近所の知人が参加するというので、犬を連れて手賀沼エコマラソンの応援に行きました。時折強い日差しもさす天気で、ランナーには少し暑かったかもしれません。全くの偶然ですが、千葉大学第二外科の先輩と後輩の二人が走っていたので応援することができました。二人ともやや辛そうに走っていましたが、とても楽しそうでした。
週刊ダイヤモンドは今年も「頼れる病院ランキング」を発表し、東海大学病院は2年連続で全国第1位になりました。病院設備、スタッフ、病床利用率、在院日数などの総合力で評価されました。因みに第2位は順天堂大病院、第3位は聖路加国際病院でした。
10月26日の夜に神奈川膵癌セミナーに参加ました。講師は二人で、内科の講師は大阪府立成人病センターの井岡先生で、外科の講師は東北大学の江川先生でした。私は江川先生の講演「膵癌外科治療の現況と展望」の司会を担当しました。
井岡先生は、膵がんに対する化学療法の臨床試験(GEST Study)の結果と、化学療法薬であるゲムシタビン(GEM)、S-1、GEM+S-1、GEM+エルロチニブなどの適切な使い方についてお話されました。米国ではエルロチニブによる間質性肺炎が少ないせいか、一次治療の約40%に投与されているそうです。
江川先生は、膵癌の全国登録のデータから膵癌外科治療成績が最近改善していること、恐らくその原因は補助化学療法の効果に依ると思われることや、切除可能か切除不可能か判定の困難なボーダーライン膵癌について、定義と扱いについてお話しされました。若い先生の参加者が多かったので、大変勉強になったのではないかと思います。お二人の先生は遠くからご苦労様でした。
井岡先生は、膵がんに対する化学療法の臨床試験(GEST Study)の結果と、化学療法薬であるゲムシタビン(GEM)、S-1、GEM+S-1、GEM+エルロチニブなどの適切な使い方についてお話されました。米国ではエルロチニブによる間質性肺炎が少ないせいか、一次治療の約40%に投与されているそうです。
江川先生は、膵癌の全国登録のデータから膵癌外科治療成績が最近改善していること、恐らくその原因は補助化学療法の効果に依ると思われることや、切除可能か切除不可能か判定の困難なボーダーライン膵癌について、定義と扱いについてお話しされました。若い先生の参加者が多かったので、大変勉強になったのではないかと思います。お二人の先生は遠くからご苦労様でした。
2011年10月20-23日に、福岡市国際会議場を中心として、JDDW2011という消化器病関連では日本で一番大規模な学会が開かれました。私も膵癌診療ガイドライン改訂委員会、ポスター発表の司会、そして自分自身の発表をしました。国立がんセンター時代や千葉大学第二外科時代の懐かしい知り合いに何人も会いました。
私が今回発表したのは、嚢胞性膵疾患の治療成績です。東海大学消化器外科と国立がん研究センター東病院外科を合わせて、280例の切除例がありました。その約8割は膵管内乳頭粘液性腫瘍:IPMNで、残りの2割は粘液性嚢胞腫瘍:MCNと、SPN、そして漿液性嚢胞腫瘍:SCNがほぼ同数でした。IPMNの半分弱が、良性の腺腫でした。浸潤がんは35%でした。浸潤がんの約半数が管状腺がん、約1/4が粘液がん、約1/4が乳頭腺がんでした。粘液がんと乳頭腺がんの5年生存率は60%以上でしたが、管状腺がんでは5年生存率20%と極めて不良でした。MCN、SPN、SCNでは全て5年生存率100%でした。
私が今回発表したのは、嚢胞性膵疾患の治療成績です。東海大学消化器外科と国立がん研究センター東病院外科を合わせて、280例の切除例がありました。その約8割は膵管内乳頭粘液性腫瘍:IPMNで、残りの2割は粘液性嚢胞腫瘍:MCNと、SPN、そして漿液性嚢胞腫瘍:SCNがほぼ同数でした。IPMNの半分弱が、良性の腺腫でした。浸潤がんは35%でした。浸潤がんの約半数が管状腺がん、約1/4が粘液がん、約1/4が乳頭腺がんでした。粘液がんと乳頭腺がんの5年生存率は60%以上でしたが、管状腺がんでは5年生存率20%と極めて不良でした。MCN、SPN、SCNでは全て5年生存率100%でした。
三浦佑之氏の書いた「古事記講義」を読みました。今回最も興味深かったのは、古事記に書かれた素戔嗚尊、日本武尊、オホナムジなどのヒーローの光と影の解説です。例えば、日本武尊は人気のあるヒーローですが、成人前から父の景行天皇から疎まれていました。そして、王になることなく最後を迎えます。また、古事記が日本書紀とは、似て非なる構造を持ち、それは両者の成立過程の違い、つまり大和朝廷の関与の違いであることが解説されています。簡単にいえば、日本書紀が正式な国の歴史書であるの対し、古事記はとても古層的で、人間味に溢れているのです。