羽花山人日記

徒然なるままに

田んぼアート

2022-07-13 20:13:52 | 日記

田んぼアート

今朝のテレビのニュース番組で,青森県田舎館村の田んぼアートが報道されていた。水田に描かれたモナリザは見事という他ない。

田んぼアートとは,稲田をカンバスと見立て,葉の色が違う品種を配置して絵を描くアートである。今は北海道から鹿児島まで,全国各地に田んぼアートが見られるようになったが,嚆矢を放ったのは田舎館村である。

2003年に三色の稲を組み合わせて始めたが,今や7色の品種を使っているとのことである。

悲母観音

不動明王

上の写真は,2013年9月23日に撮影したもので,すでに出穂が終わっていて,葉色の鮮やかさが隠されている。やはり見ごろは7月の出穂前の葉が茂っている時であろう。

田舎館村では,パソコンにプログラムされたマップに従って,小中学生の子どもから年寄りまで,村中総出で田植えをする。

その気配りと統制には,目をみはるばかりであるが,7色の稲を毎年維持するのも大変である。県の研究試験機関が協力して,それぞれの原種を生産して,村に提供している。

理屈から言って,不思議なのは白色の稲である。光合成色素を欠いた稲がどうして育つのか。実は観賞用に育成された「ゆきあそび」という品種が使われていて,この品種は生育の前半は緑の葉を出すが,後半になると緑が消えて白色となる。

青森県農業技術センターにて。原種の生産。向こうに紫稲が見える。

わたしも,そんな形質を示す放射線突然変異を何回も観察している。しかし,観賞用の稲品種を育てようという発想は全くなかった。

田んぼアートは,豊葦原瑞穂の国にふさわしい農民の遊び心である。

(写真はいずれも2013年9月撮影)

 

STOP WAR!


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4 コメント

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Unknown (KamijimaAkio)
2022-07-14 09:33:04
田んぼアートはこのブログで初めて拝見しました。村おこしの一助になるでしょうね。悲母観音、不動明王はベストの時期でなくても見事なものです。
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Unknown (天野明)
2022-07-14 14:32:10
[田んぼアート」の図柄・技術力に感動しました。
田園風景は素晴らしいですね。この素晴らしい技術の
継承を念じています。正に「田園の芸術」ですね。
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Unknown (山人)
2022-07-15 10:04:11
ネット上で,各地の力作をご覧ください。イネという単一の種を使って,これほど細やかな地上絵を描いたのはほかにないと思います。
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Unknown (KamijimaAkio)
2022-07-15 10:47:38
「モナリザ」をはじめ各地の力作を眺めさせて頂きました。素晴らしい‼️
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