公園で商業主義について考える

 本日、自転車散歩中に訪れた公園ではマットを敷いて手製のバッグや似顔絵を売る人があり、さまざまな楽器で演奏を楽しむ人々あり、犬の散歩を楽しむ人あり、ボートに乗って語らう人々ありと、「美しい日曜の午後」が繰り広げられていました。

 そんな中で、耳に届くひときわ澄んだ歌声。技術的なことはわからないけれど、明らかに他の演奏者よりも聞かせる力をもった音が響いてきました。
 自転車を止め、遠巻きに彼女の演奏に耳を傾けていると、
「○山×子でぇす。アルバム発売中ですので、よろしくお願いしまぁす」と、愛想の良い男性がきれいに印刷されたチラシを手渡してくれました。

「……なんだプロかよ!!」と、何だか脱力。

 でも、なんで私はそんなにガックリしたのでしょう? それが自分でもわかりません。特別、音楽好きでもない私が足を止めて聞き入るほどなので、彼女の音楽はまさに私好みのものなはず。しかも私は、お金を払うことなくその歌声に身を預けることができる状況でした。

 なのに、その状況を「ラッキー」と思うことなくガックリしてしまう。おそらく、日曜の公園でまで展開される商業主義に私は嫌悪感を覚えたのですが、商業主義とはそんなにひどいものなのでしょうか? チラシを配って、広告活動をすることがそんなにいけないことなのか、私にはその理屈が分からないです。

 プロ野球、オリンピック、Jリーグ、その他いろいろ。スポーツ界ももはや商業主義抜きに語ることは不可能ですし、私はいたずらに商業主義に対して排他的になることは、スポーツ界のためにならないと考えています。
 しかしその一方で、今日の公園でチラシに嫌悪感を覚えた私もいます。商業主義とはいかなるものであり、それはどのように展開されることが理想的なのか。

 まだまだ、考えなくてはならないことがたくさんです。
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FC東京を見習え

 今大会のラトビアはもう本物ですね。ディフェンスの集中力とカウンターの鋭さが、見ていて最高に面白い。もっともっと見ていたいグッドチームですね。
 ヴェルパコフスキスの名前も覚えたし…。

 今日は、味の素スタジアムへ「FC東京ー名古屋」の観戦へ行ってきました。名古屋サポーターの私としては、2点差をひっくり返されるという、まぁグッタリな展開だったのですが、そんなことより東京ゴール裏の"You'll never walk alone"は、試合を重ねるごとに迫力が出てきているみたいで、力強いエネルギーが伝わってきますね。

 敵ながら、うらやましくて、かっこいい。メディアコントロールをしておいて、今日のスタジアム内でローマ戦の日程発表をしたことといい、フロントがサポーターを盛り上げる企画を惜しまず、サポーターも情熱をもってそれに応え、そして何より選手がパッションあふれるプレーでクラブの理念を体現する。

 FC東京はクラブを構成するすべてのパーツが有機的に組み合わさって、非常に魅力的なクラブが出来上がっています。クラブのビジョンを実現するために、選手・スタッフ・フロント・サポーター・ボランティアのすべてが何をすべきかを理解している様子は、うらやましい限りです。

 「FC東京の組織学」には、プロ野球や他の競技、あるいはスポーツを離れたあらゆる組織において見習うことがたくさんありそうです。
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