1年前の今日、四川大地震が起きました。亡くなられた方のご冥福をお祈りします。
写真は当時の蘇州日報で、保存しておいたものです。現地の様子は新聞やテレビでうかがい知るだけですが、中国での報道だけではよく分からないことが多くて困ります。
四川省政府が1周年に先立って5月7日に記者会見し、この地震による省内の死者は6万8712人、行方不明者は1万7921人と発表しました。全体の死者、行方不明者はどれほどになるのか、中央政府がまだ発表していないようです。
不思議なのは行方不明者がいまだにものすごい数だという点と、地震直後の6月1日に中央政府が発表した死者6万9016人、行方不明1万8830人からほとんど変わっていない点です。普通は直後より死者の数が増え、行方不明者が減ると思うのですが、なぜ、このようなことになるのかがよく分かりません。
当時、日本の新聞が「学校の倒壊が多く、周囲のビルより校舎が弱かったのは手抜き工事のせいではないか」と問題にしました。被災した子供の親が訴えたケースもあるようですが、中国では当時もその後もこのような問題点の報道はほとんどありません。どれだけ復興したかという、政府ががんばったことを宣伝する内容ばかりです。
実際、政府はよく対応したのだと思います。だから、批判を許しても、それで政府に対する信頼が大きく揺らぐ心配は無いように思うのですが、マスコミによる政府批判は全くといっていいほどありません。マスコミ統制は中国で住む前に予想していたより、はるかに徹底しています。
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