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七草農場Blog

中央アルプスの麓で、夫婦2人有機農業に奮闘中!

長ネギ

2008年04月14日 | 農業
天気のいい日に、長ネギを定植。
溝を掘って、次々に並べる。

こういう時、「美しい」と思う。
農業をしていると、「美しい」と思う時がよくある。


風に小麦の緑の葉がなびく時

じゃがいもの花が次々と咲く時

黄金色の稲穂が揺れる時

トマトが赤く染まっていく時

朝日に向かって、オクラの花が咲いている時
 ・
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長ネギはよく考えてみると、野菜の中でも生育にとても
時間がかかる野菜の3本指に入るかも知れない。

この苗も、去年の秋に播いて、厳冬を越えたもの。
今植えて、収穫するのは今年の秋だ。

40mの畝を3列。つまり120mも長ネギ。
私達は少量多品目栽培の農家なので、長ネギ専門の農家から
すれば、こんな量は全く大した量ではないのだけれど、
私達からすると、随分と長い。

ずらりと並んだ長ネギ、秋冬の野菜セットに入ります。

野菜作り

2008年04月01日 | 農業
農家として野菜作りを始めて、4年目になる。
つくづく野菜を作るのって難しい、と思う。

私達は年間に50種類くらいの野菜を作っているので
はっきり言ってまだまだ分からないことだらけだ。
昨日は、トマトについて調べていたら、発芽をするまで
の気温と、発芽してからの気温の管理が違うことを知った。
4年目にして大発見。大きくなるまで、できるだけ加温
してやればいい、と思い込んでいた私にとっては衝撃だ。
夏の主要作物の1つであるトマトでさえ、こんな調子。

畑の土作りもこれまた難しい。本の通りにはいかない。
作物によっても肥料分を多く必要とするものもあるし、
あまりいらないものもある。前作に何を作っていたか、
でも次に作る野菜の肥料設計が随分変わってくる。
全ての畑を土壌検査して克明に調べる、というわけにも
いかないし、そもそも出来ない。
ある程度の勘や経験が必要。毎年毎年同じ作物を育てて
いるけれど、毎年毎年少しづつ発見と学びがある。

職業として農を選択しているので、ああ失敗しました、
では終われない。

何でこうなっちゃったのかな?
もっとこうしたらいいんじゃないか?

作業をしながら夫と話し合う。夫は毎晩眠い目をこすりつつ
(というか半分寝ているような・・・??)野菜の本を
読んだり、計画を練っている。

私は、もっと畑の変化に敏感でいられたらいいな、というのが
今年の目標。畑に生えてくる草の変化や、土の湿り具合、
畑に住む虫の種類の変化・・・そういうのを見て、今この畑が
どうなっているのか分かるようになれれば最高だ。

まだまだやれることがいっぱいある。
ということは、まだまだ七草の野菜はおいしくなれる可能性がある!

ようやくこの辺りでもウグイスが鳴き始め、果菜類の種まきも
始まった。

今シーズンも頑張ります。


麹作り

2008年03月11日 | 農業
今日からいよいよ味噌用の麹作り。就農して
初めて麹から自分の味噌を作り始めて、早4年。
最初は麹屋さんにも一部麹作りを頼んでいたけれど
今年からは全て自家製に。
作る量も大量だし、失敗すると米がもったいないので
けっこう緊張する。

でもこれで正真正銘の全て自家製。

この麹を使って、今月末には味噌作りです。

3月20日(その他の日もやるかも)には味噌作り体験を
します。参加希望の方は、七草までお気軽にどうぞ!



ドラゴンハウス

2008年03月06日 | 農業
冬の間に頑張って作っていたハウスがようやく完成!しました。
ビニール資材はなるべく使いたくないけれど、職業としての
農業を成り立たせるためには、この長野ではやっぱりハウスは
必要なのです。(ちなみに今朝は未だに-8℃・・・)

このハウスの骨組み、近所でもう使わなくなって放っておかれ
ているハウスを譲り受け、解体して持ってきたもの。そのため
パイプがまがっていたり、足元が腐って折れていたり。
それをうまく調整しながら建てたものの、やっぱり新品の
ようにきれいにまっすぐにはなかなか建たず、遠くから見たら
波をうっています。

その様子から、「ドラゴンハウス」と命名!先日から早速
このドラゴンハウスで発酵肥料を作っています。

私達は2人とも辰年生まれ。
「なんだか縁起が良さそうなハウスだね!」
と勝手に言っています。

今年の夏はここでトマトです!

