でもありました。そのため、特別講演でお招きした手稲溪仁会病院消化器病センター長の真口宏介先生の司会もさせていただきました。
真口先生の胆道疾患の診断の話は外科医にとっても大変勉強になりました。例えば、外科でみる胆嚢癌は切除可能で比較的早期の癌が多いのですが、内科でみる全ての胆嚢癌では切除不能の進行癌が2/3近いこと、遠位胆管癌の約20%では2cm以上の上皮内進展があること、上皮内進展には平坦なタイプと乳頭状のタイプがあること、特に前者の進展範囲の診断は困難なこと、肝門部領域胆管癌では上皮内進展は少なく璧内進展が多いことなどを明確なデータで示していただきました。また、一般演題3題も大変興味深い内容でした。若い先生方の参加が多くて今後の研究会の発展が楽しみです。
真口先生の胆道疾患の診断の話は外科医にとっても大変勉強になりました。例えば、外科でみる胆嚢癌は切除可能で比較的早期の癌が多いのですが、内科でみる全ての胆嚢癌では切除不能の進行癌が2/3近いこと、遠位胆管癌の約20%では2cm以上の上皮内進展があること、上皮内進展には平坦なタイプと乳頭状のタイプがあること、特に前者の進展範囲の診断は困難なこと、肝門部領域胆管癌では上皮内進展は少なく璧内進展が多いことなどを明確なデータで示していただきました。また、一般演題3題も大変興味深い内容でした。若い先生方の参加が多くて今後の研究会の発展が楽しみです。