最近、少しづつ田んぼの草取りをしている。
田んぼにもいろいろ個性があって、一番広い田んぼは
あまり草が出ない。でも家のすぐ近くの田んぼは、ちょっと
放っておくと、すぐにヒエだらけになる。
夫は田打ち車、という昔ながらの除草機を使って。
これは稲に酸素を供給する役目もあって、しかも草を巻き込んで
抜いて水面に浮かす。昔ながらの道具だけれど、今では使っている
人も少ない。でも本当によくできた優れものだ。
田打ち車も面白いけれど、今日は私は手で除草。稲と稲の間を手で
がしゃがしゃとかきまぜる。
視点が水面とちかくなって、水の中がよく見えて、とっても面白い。
田んぼの中は、やご、カエル、オタマジャクシ、ミズカマキリ、
様々なクモ・・・生き物でいっぱいだ。
俗に害虫、と呼ばれるイネミズゾウムシやドロオイムシもいて、慣行
農法ならここらで農薬を、となるのだろうけれど、私たちの田んぼでは
害虫も益虫も一緒だ。
田んぼの生き物は年々豊かになってきているように感じる。そんな中で
きっと自然界には害虫も益虫もなくて、みんな自然の一つなんだろう。
そう考えると、田の草も稲をおびやかさない限り、いい、っていうこと
なんだろうけれど。
だいたい一段落ついて、帰ろうかな?と思ってがしゃがしゃとかきまぜて
いたら、見たこともないでっかい甲虫が!!!
なんだろう!!??
夫も来て、すくってみる。なんだろう、すごくでっかい。
帰って本を調べてみたら、ゲンゴロウ???
でもゲンゴロウは確か長野では絶滅危惧種になっていたか、それに
近いくらい珍しくなってしまっていたような・・・そんなのが
うちの田んぼにいるかな?ガムシ、というゲンゴロウに似たような
虫もいるらしいけれど。
今度はちょっと水槽にでも入れて、よく観察してみよう。
1年、2年、3年・・・気になるけれど、少しは気にするけれど、
田んぼの虫たちと私たちとはまだ遠くて、草を取るだけで、
精一杯だった。
4年目の今年は、今までよりも少し虫たちに目がいくようになった。
世界がひろがってきたようで、すごく楽しい。
田んぼを通して、また自然への扉が1つ、開いたみたいだ。