テリー・イシダの『独酌酔言』。

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なるべく分かりやすく、コロナウイルスの事34~東京都で2日連続200人超の感染者!!これをどう観たらよいのか?

2020年07月11日 | コロナウイルス2020

なるべく分かりやすく、コロナウイルスの事34~東京都で2日連続200人超の感染者!!これをどう観たらよいのか?

◆第1波がぶり返しています

2020年7月9日(木)の東京都の1日の感染者は224人、過去最高の1日当たり感染者数となりました、

続く10日(金)も243人と初の2日連続200人超え、

全国の9日の感染者は355人、10日は430人(いずれもNHK報道)とこちらも続伸、

これはちょっとショックな数字ですよね、

1カ月ほど前は、そろそろ第1波は終息するのではないかと期待していただけに、ここに来ての過去最高数更新はたしかにインパクトがあります、

ワタシも正直、ここまでの数字がこの時期に出るとは予想していませんでした、手強いな、COVID-19、

◆再び全国に感染が広がる予兆

とくに全国の10日の数字は危険です、地方での感染者が増えました、

首都圏中心から再び地方へ感染が広がっているように感じます、

行き来が自由なだけに感染はあっという間に広がるかもしれません、

◆東京都の状況

もう少し詳しく東京都の状況を書くと、

9日、224人のうち、20代の109人、30代60人(この2つの年代で全体の75%)、
これは10日もほぼ同じ傾向(77%=186人/243人中)、

感染経路不明者=9日、224人のうち104人、
10日、243人のうち101人、これも同じような傾向、高留まり傾向

これは少し危ない、クラスター周辺を追っているはずなのに、感染経路不明者が多い=市中感染?

9日224人のうち74人はホストクラブ・キャバクラ店・ガールズバーなど接待を伴う飲食店の従業員や客(このうち新宿エリア52人、池袋エリアが4人)、
10日の夜接待関係は110人、

夜の接待クラスターは確実に多発している、

夜の接待をするお店を中心に感染が広がっているようですが、

その他にも、家庭内の感染20人、友人との飲み会を通じての感染が14人、そして保育園でも同じ保育園の園児5人(いずれも9日)が感染しています、

ある程度の市中感染が広がり始めている状態と考えます、

◆小池さんも云っちゃったよ『検査数を増やしたので、感染者も増えたという面もある』

ま、云い訳が欲しかったのでしょう、

小池さんも『検査数を増やしたので、感染者も増えたという面もある』、と会見冒頭?で云っちゃいました、

うむ~、ま、何度も書いていますが、“検査数を増やすと感染者数も増える”というのは間違いです、

ま、どうしても「検査が少ないから日本の感染者は少ない」と思い込みたい方がいらっしゃるので、

百歩譲って書くと、

『検査数を増やしたので、感染者も増えた』という表現は“正確ではありません”

