映画音楽「ゴジラ」 (1954) メインタイトル “Godzilla” (1954) - Main theme 伊福部昭(解説:藤田崇文)

2024-01-16 | 解説(音楽解説・曲目解説)
「ゴジラ」(1954) メインタイトル 
“Godzilla” (1954) - Main theme
■音楽:伊福部昭 (Akira Ifukube) [1914年5月31日 - 2006年2月8日] 

映画オリジナルスコア 〜 編纂:藤田崇文
監督:本多猪四郎 / 特殊技術:円谷英二 / 公開 1954.11.3 / 製作会社=配給:東宝=東宝 モノクロ  97分


 二百万年前の海棲爬虫類から陸上獣類に進化する過程の生物が海底の洞窟にひそんでいたが、水爆実験によって安住の地を追われて東京に上陸する。核兵器という人間が生み出したものによって現れた身長50メートルの怪獣ゴジラが帝都を紅蓮の炎に染めていくというSF(空想科学)怪獣映画である。公開されるや大ヒット興行を展開し、観客動員数961万人を記録した。
 映画館から出てくる子供たちが「ゴジラ」の旋律を口ずさみ、学校でも歌い出すといったエピソードも数多く残り、そのシンプルな旋律かつ強烈なリズムは多くの人を虜にした。この有名な「ゴジラ」タイトルは、伊福部が1948年に作曲した《ヴァイオリンと管絃楽のための協奏曲》から採られ、現在は1971年最終決定稿の《ヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲》第一楽章のリハーサルマーク[39]から[41]までの10小節間に聴くことができる。第1作をもって世界中にその名を轟かし、67年間、伊福部映画音楽の山脈を形成するに至っている。
 《SF交響ファンタジー第1番(1983)》にも登場する《ゴジラ》は、1954年ゴジラを元に「アクセント」が追加され、さらに巨大さを強調したゴジラに進化した。

<楽譜管理:東京音楽大学 / パート譜制作:東京ハッスルコピー>


▶︎ CD発売:キングレコード:シンフォニック・フィルム・スペクタキュラー 12
King Records,The Greatest Japanese Film Scores SYMPHONIC FILM SPECTACULAR 12

▶︎ 日本映画音楽の巨匠たち 企画監修・解説とエピソード:藤田 崇文
The Greatest Japanese Film Scores: Planning supervision(Takafumi Fujita)

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