女子マラソンの危機?

アテネ「金」の野口、ロンドンマラソン出場へ(読売新聞) - goo ニュース

 NPBやJリーグのプレーヤーがさらなる高みを目指して海を渡るような気持ちなのでしょうか?
 とすると、女子マラソン界も東京・名古屋・大阪に日本人有力選手が出場しなくなって、今に選手の海外流出が叫ばれるようになるのでしょうか。ただマラソンは主催メディアが煽って何とかするのかな? どんな新人でも、まるで何十年に一人の天才かのように紹介したりして…。
 今のままだと必ず海外、とくにアフリカの選手に追いつかれ、追い越されてしまう女子マラソン。陸連が選手育成と流出阻止の両面に対策を施さないと、メディアの力だけではファンにそっぽを向かれる日がやって来るんじゃないかしらん。

 育成に関しては、とにかくスピード強化ですよね。トラックで世界に勝負を挑める選手が増えないと…。そのためには、競技の普及か…。スター選手頼みでは限界があるから、結局、競技の魅力、長距離種目の魅力をいかに伝えていくか、なんですよね。競技団体の人たちのお仕事は、大変ですね。
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男子マラソン

優勝するために、抜け出したガリブを追って、結果4位となった高岡
最高の力を発揮するために、勝負所で自制して、結果3位となった尾方

尾方はメダルという成果を手にし、優勝候補と目された高岡はメダルを手にすることがかないませんでした。

あくまでもトップを目指し、計算抜きに先頭にくらいつこうと勝負をかけた高岡の勇気は、ゴール後の晴れやかな表情とともに記憶に残ります。
世界の舞台で自身の力を出し切るため、はやる気持ちと戦っただろう尾方の冷静さは、表彰式の歓喜の表情とともに、やはり記憶に残ります。

一か八かの勝負が美しいのか、無謀な勝負を避け冷静に戦うのが賢明なのか。

二人の対称的なレースと晴れやかな表情は、スポーツにとどまらず、仕事、生活、その他、人生についての示唆に富んだものに感じられました。

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為末、銅メダル

400ハードルの決勝待ちで、ぼんやりと前エントリーのようなことを考えていたわけですが、やっぱり為末の銅メダル獲得はすごくうれしい!!

大阪ガスを退社して、プロとして苦しい環境で過ごしてきた4年間の成果を、メダルという形にできたことには、本人もきっとすごく充実した想いでしょう。

雨中のレースになったのが、テクニカルな彼にとっては有利に働いたかも知れません。雨に濡れたレーンコンディションで7コースという外を走れたのもラッキーだったかもしれない。でも、これも4年間の努力が導いた運なんだと思いたい。

「努力した人は必ず報われる」なんてことは絶対にないんだけど(今回、負けた選手だって努力してきたはずだし)、努力が報われる様子を見るのはうれしいものです。
ほんと、よく走り続けたと思います。

おめでとうございました。
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男子10000M

大森輝和の覚悟を決めた挑戦を見た前半と、覚悟を受け入れた中盤、そしてギリギリのエネルギーで走りきった終盤に感激しました。

訪れるだろう結果を知っているのに、果敢に粋がってみせるというのは勇気がいること。でも、今日、失敗に終わっても、それが明日の成功の糧となることだってあるはず。


「屈辱をバネに」なんていう陳腐な表現では、語り尽くせない勇気を教えられるとともに、相も変わらぬTBSスポーツの腐れニックネーム(と、それに支配された実況)に吐き気…。
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ガトリンが優勝した100メートル決勝

外出先から、復活の一歩を記してみたり…。

で、世界陸上が始まりました。大会二日目に、いきなり男子100メートル決勝。結果はともかく、わずか10秒前後の身体パフォーマンスを発揮するために長くも苦しい練習を重ねてきている選手たちに、敬意。

スポーツって、身体能力の発現と同時に、その再現性が問われるものだと思うのですが、たった10秒に凝縮された濃密な時間の中で、再現性を追求する選手の精神力は、見習いたいものです。
身体能力は、見習いようがないので…。
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記憶より記録?