感染者が増えているから、濃厚接触者や周辺を検査する、結果、感染者が多く見つかっている、というのが実態です、

でも、都知事がこう云うと、やはりそうなんだ!と思う人が多いでしょうね、、、残念、、、

◆市中感染が広がりつつあるという認識で良いと思います

9日10日の数字は『検査数を増やしたから感染者が増えた』というだけでは説明できない感染拡大です、

家庭内感染も確認、職場の同僚との呑み会、保育園でもクラスターが発生しています、

夜の接待をコアに感染者が増え始め、そして、それが市中感染でジワジワと拡がっている、

というのが実態かと考えます、

また、10日は首都圏以外の感染者数が増え始めた、この方が危ない、、、

移動の自由がある現在、このままの状態を続ければ、さらに感染者が増え続けるという可能性が高い、

◆しかし、経済再興へ向かうしかないという国策

しかし、現在の国や自治体の基本路線は“二律背反する経済再興と感染防止をなんとか見合いながら凌ぎ切りたい”、これは世界のトレンドでもあります、

「GO TO キャンペーン」(旅行促進施策、宿泊費の割引など)も7月23日から予定通り実施するとか、、、いやはや、、、これはちょっと違和感あるけど、、、

一度、やってみて分かった緊急事態宣言の絶大な経済的マイナス効果、

国も自治体もすでに財政的には限界、自粛要請を出すのはなるべく避けたい、というのが本音でしょう、

でも、市中感染は防ぎたい、感染爆発は起こしてはならない、

たしかに3月4月頃と違い、ある程度医療体制、検査体制は整っているので今はまだパニックにならずに済みますが、今後は分からない、、、

感染爆発が起こるのか?

それとも、、、やはり東アジアでの感染ピークはなぜか?(理由は分からないけども)低く押さえられるのか?

◆全国の検査数と陽性率(厚労省日報)

PCR検査による陽性率は、ある程度感染拡大の様子を反映すると考えています、

この1カ月の全国の陽性率(陽性者数/検査総数)を観ると、

各日までの1週間の陽性率(厚労省日報より)

6月
7日 1.2% 23747件
14日 1.2% 24575件
21日 0.5% 73911件
28日 1.3% 39103件
7月
5日 2.6% 43392件

そして、直近今週の6日(月)~9日(木)の4日間も2.6% 32382件

これでも分かるように、7月に入って陽性率が上昇しています、

検査結果の中身が濃くなっている訳です、つまり濃厚接触者周辺で感染者がたくさん存在しているのです、

そして、かたや感染経路不明者も高留まり、、、

これは、再び市中感染が起こっていることを示唆しています、

単純に『検査数を増やしたから感染者も増えて』いる訳ではなく、中身が濃くなっている、

さらに感染経路不明=市中感染も拡大している、というふうに観るのが正確な見方と考えます、

でも、この陽性率はまだ低いです、

十分な数の検査を行ってこの陽性率なら、まだ感染爆発とは云えない、というのも正しい、

ちなみに4月上旬~中旬の陽性率は10%を超えていました、検査数が少なかったせいもあります、

が、4月よりはまだ今の方がマシな状況、とも観ることができます、

ただ、局地的には20%超えの陽性率が出たクラスターもあるようです(7月千葉)、

こうなると、さらに周辺に対象を広げて徹底した検査を行う必要が出てきます、

◆東京都の陽性率

東京都のPC検査数と陽性率、発表数字は毎日の7日間の平均移動値で発表されています、まあ、ざっくり云うと直近7日間の平均値です、

これを観てみると、、、(東京都コロナウイルス対策サイトより抜粋)

 東京都    陽性率   検査人数
7月  9日 5.8% 2445.6人
7月  1日 3.9% 1973.0人
6月20日 2.1% 1666.3人
6月10日 1.6% 1594.9人
5月31日 1.8%  925.9人
5月20日 0.8% 1058.4人

説明不要ですよね、6月末から明らかに陽性率が上昇、それも指数関数的に増えています

たしかに検査数も増えていますが、陽性率の増加が感染者数の増加をより説明しています、

検査数が増えたから感染者が増えたのではなく、検査結果濃度が濃くなっているのです、たくさんの感染者がそこにいた訳です、

経済再興と感染拡大防止、二律背反状況のまま、どこまで進むことが出来るのか?

明日以降、感染者数の伸びがどれくらいになるのか?引き続き要観察です、とても気になります、

感染者数が比較的低い(これも情けないけど)月曜日、どうなるか?

