関心空域 ━━ す⊃ぽんはむの日記

元「関心空間」の日記(引っ越し後バージョン)です♪

寒さに便乗して、ブランド石油ストーブの "特売"詐欺広告が乱発❕❔されてる件 ━━ インスタグラム|Instagram

2023年02月20日 | 日記

凍てつく寒さとの我慢比べも、ようやく出口。そんな在ニッポン市民の昨今……あちこちのQ&Aサイトで、次のような質問投稿をよく見かけてきた。


アラジンのストーブ」━━ 。

これだけで反射的に(何のコトだかイメージ的に)ピン❕と来る御仁は、おそらく御齢70歳以上の皆さまだろうか。

過ぎし日本の60~70年代(当時のマスメディアによる一連の"高評価"報道によって人気に火がつき)一世を風靡(ふうび)した、英国製の石油ストーブこそが『アラジンのストーブ』だった。そのセールスポイントの肝(キモ)は、ナンといっても『高効率燃焼』を実現した「自然吸気バーナー」

このストーブは1931年!?誕生で、見た目はレトロ調の円筒形。反射板や送風ファンの無い「対流式」石油ストーブでありながら、青い炎(ブルーフレーム)が燃え盛るのだな。まるで(きょうびの)石油ファンヒーターかガスコンロのようだ。その高温の放射熱の素晴らしさに、発売後いっきに❕ 世界じゅうの暖房機器マーケットにも火を付け、引っ張りだこの状態となった。


この(発売初期の)ブームから取り残されたのは、日中戦争から(日本の)敗戦、朝鮮・ベトナム戦争など戦禍の絶えなかったアジア地域……ぐらいなもの。そんな戦後復興中の日本でも ようやく「英国に、スゴい石油ストーブがあるらしい💙」との知識が広まったのが、昭和中期の東京オリンピック~大阪万博の いわゆる高度成長期だったワケ。

あまりに「人気に火がつく」のが遅かった💧せいで、ヤナセとかの大手商社が本格的に輸入販売し始めた頃には「すでに製造元アラジン社は、ファンヒーターやオイルヒーターの隆盛に押され、ジリ貧の下り坂に突入しつつある局面」にあった。結果、当時日本で義務化された地震対策機能とかは日本の協力工場が(ライセンス製造を含め)全面的に請け負うしかなくなり、いったんは(大日本インキが出資した)ディック家庭機器が《アラジン》ブランドを継承する。

が、その日本でもバブル期から石油ファンヒーター全盛に入り、対流式ストーブなんかじゃ食えんとDIC(大日本インキ)は資本を引き揚げた。家庭機器は倒産。あげく、最期は(このライセンス生産の)請負工場だった兵庫の(株)千石が商標権を譲り受け、《千石アラジン》として「ブルーフレームヒーター」を令和の今も"世界で唯一"、改良を加えつつ保守&供給してるんである。

その昔はイランやヨルダンにまで製造拠点を拡げ、欧米にワンサカ出荷されてた「ブルーフレームヒーター」だが、今は(世界的には)廃版ストーブ。メイン市場だった英国やアメリカでは、もう何十年と売られてない。その間、ガラパゴス的な販売史を経てきた日本でだけで💧 その改良型"アラジン"が脈々と売られ続けてる。世のなか、不思議なことも あるもんである。

で、そんなコアな需要に特化した「伝統?ブランド」だからして、この和製アラジンは安くない。

フツーなら、Amazonだろと最低6万円はする。国内他社製の同等サイズの、一般的な対流式ストーブの2倍から3倍の値段だ。日本じゃ文字通り、今も《アラジン》は高級ブランドなんだな。

そんな「高級ストーブ」を1万円以下で限定ご提供❕❔❔ っつのが、今回インスタを賑わしてるこの問題広告ってワケ。


いくら「先着100名」だからって、実勢価格の85%引き❕❔ は「絶対あり得ない」。

当然、詐欺だ。

代金は返らず商品が送られてこないばかりか、リンク先の"特設サイト"で入力したカード情報は「確実に盗まれ、すぐにカードを無効化しないと(決済口座から)多額の預金が無断で引き落とされてしまう危険大」である。ダマされた人は猶予がない⚡ すみやかに届け出て、対処を急がれよ。

ちなみに・・・あえてこの手の激安セールに「詐欺でないケース」があるとすりゃ、唯一「商品生産が(実は)中国企業に全面委託されてて、その受託先が(委託元企業に無断で💧)勝手にネットで横流ししてる」場合くらいだろう。

今回の破格セール広告に、その可能性はないのか。

たしかに、ご多分に漏れず(株)千石さんも中国に新設した出先工場への生産シフトを強めてる。強めてるが、虎の子の「ブルーフレームヒーター」の製造ライセンスまでは、中国に明け渡してない。彼らに任せてるのは、新規開発商品群(トースターやカセットコンロ式の小型ストーブなど)の最終組立のみ。あくまで量産コストを下げたいだけの中国進出なのであって、企画開発の一切、基幹パーツの製造ノウハウは兵庫本社のみが握(にぎ)る。なかなか手堅い。


だから、海外ネット通販マニアの間じゃ"常識"同然の「(中国発 巨大モールの)アリババで検索すれば、世界最安でモノが買える🎵」って法則(❔)は、今回だけは成り立たない。

論より検索。日本製「アラジンのストーブ」でヒットしてくる中華な「アリババ商品」プライスは……❕❕❕


ご覧のように2023年2月現在、最低でも1,188米ドル。同時期の為替レート換算で、約16万円も❕ しちまうんだな。日中の物価相場が、本品に関する限り見事に逆転してる。

こんな「珍現象」が生じてしまう背景には、ひとえに、すっかりレトロな扱いを受けるようになった対流式石油ストーブ「いまだに電力供給事情の安定しない中国では、まだまだ頼れる暖房器具だと庶民に信じられてる」ことと、「日本の長寿工業製品なら、何でも盲目的に高品質ブランドだ❕と崇(あが)めてしまう💧富裕層が一定割合、実在する」ことが挙げられる。

やつら「中国社会の勝ち組」連中の貪欲な購買力がある限り、かの国における「アラジンのストーブ」相場価格は今後とも、日本での店頭やウェブ価格よりはるかに高騰し続ける ━━ この底流=基本トレンドだけは、どうやら間違いなさそうなのだ。

とゆーワケで、だぞ。

結論、どう転んでも日本製「アラジンのストーブ」の未開封新品が6万円以下で買える国など存在しない。本記事で上掲したインスタグラム広告は、200%詐欺。掲載目的はズバリ、あなたのクレジットカード情報を盗み取ることだ。決済口座の預金を横領するためだけの、ウソで固めた"釣り広告"に過ぎんっつう話。くれぐれも❕ 心の扉にカギ🗝かけを徹底し、ありもしない《激安🔥超特価》広告に飛びつかない。この戒(いまし)めに徹されたし。
=了=

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