種まき

2008年03月03日 | 農業
雪もようやく融け始め、七草も少しづつ忙しく
なってきました。今日は最低が-2℃、最高が
9℃にまで上がり、作業もだいぶしやすくなりました。

今日は今年初の種まき。絹さやや、スナップえんどう
など、豆類をまきます。
「ひっさしぶりだなあー、こんなことするの」

夫があらかじめ作っておいた苗床に大事に大事に
まきました。
だんだんまく種の種類が増えてくると、時間を有効に
効率よくまくぞ、となってきるのだけれど、やっぱり今年
初めての種まきは、やたら丁寧に。

パンパン、と拍手を打って、種にお祈り。
毎年あんまりうまくいかない、絹さややスナップえんどう。
今年こそは!!!!

種苗交換会

2008年02月27日 | 農業
 先週の土曜日に、長野有機農業研究会主催の
種苗交換会に参加した。長野の有機農研はなかなか
活動や交流が活発で、この種苗交換会も年に1度開催
される、とても楽しみにしている行事なのだ。
私達も今年は貝豆と、丸ズッキーニの種を持参。参加者
も自慢の種を持ち寄って、今年も100種類くらいが
ずらりと並んだ。

 みんな自分で自家採種した種を持ち寄って、欲しい
種を交換する。
 種苗会社に作られたF1品種の種は種を採っても
次の世代に同じものを作れない。他にも、農薬や
化学肥料を大量に使うことを前提に作られていたり、
種をたくさん売りたいから、次世代に種を作らないように
品種改良されていたりする。しかも最近では遺伝子組み換え
の種まで登場し、アブラナ科など、交雑しやすい種は
危機に面している。だから、そんな中で固定種を守る
ことはとても大切なことなのだ。

 七草農場も、豆類全般、丸ズッキーニ、かぼちゃ、
青シソ、丸ナス、モロヘイヤなどなどを種採りして
いる。全て、とはいかないけれど、なるべくこういう
種を使いたい。しかも、種採りを続けていくと、
その土地の気候や土に合った野菜になっていくという。
そんな未来は夢がある。

 交換会に初めて参加した3年前はずらりと並んだたくさん
の種に興奮を抑えきれず、あれもこれもと手を伸ばした。
3年経って少し落ち着いて、本当に欲しい種を選べる余裕
が出てきた。
今年は、大浦ごぼう、サンチュ、古代米、スイカ、モチキビ
マスクメロン、エゴマ、などなど。やっぱりもらい過ぎ?!

 もらった種を播いてどうなったか、会ではきちんと結果報告
もする。自分の持ち寄った種が誰かの畑でたくさんの実りを
もたらしていたら、とても嬉しい。

 長野もようやく春がそこまでやってきた。(といってもまだ
まだ寒い)もうすぐ種まきも始まる。今年もらった種が
どうなるか、楽しみだ!

長いもやごぼうを

2007年11月30日 | 農業
いよいよ冬シーズンの到来。師走ももうすぐそこ。
七草の畑も急ピッチで冬じまいをしなくてはなりません。

今日は長いも掘りの続き。寒風の中、スコップで丁寧に
慎重に。ちょっといらいらすると、あっさり「ポキッ」と
イヤ~な音。はーあ、とため息。でもその分折らずに掘れた
時の歓びはひとしお。

七草の長いもは土地が砂地でなくて、割と粘質のため、長いも
というよりは自然薯のようで、ワイルドでぼこぼこしている。
そのため思いもかけない所にいもが折れ曲がっていて、まあ
世間で売っているようなすーっと長いいもではないのです。
そのせいか、すっごく苦労して掘ってる割にはお客さんから
何のコメントもないなあ・・・
(要求しているわけではないですよ)
私達にとってはどんな形でも、超貴重な長いもなんだけれど。

来年はお客さんと「自分で掘ってとろろごはんを食べるツアー」
を開催しようか、と言う話に。この苦労はおいしさを倍倍倍増
させるはず!ぜひお越し下さい。

さてさて疲れた身体で夕方に犬の散歩をしていたら、近所の
おじいさんが小さいユンボでなにやら掘っている。
「何掘っているんですか?」と聞くと、生ゴミを捨てるボックス
を移しかえるのに穴を掘っているのだとか。見るとスコップでも
3分で掘れる位の穴を掘っているではないか!!