◆それでも、7月10日からイベント開催条件の緩和、GO TO キャンペーンも強行

昨日、7月10日(金)からイベント収容人数が5000人まで拡大、

10日には久しぶりに有観客で試合が行われました、これはこれで嬉しいし、感染リスクは比較的低いと考えます、

旅行促進のための「GO TO キャンペーン」も7月23日から予定通りに実施、

これは少し違和感がありますが、やはり対応がしっかりしていれば感染リスクは少ないかも、

それよりは都市部でのリモートワークの再度の推進夜の接待営業店での対策強化(場合により自粛・補助支援再開)などの、濃度の高いポイントでの対応の方が急ぐような気がしています、

大きな打撃を受けたスポーツ、エンタメ、飲食、旅行、その他の業界は、それぞれが知恵を絞ってこの難局を乗り切ろうとしています、

少しいろんな事が上向いたり、先がちょっと見えてきた段階、そこで(この段階で)再度の緊急事態宣言を出すには、相当の覚悟がいるでしょう、

かといって、感染爆発が起こってからでは遅きに失する、

大変難しい舵取りです、

政府の専門家会議も解散したり?リニューアル?したりとやや迷走中、

政治的判断で過ちを起こさないように、専門家の意見を慎重に吟味すべき時期です、

政治家の技量と度量が試されます、

◆これからどうなっていくのか?

現状では、政府も自治体も“個人レベルの3密回避努力、移動などの行動自粛に頼っている”というのが実情です、

たしかに、ここはずっと覚悟を持って実行しなければいけない、ワクチンが出来るまでは(ひょっとすると出来た後も)ウイズコロナの時代です、

しかし、この時間を稼いでいる間に政府が出来ることはたくさんあると思います、

先に書いた、濃度の高いエリア、ポイントでの施策、これは必要になるかもしれません、

●必要ならピンポイントでの再度の規制発令
 状況により、クラスター発生源となりやすい業種のみへの規制発令も必要

そして、秋の第2波襲来(こちらの方が大きい可能性が高い)に備えて準備をする時間でもあります、

現状はあくまで第1波のぶり返し、という立場です、

第2波への備えをあれこれまとめて、ざっと書くと、

クラスター対策の能力UP
これ基本、できなくなった時は感染爆発!
東京都がCDCを作るらしいですが、国としても現状の縦割り行政、専門家会議のあり方などをもっと改革してほしいです

検査体制の拡充
検査数の拡大、ニーズに素早く対応できる組織力、検査方法の開発、3月の轍を繰り返さない!

医療体制の拡充
病院数、ベッド数、医師数、看護師数、医療機器数、医療備品数など、まだまだ課題は多いはず、コロナ患者受け入れ医療施設、医療従事者への差別言動抑制のコミュニケーション施策も重要

空港などでの防疫体制強化
すでに少なくとも4か国と往来を開始しています、欧州スペインやイタリアでも入国制限を解除しています、
これからは空港での検疫がとても重要なのに、戦力はまだまだ脆弱なようです、今のうちに増強して欲しいです

重症化しやすい高齢者・持病のある方の庇護策

これもまだ弱い、病院や介護施設での感染対策の徹底を

体調不安時はすぐに医師保健所に連絡できる空気感

とにかく、不安な時は遠慮せずに医師保健所に相談できる風潮、PCR検査までスムーズに進めることが出来る安心感の醸成、そんな空気感が必要です、

ずっと続くかもしれない新生活様式、個人が出来ること、

新生活様式の励行
あと数年は続くと覚悟して、手洗い、マスク、3密回避は続けなければならない

クラスター発生濃厚エリアの回避
接待を伴うお店で楽しむのは慎重に、店側の努力対応にもばらつきがあります、接待を伴う店にはいかない!我慢我慢!行くなら対応が信用できるお店へ行きましょう

正直、ある程度慣れてきた、という面もあります、

そんなに長く自粛生活も出来ない、

仕事もある、学校へも行きたい、

収入が無いと生活できない、収入を得たい、

現代の生活様式はコロナ対策とは相容れないものです、

でも、ウイズコロナの時代は続くかもしれない、、、

そういう意味では、これも考えていかなければなりません、

ウイズコロナ時代の新しい生活様式の開発

科学者も社会学者も知識人も、今一所懸命に考えておられる、

そして、一人ひとりが考えることが出来る課題、でもあります、



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