中国旅行記: スーの「あら!中国」

中国・蘇州を拠点に定年後を楽しむ男が、中国での日常生活や旅行で「あら」「おや」「へー」と感じたことを文章と写真で綴る。

蘇州のごみ処理(下)ごみ発電も

2009-05-26 07:08:56 | 環境

  この写真は、前の記事で紹介したごみ埋め立て地の下方を写したものです。

  手前の建物の向こうに、大きな空のプールのようなものができていて、シートがびっしり敷かれています。やがてここも埋め立てに使うのでしょう。その向こうに、水が入ったプールがありますが、これはごみ埋め立て地から出る水を処理しているのではないかと想像します。

  さらに向こうに高い煙突を持つ大きな建物が2棟、写っています。これはごみ発電所です。インターネットで調べると、香港中国光大国際有限公司と蘇州市が合弁で光大環保能源(蘇州)有限公司を設立し、1期目は06年7月に運転を開始、2期目は建設中で間もなく完成予定ということです。いずれも1日のごみ焼却能力は1000トンとありました。発電容量が不明ですが、送電線が見えないので、いまは所内ですべて消化しているのだと思います。

  蘇州市はまだ分別収集を実施していないのだけれど、処理の方はかなりしっかりやっているという印象です。

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蘇州のごみ処理(上)広大な埋立地

2009-05-26 06:56:31 | 環境

  少し前にこのブログで蘇州のごみ収集について書いたところ、台湾人の友人が「ごみ処分場が近くにあるから見に行こう」と誘ってくれました。予想外に近いところです。都心から南南西に車で20分足らずの七子山の広い谷間状の斜面を削った跡を埋め立てに使っています(写真)。

  ごみを捨て、土をかぶせという工程をすでに何回か繰り返しているのでしょう、下方の土で覆ったあたりにはパイプを打ち込みホースで繋いで、漏れてくる水かガスを抜いているようです。

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太湖周辺に多い削られた山

2009-05-17 07:31:41 | 環境

  蘇州の西方に位置する太湖の近くには小さな山や中規模の山がたくさん平野からぽこっと突き出していますが、斜面を削り取られて赤くなった山肌をさらしているところがかなりあります。岩山なので、石を採って土木、建設工事に使うのでしょう。

  写真は「孫子の兵法」が書かれた穹窿山(チョンロンシャン)から北の方面を写したものです。向って左奥の小さな山は半分ほど削り取られていますし、その右の方にも斜面を削られた山が見えます。画面に入っていない周囲も同じような状況です。

  蘇州はそれでなくとも建設工事が盛んなのに、今年は金融危機による不況対策から公共工事に拍車がかかっており、岩山は細るばかり。環境にも悪い影響があるのでは、と心配です。

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運河のごみをとる船

2009-02-08 07:25:37 | 環境

  運河が縦横に走る蘇州では、水に浮かぶごみを収集する手漕ぎ船がたくさん活躍しています(写真)。漕ぐ人と竿の長い網でごみをすくう人の二人組みが普通ですが、一人二役のときもあります。

  10年前とか20年前に訪れたときと比べると、運河に浮かぶごみは随分少なくなりました。10年前にはこのような船はなかったのではないかと思います。

  水の透明度も全般的にはよくなりました。しかし、まだまだ。水源である太湖の水質悪化が問題になっています。それに、1年余り前から地下鉄1号線工事のために中心部の運河の流れを止めた影響で、流れが悪くなった水路がたくさんあり、それが水質を悪くしている面もあります。

  蘇州の運河に手足をつけてみたくなる日が来れば、いいのですが……。

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江蘇省は都市緑化の先進地域

2008-10-02 19:12:32 | 環境

中国というと、北京や上海の近代的なビル群か、黄土高原や西域の砂漠といった乾燥地帯を思い浮かべる人が多いのではないか。しかし、中国の大都市には昔から公園が多い。とくに江南と呼ばれるここ江蘇省の各都市は公園、湖沼、運河、並木が多く、いまも整備に力を入れている。

蘇州は、世界遺産に指定された公園のほかにも、市民に無料公開されている公園が随分たくさんある。

私の部屋の周囲を見ても、東に歩いて10分ほど行くと、運河の水を引き入れた水路と緑で庭園のようになっていて、1週するのに1時間もかかる運河公園があり、また、西に15分ほど行くと夏にハスの花が一面に咲く大きな池を中心にした索山公園がある。この2つの公園脇を通る獅山路は4列のクスノキ並木が美しい。索山公園と獅山路はここ10数年のうちに整備された。

旧市街地を囲む運河沿いはかなりの部分が公園だ。プラタナスやクスノキの並木が道路をすっぽり覆っているところも多い。さらに、東の金鶏湖の周りが広い公園として整備が進んでいる。

蘇州からバスで北東に2時間の揚州もすばらしい。痩西湖のような観光スポットだけでなく、市民が日ごろ自由に歩ける運河沿いや大通りに、緑地というより庭園の帯といったほうがいい憩いの場所がある。旧市街の中央を南北に走るウェン(サンズイに文)河北路の構造は歩道、2車線ほどある自転車道、並木、片側3車線の車道、緑地帯、自転車道、歩道となっている。この緑地の広いところは幅10メートル以上あって、庭園のようなつくりになっている。大通りにある緑地帯としてほかに例を見ないすばらしさだ。文昌閣などの歴史建築がその中に組み込まれてもいる。

省都・南京も市街地の中に国立鐘山公園、玄武湖公園、雨花台風景区などいい公園を抱えている。プラタナスの並木もすばらしい。

拡大蘇州市を構成する昆山市、太倉市、呉江市などで最近できた片側2車線程度の幹線道路のなかには、両脇に3車線ほどの緑地帯をとっているところがかなりある。上海・浦東空港から市街地に入る道路脇が広い緑地帯になっていることに感心された人が多いと思うが、あのような道路があちこちにできているのだ。

ひるがえって、日本の都市緑化はかなり遅れているといわざるを得ない。

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