ここ蘇州は中国の中でも最も多彩な交通手段が活きている都市ではないか。利用頻度の高いものから紹介していくと――
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《バス》料金はだいたい1元か2元(1元は約16円)。空調車だと1元上乗せ。ラッシュアワーはもちろん、休日などは客が開いたドアにしがみついたまま走っている。停留場で止まらないことも多い。路線、便数ともに多いが、人口増加に追いつかない感じだ。
車は古い壊れそうなものから新しいものまでさまざま。いずれも、客が運転手に停車を知らせるボタンがついていないから、下車するときは大声で「下車」と叫んで、下車用の後方のドアまで人を押しのけていかねばならない。
来た当初、最寄りのバス停から蘇州駅に行く69路線に乗ったら1元だったのに、同じ路線<st1:StationName StationName="に蘇州" w:st="on">に蘇州駅</st1:StationName>で乗ったら5元取られて驚いた。乗った場所から終着までの距離で料金を計算しているためだ。だから、このバスに近距離で乗ると損をする。運賃は運転手の横に電光表示してある。いったん乗って、高いことに気づき、降りる人がたくさんいる。この路線はずっと西方の太湖まで1時間半ほど走る。
早朝、郊外から都心に向うバスは農作物や湖で取れた魚介類で占領される。農家が街の飲食店などに収めるか、路上で売る品物だ。
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《自転車とバイク》蘇州は非常に平らな街。運河をまたぐ橋の前後がゆるいスロープになっているほかは、上り下りがない。自転車に最も適した地形だが、自転車とバイクの合計を100とすると、自転車は10もないぐらいだ。後は電動自転車とバイクが2分している。自転車のほうが健康にも環境にもいいと思うのだが、蘇州の人も贅沢になったということだろう。
幹線道路には1.5車線ほどの専用道路がついているが、自転車を買った私としては1車線をバイクと電動自動車に、0.5車線を自転車専用に分けてほしい。そうすれば自転車が増えるのではないか。
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《タクシー》初乗りが10元。4~5キロ走って20元ほどだ。車は小型で古いものが多く、運転席はプラスティックの板で囲まれている。休日など中心地域では空車が少なく、なかなか乗れない。
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《営業用の人力車、バイク、オートバイ》自転車やバイクに屋根付きリヤカーのような座席をつけたものが非常に多い。観光地巡り用に発展したのだと思うが、一般の市街地にも多い。バスは満席、タクシーもつかまらない時はこれに頼るしかない。
車は古いものが多く、私が乗ったバイクは最高時速で10数キロ、自動車のローで走っているようなスピードだった。そのうえ、大きなうめき声のような音を出し、いつ分解するかと心配したほどだ。
人力車のこぎ手が女性のこともしばしばある。オートバイはそのままで後部座席に人を二人まで乗せてかなりのスピードで走る。郊外に多い。
これらの料金は全て事前の交渉で決まる。タクシーが取れないときに、人力車や営業バイクを頼むとタクシーの倍ぐらいの料金を言ってくる。この営業用の人力車やバイクも、自転車と同じ専用道路を走るので、混雑のもとだ。