つつみその子のはぐくみ日記

毎日を大切に、心と縁をはぐくむ日々に。

侍女として

2007-02-12 | Weblog
先日衣裳を見せていただいて元気を貰い、今日はずっと探していた靴にも運命の出会いをして、元気一杯稽古場へ。

そして今日は、化粧道具の「パンケーキ」を知らない私のために、朝麻姉さまが持ってきて見せてくださいました。
侍女にはこのくらいの色がいいのでは?などなど相談に乗ってくだいました。
いつも何から何までお世話になってすみません…。
なんと、刷毛をひとつ頂いてしまいました!大事に使います!ありがとうございます!!
元気が有り余って(?)ピルエットの練習をしていたら転んでお尻を強打しましたが…稽古場のほうはじっくりと順調に進んでおります。

今日はドン・ジョンさま(衣裳の仮縫いの日から赤影と密かに呼ばれている)がお休みだったので、私が代わりに読ませていただきました。
いいなぁ~。悪役。ぞくぞくしますね。人生で一度くらいは悪い人をやってみたいですね。いやいや、とても難しいです。遠藤さんがどれだけ場をコントロールしているかがよぉぉくわかりました。すみません…。

今日も大きな流れのシーンの稽古を中心に。
それから後半は道化たちのシーンの稽古に。
道化って難しいなぁと思う、演劇頭が非常に必要な役どころだと思います。
シェイクスピアの作品の中では重要な役であり、価値をひっくり返したり、アイロニーをこめられているわけなので、仕事も満載です。
そのあたりを時間をかけてじっくり丁寧に稽古。

流れを掴んで、作品の中で「生きる道を探してゆく」のが稽古だなと最近思うのですが、一人ひとりの仕事が明確になればなるほど、シーンの空気が動いてゆきます。
今日も細かい演出が入って、一つの動きが加わっただけなのに、皆さんビビッドに反応して、なんていうか…皆の生命力が増した感じです。

自分の生きる道は他の人のための仕事をすることでわかってくるというのか、それこそが生きる道というのか…そんなことを考えました。

私は今のところ、稽古場で役に立つことを探りつつ、侍女の役割を探っております。あと残りの日々を精一杯生きていきます。
自分の仕事もちゃんとして、稽古場では稽古場のために働くぞ。

ユメ十夜

2007-02-12 | Weblog
今日は稽古前に「ユメ十夜」を観てきました。
それぞれの監督がそれぞれの夜を撮ったオムニパス。
監督も出演者も豪華ラインナップでしたからこれは行かなくちゃ!と思って行きました。

さて。
プロローグとエピローグがありまして、一応ひとつにまとめているような気がしないでもないですが、それぞれはそれぞれのアプローチ。遠慮は無いです。
原作を重視しているものもあれば、思い出せないものまで。

一夜は、世界観は美しいし、すごくいいのですけど、原作の方がやわらかくて優しくて私には届く感じ。

二夜はものすごく良かったです。個人的に。ずっとサイレントでモノクロで原作のメッセージもきちんと届いているし、その先も描いているし。

三夜、ものすごく怖いよ!!と心から突っ込みを入れていたんですが、奇妙な現実とユメとの間をきちんと繋いでいて、エピソードも加えられていました。
とても奇妙にそしてポップに描いていて、ものすごく残りました。

四夜はなんだかすっかり新しい話になっていましたね。美しくてとても好き。
絵本を読んでいるようです。原作とは違うけど、最後に残るものが同じという不思議な感覚を覚えました。

五夜、描き方がね、どうしてそうなるのよという感じだったんですが、最後ちょっと泣きそうになりました。笑っちゃうんだけど、底に流れているものに、やられました。これも、原作にはない部分ですね。

六夜、やっぱり一番良かったのは松尾スズキさんの六夜だなぁ。
原作も見事に翻訳しつつ、今の答えがちゃんとあった気がします。
リズムもスピード感も抜群だし。すっごく楽しかった。いい仕事。

七夜はオールCG。綺麗なんだけれど、原作の持っているメッセージが何も伝わってこないのは何故かしら。個人的に大好きな話なので、ちょっと残念。

八夜…一番ひっくり返ったのが八夜。あん?原作思い出せないっすよ。

九夜は緒川たまきさんの美しさにすっかり見とれてしまいました。加えられているエピソードも又よし、です。遊び心もちょっとあって、バランスがとても好き。

十夜もとても素敵でした。何故、安田大サーカスなんだろう…。
でもでも、みんなとっても楽しそうなのが素敵。

なんだか暴力的な感想ですみません。観ている観ていないに係わらず非常に不親切な感想になっちゃいました。

さてさて。今日の稽古は、稽古場に小道具の山下さんがいらっしゃって、出来上がった小道具を持ってきてくださいました。おぉぉぉ~~、すごい~~。
皆それを使ってすっかり遊んでいたように思われますが、
で、小道具の修正が必要かどうかチェックするために、小道具関係シーンを稽古。
本番2週間前ですから、私個人的には少し焦っているところもあるのですが、稽古場はじっくり丁寧に進んでいます。
基盤がきちんと出来てすみあがってゆく様子を江戸さんも見守っているのでしょう。まだまだ粘っています。