白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

スプリング エフェメラル

2022年03月27日 20時14分41秒 | 日記
スプリング エフェメラル
何とも素敵な響きだ。
春のはかないもの、あるいは春の妖精。





庭で芽を出し、あっという間に花を咲かせた。
キンポウゲ科のキクザキイチゲという花らしい。
どのようにして入手したのかもう忘れてしまったが、かなり前から庭にある。
名前も良く知らなかった。
今日調べて、その名だと知った。
淡い想いのように儚い花。
僕はこうしたものに弱い。

他の地から花の便りが聞こえてくる。
当地ではやっと根雪が消えたばかり。
それでも今日は暖かくなり、庭の小さな野菜畑を掻き回したり、ネギの移植をしたり、肥料を入れたりした。
農作業の準備は4月半ば頃からだろうか。桜もその頃になるのだろう。
あと2週間ほどで桜が本当に咲くのだろうか。
それくらい今年の冬は寒かった。
たしか1月1日からの累積気温が600度になると花が咲くとか聞いた記憶がある。だとすると、少し遅れるような気もする。
何にしても暖かくなってくると、種を播きたくなるから不思議なものだ。

春の妖精に逢いに

2022年03月24日 20時57分18秒 | 日記
春分の日が過ぎたというのに雪が降った。
暖かくなった後、また寒さがやって来た。
平和な世の中になったと思ったら、また戦が始まった。
核廃絶が世界の大きな流れになろうとした矢先、核使用の危機がやって来た。
コロナが落ち着いたと思ったら、再び感染が拡大しつつある。
御嶽海は大関になったと思ったら、優勝戦線から脱落。
何もかもが、行きつ戻りつして定まらない。

そして僕は、ここに何を書けばいいのだろう。
気持ちも大きな振り子のように揺れている。
人間の認識というものには限界がある。
一方で、科学や文化、道徳的規範、生産力などは発展する。
それに伴って人間の認識もまた発展する。
だが、プーチンのそれは20世紀のまま発展を止めてしまったように見える。
かつては植民地の分け取りが当たり前に行われていた。
それが、今世紀ではそんなことをすれば世界中から袋叩きだ。
ジェンダー平等もそうだ。
人間の認識は絶えず発展させなければ、時代遅れの思想にしがみ付いたまま、過去の遺物になってしまう。
一部の政治家の頭の中には戦前の亡霊が憑りついているように見える。
認識も常にアップデートしていかないとならない。

そんな危機意識を抱きながら、少しでも気持ちを明るい方へ向けるために、春の要請に逢いに行ってきた。


一重のセツブンソウと八重のセツブンソウ。

♪野に咲く花はどこに行った
そんなことをちらっと思いながら少しの山歩きを楽しんだ。

畑の雪もやっと解けて、そろそろ農作業の準備が始まる。
種芋を購入した。
キタアカリ2キロ。男爵2キロ。メークィン1キロ。
いつも作り過ぎてかみさんに嫌味を言われるので、控えめにした。

数日前、粗挽き蕎麦粉を使って蕎麦を打った。
わが家では、この蕎麦が一番人気。
次回の蕎麦の会で、この粗挽き蕎麦粉がテーマなのだが、何しろ難しい蕎麦粉。果たして繋がった蕎麦になるのか心配。
これまでの練習の成果が試される課題だけに、変更しようか迷っている。
これまで二八蕎麦がメインで、今月一九蕎麦に挑戦した。その結果、やっぱり基本に立ち返り、二八から出直した方がいいような気もしている。
蕎麦打ちの出来も、良かったり悪かったり、揺れているのだ。

