テリー・イシダの『独酌酔言』。

夜な夜な酒場で一人飲み、酔った勢いであれこれ、一言、申し上げます。

独酌酔言:インドが中国を抜いて人口世界一へ、そして日本の人口は、、、

2023年07月26日 | 世の中

7月11日は『世界人口デー』だったそうです、

なんにでも“OOデー”というのはあるんですね、、、

と、のんびり構えている場合ではないようです、

インドの人口増加⇒経済の成長、

日本の人口減少⇒経済の減退と社会保障の破綻、

と、端的に書くと、

人口の増減で国の行く末の明暗がクッキリと分かれていくようです、

人が多ければ良いというモノではないだろう!

というご意見もあるでしょう、

はい、ワタシもなんとなくそう思っているのですが、

これが、なかなかそうはいかないようです、

まずは最新の人口統計(推計値)

2023年6月末の推計値ではインドは人口14億2860万人と、

初めて中国(同推計14億2570万人)を上回った模様です、

少し前の人口統計、


(DIAMONDonlineから転載)

インドは中国と同様に1960年代頃に人口抑制策を打ち出しましたが、現在は国としての抑制策はなく、

衛生環境の改善に寄り乳幼児の死亡率が低下していることが人口増加に繋がっている、ということだそうです、

経済成長率も高い数値で推移、

2027年にはGDPで米国・中国に続く第3位に躍り出ると言われています、

食糧自給率も高く、今後30~40年で平均寿命は現在の49.7歳から69.7歳へ伸びる、なんていう予想もあります、
(ここらまで KxShare を参考にしました)

このインド、政治分野でも経済分野でも注目の的です、

政治的にはモディ首相の立ち回りが周到で、最近では米国・ロシア・中国との全方位外交を展開、

各国の思惑も“インド重視”で一致しているようです、

その背景にあるのがインドの経済力、

もう少し突っ込んで書くと『人口増加を背景にして経済成長するインド』

各大国も次の大消費市場としてのインドを無視できないようです、

1950年に憲法により禁止されたカースト制ですが、

インドには未だにヴァルナ制と呼ばれるカースト制度が色濃く残っています、


KxShareより転載)

この制度により就ける職業が厳格に制限されています、

そして、世襲制が今も多く残っています、

こんな旧態依然とした社会体制で何故インドは経済成長を続けられるのか?

その一つの理由が「IT産業」の急成長です、

「IT産業」は新進の産業分野であるが故に、ヴァルナ制ではどこにも属さない職業だそうです、

え~~、なんと、ヴァルナ制もIT技術の進化には対応出来なかった!?ということか、

そこで、ヴァルナ低位の若者たちはこぞって勉強、

誰でも活躍できる「IT産業」をめざすとう社会的モチベーションが勃興している訳です、

そりゃそうだ、明治維新期の日本にも似ているような気がしますね、

根拠薄弱ですけど、そんな気がします、

もともと、インドの数学教育はそのレベルの高さで知られていたし、
(3桁×3桁のかけ算とかやっちゃうのが凄い!)

言語的にも、あきらかに英語堪能な若者が多いのも有利に働いている、
(日本人の英語力に比べると格段の違い)

と、もはやインドの台頭をだれも無視することは出来ない状況のようです、

日本企業も相次いでインド進出を決めています、


エコノミストONLINEより転載
)

自動車やバイク、日本国内での需要には限界がありますもんね、

バイクなんかは、これからインドで飛ぶように売れるような気がしますよね、

片や、日本の人口推移予測はこんな感じ、、、


NHK NEWSWEBより転載)

2056年には1億人を割り込み、

2070年には現在の約70%にあたる8700万人になると推計されています、

人が少なくたって頑張れるのが日本だ!!

という意見には、ワタシも賛同したいところですが、

こんな理論があります、

『人口ボーナスが経済成長を支える』、

“人口ボーナス”とは15歳~65歳(生産年齢人口)が~14歳・65歳~(従属人口)2倍以上になると経済が成長する、という理論です、

過去の日本の高度成長期を観ると、まさしくこの理論に当てはまっているそうです、


KxShareより転載)

1960年頃から1990年頃までが、日本の人口ボーナス期だったそうです、なるほど、、、

この理論は、その後の韓国や中国の経済成長にもあてはまっています、

人口が減るだけでなく、これからの日本は超高齢化社会になります、

厚労省のデータによると2070年の日本の人口ピラミッドはこんな感じ、

上記の生産年齢人口とほぼ同じ(15歳~64歳)の人口は52%

従属人口とほぼ拮抗する割合、

経済成長に必要な従属人口の2倍には到底及ばない人口構成になると予測されています、

こうなると社会保障制度の担保も出来なくなってくる可能性があります、

これがまた若い人の希望を奪い、経済的・心理的負担も大きくなり、

子供を持つ余裕も無くなってくる、という悪循環

“人口”という数値からマクロ視点で見ると、どうも日本の未来は明るくないようです、

でも、過去にもこの“人口減少というストーリー”を経験してきた国はたくさんあります、
(欧州の多くの国が経験)

人口だけが国の未来を決める物差しではありません

それにまだまだ考える、実行する時間はあります

日本の国の未来像をどう描くのか?

そのためには、どんな人口増加施策が必要であり、有効であるのか?

長期視点での政治の大きな課題である事は間違いありません



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