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「ボクセルポリゴンな日々」 - UnityでMakersとVRをつなぐ挑戦 -

Unityプログラムで3DCGアセットデータをVRや3Dプリンターで利用可能にする最新技術や関連最新情報を紹介します。

【謹賀新年】ご挨拶が遅れましてすみません。

2013年01月04日 17時30分30秒 | 立体出力(技術およびサービス)


皆様明けましておめでとうございます。
本年も当ブログをご覧下さいますよう宜しくお願い致します。



堅苦しい挨拶は抜きにして、いよいよ年も改まり2013年になりました。

本ブログではMMDから人形フィギュアへの立体出力の過程を御説明するだけでなく、
もっとお手軽にMMDを立体出力につなげるためのプログラム開発の過程や
もっとお得に立体出力人形をゲットできるための様々なサービス情報等を充実していきます。

また、立体出力や立体表示・ロボット制御など、3DCGから次元を飛び出して楽しめる色々なニュースやイベントそして成果物をどんどんご紹介していきたいと思います。

それと筆者が立体出力にまつわる事象について説明したり、MMDのムズカシイ事をそれなりにやさしく解説するかもです。(とくにモデリングに関して)



まずは新年のご挨拶という事で、後程記事を書かせて頂きます。(汗)

「立体出力可能な形状モデルに作り変え(その1)」 水も漏らさぬ良いモデルデータとは?

2012年12月14日 14時01分19秒 | 立体出力(技術およびサービス)
あにまさ式弱音ハクさんモデルに手を入れる前に、「どうやったら立体出力可能な形状モデルに作り変えれるんだ?」という疑問が読者諸兄の皆さんにはあると思います。
本日は「作り変え」における最低限知っておくべきロジックについて説明していきます。


まずは単純な箱型、いわゆるキューブと言う奴ですが、この形状はそのまま立体出力できます。



これについて不思議に思う人はあまりいないと思います。理由は誰が見てもシンプルな形状だからです。

しかし箱型では人形はおろかハクさんにすら見えません。グラフィグを作るにしてももうちょっと複雑です。
そこで、キューブに切り欠きを作ってみます。



切り欠きを作ると中身が見えてしまいます。

上の画像では両面描画で中が見えているようにしています。これからこの中を水で満たすためです。
左のキューブには水を入れる所がないですが、どこかに穴をあけてちょろちょろとゆっくり水を入れたと仮定して下さい。
すると当然こうなります。



切り欠きを作った方は、切り下記から上は水が漏れて水を入れられなくなります。

実は立体出力もこの原理が働いているのです。

3DCGが形を表現するためには「ポリゴン」という小さな面を組み合わせていることは恐らくご存知のことと思います。
このポリゴンは現実世界では厚みを持ちません。服や紙の場合、非常に薄いですが厚みを持っています。
ポリゴンで厚みを表現するためにはポリゴン同士を組み合わせて外部とは切り離された空間=「閉空間」を作ってやる必要があるのです。

よって先ほどの切り欠きモデルは、切り欠き部分にポリゴンを設定してやることで内部に水を蓄えられ、無事立体出力が可能になります。





しかし、似たような形状でも以下のモデルデータの場合はどうでしょうか?



これは実は立体出力可能です。
一件これは内部と外部がつながっているように見えますが、中の空間は外部に繋がっているものの中のキューブにより「厚み」が設定されています。
このように入れ子構造にすると中空にすることができます。このテクニックは立体出力において出来上がる物体の重さを軽くするために使われます。

但し折角入れ子構造にしても、外のキューブと仲のキューブの間をポリゴンでつないで蓋をしないと、やはり水がダダ漏れで立体出力できない形状になってしまいます。





・・・・・・・・・・

ここまでは立体出力向きに形状モデルを作る基礎的な説明だったのですが、実際のMMDで使われている形状データの場合だとどうでしょう。

以下のモデルデータはv1β公開時点の自作ミクの服とスカートの形状データです。



このように裏から見るとすっかすかになっていました。
何故こうしていたのかと言うと、MMDの機能によって「エッジ太さ」を1以上に設定していると自動的に裏側のポリゴンを発生させて上の様なスカスカな部分を隠してくれるからです。

