無宗教の話をする前に、こないだ『AI原論』の毒書会でデヴィッド=ハーヴェイやら「新しい資本主義」の話が出たんで、こげな動画を掲載してみました。よく「グローバル化による国境の消滅」的な話は出てくるのだが、グローバル化による社会変化を「進歩」のようにただ肯定的・単線的なものとして捉えるのは問題であり、思わぬ問題の噴出や既得権益の抵抗など様々な障壁の中で蛇行し、ことによれば頓挫する可能性は十分にある。その一例ないし思考実験的な契機としてリブラは非常に興味深い試みであったと言えるだろう。
なお、グローバル化は単に経済面だけのことではなく、SDGsなどもその一種としてとらえることができる。ただ、こういった件で疑問に思うのは、地球温暖化云々については陰謀論めいた話が出てきたりと、しばしば足の引っ張り合いになるのはどういうわけなんだろうか?(まあ意識的・無意識的に都合のよいデータにしか目を向けようとしない、という事情な気もするが)。地球の誕生にしてからが130億年以上前に遡るという見解が有力になってきている今、そもそも「不変の真理」などというものを簡単に共有できると思う方がナイーブであるという構えは当然必要だ。しかしながら、諸説の中の蓋然性の高さに関する議論や、なかんずくそこから想定される環境変化とそれへの対策についての議論が、二項対立的な石の投げ合いになるのは不毛極まりないことも最低限共有すべきだと思うのだが。
まあこういうのも、いわゆる「サイバーカスケード」の進展とも関係しているのであり、それはそれでグローバル化(正確にはグローカル化)による接続・分断と深く関係しているのだが。
などと書きつつ、取り留めのない状況だが、今回はここまでとしたい。
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