おーーう、そのユンボ貸して下さい、そうしたら、まだ畑に
残っているごぼうも、あっという間に掘れるのに!!!

でも1度機械を使ってしまったら、もう手掘りには戻れない
だろうな・・・七草は地道に手掘りを続けます。

今夜は夫が長いもで人生初という天ぷらを作ってくれました!


たくあん

2007年11月20日 | 農業
 先週干した100本以上の漬物大根が、初冬の柔らかな
日の光で干され、今日は天気も上々の漬物日和。

 今年は漬物上手の知り合いに教えて頂いたレシピで。
毎年毎年試行錯誤、毎年少しづつ改良している。
だんだん「自分だけの漬物レシピ」を確立していきたい
ところだ。

 重石も加えると、漬物樽は1つ70kgくらいになる。結構な
力仕事なのである。

ごはんと漬物があれば!というようなごはんのすすむ、
たくあんになるといいけれど!

日本の農業と文化を守ろう!

2007年11月10日 | 農業
「七草農場だより、11月号より」
 

 10月に、NHKの番組で「あなたの主食は誰が作る?」という日本の米農家の番組をやっていたのをご覧になった方はいらっしゃるでしょうか?今、日本政府は農業の大規模化を推し進めています。大規模でやれる農家にだけ補助金を出すようになったため、小規模農家はみんなでまとまって集団営農をやらないと、補助金を打ち切られてしまいます。多くの農家は農協に米や野菜を出荷していると思うのですが、その米価も年々安くなり続け、米を作っても作っても赤字になってしまいます。それでも大規模化していかなくてはならないため、大型機械を導入せざるを得なくなって、また更に借金が増える、農村は高齢化が進む、・・・「もう農業ではやっていかれない」と沢山の農家が頭を悩ませている姿が映っていました。
以前は日本のコシヒカリやあきたこまちといった高級米は外国では作れない、とされて、まだ日本の米はなんとかもっていたのも、今では研究が進んでアメリカでもこれらの米が日本の1/3のコストで超大規模に作ることが出来るようになったそうです。これではいくら日本が大規模化を進めても太刀打ちできません。もしこれらの米が本格的に日本に入るようになったら、日本の稲作は終わってしまうでしょう。
七草農場は補助金や農協に頼らず、野菜や米は自分たちのお客さんに直接販売し、あまり機械に頼らない、小規模な農業をしています。でも農業という仕事は私達だけでやれる仕事ではありません。田んぼを作るために地域で田に引く水路を掃除したり、草を刈ったり、土地を代々大切に守ってきた地域の人々の力のお陰で私達もここで農業が出来るのです。化学肥料や農薬を使ってはいるけれど、農業を愛し、自分たちの祖先が大切に守ってきた農地を自分達の代で終わらせてはいけない、と頑張っている地域のおじいさんやおばあさんが私達の周りには沢山いるのです。
番組の中である学者が、「日本の稲作がだめになったら、なくなるのは日本の農業だけでなく、そこにある文化や代々続いた歴史までもがなくなるということだ」と言った言葉に強く共感しました。田畑が1度荒れてしまったら、なかなか元に戻すことは難しくなります。田畑がつぶされて住宅ばかりが立ったら、もうそこは2度と農地にはならないでしょう。そこにある、稲作の歴史、藁の文化、田畑に住む沢山の生き物たちやそれによって成り立つ自然環境も、全てなくなってしまうのです。
日本には身土不二という言葉もあります。自分の「食」の選択が、日本の環境や文化も守ることにつながります。

どうか、日本の農業をこれからも応援して下さい。

さといも掘り

2007年10月31日 | 農業
だんだんこちらも冬の足音が近付いてきました。
七草農場でも冬の前に色々野菜を収穫しなくては
なりません。

ごぼう、長いも、大根などなどなど・・・。

今日は里芋掘り。今年はあまりうまく苗が大きく
ならなかったので、収量は少なめなのですが、
1つ1つはなかなか大きめのいい芋が採れました!

息子は里芋の葉を振り回して大ハッスル。
私も小さい時、近所の百姓のばあちゃんに里芋の
葉をもらって傘にして、とっても嬉しかったのを
覚えています。

小さい時の楽しい記憶って、大きくなっても残って
いるんだよなあ!

話は違うけれど、近所で友人が次々出産。今日は
おととい生まれた赤ん坊を見てきました。
小さくてかわいい!
赤ちゃんはいるだけで幸せを運びます。