白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

わすれなぐさ

2022年05月12日 19時45分36秒 | 日記
我が家の庭にわすれなぐさがたくさん咲いた。
花など愛でる柄ではないと言われるかもしれないが、青いこの花が好きだ。
以前は別の場所に植えてあったが小さな株でしか咲かなかった。土を改良し植え替えたら一面のわすれなぐさの群落になった。

もう半世紀以上も前、僕らの中学校の修学旅行は東京、神奈川だった。
色々な思い出はあるが、中でも忘れられないのははとバスのガイドさん。松原智恵子さんの若いころをもっと透明にしたような、「こんなキレイな人がこの世に居るのか」と田舎の中学生は思った。儚さと透明さを併せ持ったとしか、他に言い表しようがない。このガイドさんが夜の銀座のネオン街を走りながら歌ってくれたのが「わすれなぐさをあなたに」だった。1963年の歌だから、まだ倍賞千恵子さんや菅原洋一さんがカバーする前だ。ブォーチェ・アンジェリカという女性コーラスグループの歌だ。
それ以来僕はわすれなぐさという花を見るたび、胸の奥が甘酸っぱい気持ちになる。

庭はできるだけ消毒したくない。
ところが、もみじやリンゴなどの木にアメリカシロヒトリが発生した。
理想は天敵に任せる循環を作り出すことだが、当面そうもいっていられない。
枝の込み合ったところは剪定し、一匹一匹ピンセットでつまんで退治した。
アブラムシも発生しているが、葉だけ切り取って処分している。天敵のテントウムシの姿もあるので、消毒で一網打尽にしたくはない。
朝に晩に、庭に巡回は欠かせない。


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