思い悩むのに疲れたときには、珈琲タイム。
今回仕入れた生豆はこの三種類。
5キロづつだ。
どんな味と香りが楽しめるだろう。
もう少しすれば桜の季節だ。



絶妙のタイミング

2022年03月09日 20時04分51秒 | 日記
スマートフォンならぬスマートウォッチなるものがある。
フォンは持たぬが、ウォッチは持っている。
これは、睡眠、呼吸、心拍数、血中酸素、歩数、最大酸素摂取量など、自分の生活にとって欠かせぬものとなっている。
トレーニングの仮想コーチ機能もある。
それが土曜日に故障してしまった。
さっそく、アマゾンで注文し、振り込みを行った。
他より、5千円安かったからだ。
ところが、日曜日を過ぎ、月曜日を過ぎ、火曜日を過ぎても、配達状況の欄には、『注文を受け付けました』から進展がない。
そんな中、ガラケーにメール。
『アマゾンプライム会員の会費納入に不備があり云々』
一瞬、何か不備があって発送できないのかなと、そんな思いが頭をよぎった。
だが、確かにプライム会員になれば、3千円だか、5千円だか、割引になるという誘惑があったが、もうクレジットカードを増やしたくはないし、申し込まなかったはず。
それに、ほとんど使ってもいないガラケーにそんなメールが来ること自体怪しい。
それにしても、何という絶妙なタイミング。
商品が発送されないのはそのせいか、と思ってしまっても不思議ではない。
さっそく、ネットで調べてみると、同じような詐欺メールが出回っていることが判明。即削除。
夜になって、やっと発送の連絡が入った。
アマゾンは発送が遅いという情報もあった。
宅配業者が手を引いて、1社のみになってしまったのも原因らしい。
楽天も利用しているが、こんなに遅いことは無い。在庫あり、の状況だったのだから。
それでも、明日届くらしい。

壊れて、数日間スマートウォッチ無しの生活をしていたが、ずいぶんそれに依存していたのかもしれない。
ウォーキングモード、ランニングモード、サイクリングモード、登山モード等々、アウトドアには欠かせないことも確かだ。
目覚まし時計も久々に使った。朝4時に起きる必要があったのだ。これまでは手首の振動で起きていたが、やっぱりかみさんを巻き添えにしたくはない。

*****
わが村の新規コロナ感染者数、1人。



安曇野

2022年03月06日 20時49分57秒 | 日記
どんな理由を付けようとも、他国へ軍隊を入れた時点でアウト。
アメリカも何度もアウトになってきたから、その肩を持とうとは思わないが、今回のプーチンは退場ものだ。
殺されるのは庶民。殺すの戦場に送られた若者だ。
ロシア民謡とロシア文学を生み出した国の、再生を心から願っている。

春めいてくると、早春賦のふるさと、安曇野に行きたくなる。
北アルプスの雪形も見たくなる。
田淵行雄記念館で、雪形展をやっていたので、それも兼ねて、わさび漬けを買いに行った。
北アルプスの湧き水で育つわさびは、これからが花の季節。

大王わさび農場のわさび田。

この水車小屋で、黒澤明が映画を撮った。

安曇野は夫婦の道祖神が多い。

安曇野でお気に入りのわさび屋さんが、三つある。
その筆頭がこの小笠原わさび店。



甕から出したてのわさび漬けは、まさに絶品。
温かいご飯に乗せれば、他に何もいらない。
このわさび漬けと、フキノトウを食べれば、いよいよ春だなあと感じる。
だが、今年はまだ積雪が多くて、今日もまた雪が降っている。
春一番のニュースが飛び込んでくるが、北信州はまだ冬のページにとどまったままだ。


*****
わが村は、コロナの新規感染者が本日ゼロ。
ここ数日、1人だったり、2人だったり、4人だったり、0人だったりと、完全にゼロというわけにはいかない。
それでも、我々は生活を続けなければならないし、年度替わりで区の役員改選や、総会もあったりする。まあ、書面採決というようなことになるのだろう。
県は蔓防解除を発表した。
村は、第6波が完全に収束していないことから、引き続き公民館等の使用を制限するという。
コロナ禍で我々が暮らしを続けなければならないように、ウクライナでは、戦時下で暮らしを続けなければならない人々がいる。泣くのはいつも庶民だ。