しかしこの状態では服にもスカートにも厚みが存在しません。当然ながら立体出力不可能な形状と判定されてしまいます。
そこでRev1.0からは以下のようなモデルに変更されています。



このように裏側にもポリゴンが設定され、服やスカートに厚みを持たせています。

但し一意的に厚みを持たせただけでは立体出力する際のサイズによっては3Dプリンターの出力限界を超える薄さになったり出力後に壊れたりする場合があるので、
裏地のポリゴンは表面とは別のマテリアルを設定して、立体出力前にマテリアル単位でポリゴンを選択して縮尺をかけ厚みを変更できるようにしています。

上記はちょっと難しいTipsですが、このように厚みを持たせることで服などのパーツも立体出力可能になります。


次回は上記の要領でハクさんモデルを改造していきます。(^^)

3Dプリンターは今・・・。「OMOTE 3D Shasinkan」でのZPrinterの活躍。

2012年12月12日 16時52分14秒 | 立体出力(技術およびサービス)
本日2発目の記事です。

お世話になっている立体出力サービス会社のアイジェットさんから「最近期間限定でこんなサービス始めてます」と教えられたのが表題の「OMOTE 3D Shasinkan」。
表参道の目抜き通りにあるブランドショップひしめくビルの3階で、以下のような展示が展開されていました。



中に入ると、実際の人物を撮影して出来たフィギュアがお出迎えしてくれます。





実際の人物モデルは高さが15cm20cm程度ですが、細部にわたり実によく出来ています。(注:サイズは20cmだそうです。修正しました。)





この自画像ならぬ自フィギュアを作ってもらって喜んでらっしゃる記者さんが書いた記事が以下のサイトに上がっています。

「3D写真館」で制作したフィギュアが届いたッ! 自分にそっくりすぎて自慢したいレベル(ロケットニュース24)

今回「【MMD→立体出力】MMDアバンドール・俺の嫁を画面から取り出すには。」でご紹介しましたミクさんフィギュアモデルも同じ機械を用いて立体化した物です。


もはや夢は現実に近づきつつあります。(^^)


追記:

株式会社アイジェットさんのブログで、OMOTE 3D Shasinkanの立体出力物を詳細にみる事が出来ます。
OMOTE 3D 写真館が大盛況!(3D造形屋 アイジェットの社長ブログ)

【連絡】ニコニコ動画の映像公開を一時停止しました。

2012年12月05日 01時47分11秒 | 立体出力(技術およびサービス)
先日公開した動画「【MMD立体出力】アバンドール・俺の嫁を画面から取り出すために。」につきまして、
ニコニコ動画で公開していた分を削除しました。

コメントで色々とご批判を頂いておりましたが、
中でも「冒頭部分がホラーである」との指摘があって、これに同意したため再編集をしようと決意しました。

冒頭ではミクの顔を黒バックで意味無くアップで浮き上がらせる演出としてしまい、
結果的にこれがホラーな印象を与えるに至ったと判断しました。
黒バックにしたのは印象を考えずに安直にモデルを配置してしまった結果であり、
それがホラーに見える可能性について考えてなかったためです。

この点につきましては猛省します。

ということで、
動画の冒頭部分の映像の組み立てを変更し、
足りない要素を加えることにしました。

修正版は1週間後をめどに再度公開する事に致します。

動画は削除しましたが先日アップロードしたファイルは現在でもダウンロード可能です。

作品中で紹介したミクモデル立体出力用ファイル:
(クレジット時TVモニタ内に実物を回転表示してます)

http://bowlroll.net/up/dl11356

そむにうむ式初音ミクRev.1.0(v1.cq.202.0109):

http://bowlroll.net/up/dl8333

以上宜しくお願いします。(^^)