ジーコについて前向きに考えてみる

 普通に考えれば、解任に充分なペルー、UAE相手のホームでの連敗。けど、一週間後に予選を控えて、監督のクビをすげ替えられるほど、協会には度胸もないはず。後任候補は準備してあるのかどうか…?

 ということで、こんな時だからこそ、少しポジティブに考えてみるのも良いかも知れません。

 今さら、ジタバタしたところで、一週間後にはバーレーン戦、その後には北朝鮮戦がやってくる。代表のスタッフ・選手に必要なのは、決戦に向けて腹を決めること。
 そんな時だからこそ、選手時代の経験豊富なジーコが監督であることはラッキーなのかも知れない。フランス大会で、ザガロの補佐としてブラジル代表の「雰囲気係」を担当したジーコ。今こそ、その本領を発揮すべき時でしょう。現役時代に味わった起死回生の思い出を語るもよし、練習に参加して一緒に汗を流すもよし。戦術家としては、もはや期待できるところがないのだから、原点に戻ってジーコにしかできないことを見つめなおしてもらいたい。

 とにかく次の2試合は、どんな形でもいいから勝てば良い試合。「いいサッカー」なんていらない。勝ち点3をあきらめない試合を行うこと。V字回復に向けてジーコにできることは、選手のやる気を導きだすことだけである。
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驚きをもたらすプレーとは

日本は決勝進出ならず ビーチサッカーW杯 (共同通信) - goo ニュース

 スーパーサッカーでちらりと映像を見ただけですが、なるべくボールを地面に落とさずに空中でプレーするスキルを求められるあたり、11人制のサッカーともフットサルとも若干、違うスキルと創造性を求められそうな競技でした。

 でも、ロマーリオやカントナが出ていたり、かつてのJリーグで、ストイコビッチが水の浮いたピッチをさけるようにリフティングでドリブルしたり、あるいはラモスとビスマルクが空中でリフティングのワンツーを繰り返してもてあそんだように、一流のフットボーラーともなると、思考が徐々に空間性を増して、競技(種目?)を問わず3次元的な発想が生まれてくるものなのでしょうか?

 見ている側の想像を越えるプレーを見せてくれる選手。前述のストイコビッチもそうですが、まるで観戦者を既成概念の檻から解き放ってくれるようなプレーは、スポーツの大きな魅力のひとつです。マイケル・ジョーダンのエア、ジョニー・ウィルキンソンのドロップゴール、はたまた昨年のアテネでの野口みずきのひたむきな逃走も、私に観戦の新たな世界を開拓してくれました。

 そんな中、つねづね感じていたのは、『野球は、そういう(想像を越える)スポーツではないな』ということでした。各人の役割がはっきりしている野球という競技は、想像域が広がる喜びよりも、純度の高いプレーを見られる喜びを感じるスポーツだと、そう感じていました。もちろん、エラーによる悲劇や代打サヨナラホームランなど、感激をともなう驚きもあるのですが、それは競技者によって意図された驚きではなく、偶然に支配された部分もあるわけです。そうではなく、<プレーヤーの意図が観戦者の常識を超えた喜び>、それが、野球には少ないのかなと、感じていたのです。

 でも、今日、小宮山のシェイクボールを見て、考えを改めました。キャンプ時の報道で、へんな球種を用意しているとは聞いていたものの、ロッテの試合を見る機会も少なく、映像で見たのは今日が初めて。


 ……感激しました。驚かされました。

 知性と勇気がつまった、あの「へんなボール」は、プロ野球にもまだまだ可能性があふれていることを、私に教えてくれました。
 ありがとう小宮山悟。
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