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SURGERY NOW note

がん治療と外科手術に関する新しい情報や日常診療を通じて感じたことなどを紹介します。

2022年東海大学肝胆膵外科研究発表会

2022-12-18 | 学会

2022年12月17日午後に恒例の東海大学肝胆膵外科研究発表会を開催しました。

 

今回は大学から7題、八王子病院から3題、そして消化器内科の荒瀬先生の特別講演の計11題の発表がありました。

私は腫瘤形成型肝内胆管癌切除70例の外科治療成績と予後因子について検討した結果を発表しました。

肝内胆管癌の5年生存率は44%でした。リンパ節転移陽性、肝内転移陽性、切除断端がん陽性、そして血管浸潤陽性が有意な予後不良因子であり、多変量解析ではリンパ節転移陽性が独立した予後不良因子でした。つまり、リンパ節転移があった場合が最も再発して亡くなる危険性が高いのです。


胆道癌に対するコンバージョン手術

2022-12-12 | 治療

コンバージョン手術とは、最初は切除不可能であったけれども、化学(放射線)療法が著効して腫瘍が縮小した場合におこなわれる根治をめざした手術です。

膵癌ではかなり施行されていますが、最近では胆道癌にも行われるようになりました。

どの程度の割合でコンバージョン手術が可能になるのかはまだ明確になっていませんが、切除不能局所進行膵癌で10%前後、遠隔転移のある膵癌で2-5%、胆道癌では更に低率ではないかと思います。

しかし、有効な化学療法がさらに進歩すればコンバージョン手術がもっと多く行われるに違いありません。

 


12月11日に胆道がん市民ウィンターセミナーを開催

2022-12-08 | 治療

 

2022年12月11日(日)13時からオンライン胆道がん市民ウィンターセミナーをパンキャンジャパンとの共催で開催いたします。
今回は最近次々と登場している胆道がん新規治療にスポットを当て、第一線の先生方に解説していただきます。私はイントロ担当で講師の先生は以下です。

1.ゲノム医療と化学療法 国立がん研究センター中央病院 森實千種先生
2.肝内胆管がんに対する重粒子線治療 QST病院 若月優先生
3.肝内胆管がんに対する外科治療 東海大学 益子太郎先生
4.肝門部胆管がんに対する肝移植 東北大学 中川圭先生

患者さん向けですが医療者にも興味深い内容だと思いますので、時間のある方は是非ご視聴をお願いいたします。
無料ですが、事前申込みが必要です。

https://ws.formzu.net/fgen/S40175319/