ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

太宰治の「斜陽」を読んで

2016-12-19 | 読書、文学など

5日間ほど、帰省していました。
実家の母親も、夫の母親も、とりあえず元気に過ごしていましたので、安心しました。

帰省の往復は、新幹線を利用したのですが、その道中に、太宰治の「斜陽」を読みました。

高校生の頃、私は太宰治に傾倒していましたので、「斜陽」は2回は読んだと思います。

しかし、傾倒していたとはいえ、小説の中の出来事は、戦後間もない昔のこと。
そして、登場人物の織りなす人間模様は、全て大人の出来事で、
10代の私には、実感の湧かない絵空事のようでした。

ですから、解った振りをして読んでいた、と言ってもよいでしょう。

まさに精一杯背伸びして、太宰治を読んでいる自分に、酔っていたのかも知れません。

 

それから私は大人になり、気が付けば、人生の折り返し地点も過ぎてしまいました。

そして今回、改めて「斜陽」を読んだ感想は。。。

登場人物の行動が危なっかしくて、ハラハラしながら読みました。

そんなことをしちゃダメでしょ!  自暴自棄にならないで!

そんな思いを抱きながら、読んだのでした。

文学を味わうよりも、お母さん目線で物語を追っている自分に気づき、
なんだか複雑な思いになりました。

「斜陽」を読むことにより、自分の成長?を感じたのは確かですが、
もしかしたら、文学を味わう瑞々しい感性も、枯れてしまったのかな?

これからしばらく、太宰治の他の作品も読みながら、
そんなことも検証してみようと思ったのでした。

コメント

メッセージ

メッセージを送る