 何か陸上の話ばかりですが、今回も陸上日本選手権から。

 5000メートル決勝で高岡寿成が敗退し、オリンピック出場を逃してしまいました。3000、5000、10000メートル、そしてマラソンの日本記録を持ちながら、アテネへ参戦できない(マラソンの補欠には選考されていますが)彼の気持ちは、察するに余りあります。

 メディアへの受け答えも非常に誠実で、実績も残していながらも、華がないというか…。普通の会社員なら堅実さも評価されるのかも知れませんが、一流アスリートとしてはツライところ。

 このまま、記憶よりも記録に残るランナーとなってしまうのか。あるいは、マラソンの舞台で記憶に残る激走をまだまだ見せてくれるのか?

 所属のカネボウ陸上部も遠からず廃部の道を歩むでしょう。彼の選手生命力に期待をして、今後を見守りたいと思います。
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ゴールと決断

 昨年、所属の大阪ガスを退職してプロ選手の道を選んだ為末大。「プロ選手」と聞けば響きは良いけれど、スポンサーを獲得しない限り、収入が途絶えることは必至。退職することで、将来の保障も練習環境も失ってしまいます。それでも、プロの道に進んだ彼は、自分のアスリート生命にどんなゴールを設定したのでしょうか?

 自分が数年後に何を成し遂げたいのか、何者になるのか? そのためには、どんな道を進むべきなのか? これは、アスリートであるなしに関わらず、私たち誰もが考えなければならないこと。…、と分かっていても、実際、ゴールセッティングを行い、そのために自らの生活を構築していくのは自分に厳しくなければ難しいものです。私も、今まで幾度、自分を甘やかして後悔してきたことか……。

 おそらく、為末は自分のゴールに向かうために、プロ化は避けて通れない道だったのでしょう。そして、そのゴールに向けたステップ、日本選手権で見事に優勝。アテネへのチケットを手にしました。インタビューのコメントを聞くと、去年、一昨年の精神面よりも充実している様子。世界選手権で銅メダルを獲得した2001年に雰囲気が似ているとのこと。8月のアテネで、彼がどんなハードリング、どんなレースをしてくれるのか? そして、その後の彼はどんなアスリートへ成長していくのか。要チェックです。
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<陽>と<陰>

 陸上の日本選手権、女子10000メートル。弘山晴美がA標準記録を突破して3位入賞。このまま代表に選ばれれば、あれほどマラソンに情熱を傾けた彼女が、10000メートルでシドニー、アテネと連続出場となり、一方の女子マラソンには連続代表なしという、何とも皮肉な巡り合わせ。

 …なんていうことにも興味がわきますが、それよりも目を引くのが福士加代子3連覇

 世界的な層の厚さを誇る日本女子長距離界において、3年間トップを守り続けるというのは並大抵のことではないはず。記録を出す走力、大ケガをしない体はもちろん、精神においてもくじけない<強さ>が求められることでしょう。

 彼女の場合、精神の強さを感じさせてくれるのは何と言っても底抜けの明るさ。カメラの前では笑顔、マイクを向けられれば冗談が口をついて出る。レース中の真剣な表情を見れば見るほど、そのギャップにいつも驚かされる。他の競技に似たタイプを探せば、ジュビロの中山でしょうか? サービス精神にあふれつつも、競技に対しては真摯であり、そして結果を出し続ける。<陽>のエネルギーを感じさせてくれるアスリート、そんな表現が似合うランナーですね。

 こんな頼もしいキャラクターがチームにいれば、組織は活性化し、一人だけではなくチーム全体の成績も向上するもの。ビジネスでもそうではないでしょうか? 「黙って俺についてこい!」、そんな上司も頼もしいけれど、onとoffの使い分けが巧みな上司や同僚がいた方が、チームの雰囲気、そして成績が上がるはず。メディアから伝わる福士加代子像は、まさにそんなタイプ。彼女の活躍が、アテネの日本陸上チームを引っ張ってくれそうな、そんな期待が湧いてきます。

 一方、情熱にあふれていても、それが<負>の衣をまとってしまえば、チームの空気はたちまち曇ってしまいます。クライアントのグチばかりの奴、自分の失敗をいつまでも引きずる後輩、こんな人が隣にいては、なかなか良い仕事はできません。

 ダイエーの杉内の例も、まさにそんなタイプ。彼がケガをした試合、その翌日、ダイエーは二ケタ失点で連敗。試合を壊した悔しさがあったのでしょうが、怒りにまかせてベンチを殴るとはまさに愚行。ここからチームをどう立て直すのか? 先発のコマが1つ減った以上に、<負>のエネルギーの払拭の方がマネージャーとしては難しいのでは。昨年のチャンピオンコーチ、王監督の手腕に注目です。
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