旅の終わりはいつだって少し哀しい。
昨年始めた千曲川と飯山線に沿ったランニング旅は最終区間、十日町から終点の越後川口を残すのみとなった。
前兆100キロ余り。今回は25キロ弱。
朝から時ならぬ雪の中、立ヶ花5時35分の越後川口行きに乗り、十日町に向かった。
新しく雪化粧し直した高井富士、高社山が優美な姿を見せる。
森宮野原は積雪の記録保持者。
積雪量7.85メートル。同じ長野県内でも桜が咲いているところもあるというのにこの残雪。
さらに新しく雪が積もった。
十日町の駅では小雨が降っていたがじきに上がった。
8時に次の駅、越後中条をめがけて走り出した。
キロ6分のペース。
このところずいぶん走ってないので、どの程度走れるのか分からない。
越後中条、下条と順調に通過。
次の越後岩沢を過ぎたあたりで13キロ。自販機を見つけて給水。
キロ6分ペース。
ところが、この後雨が降り出した。それが次第にあられに変わり、杉の樹の下や高速道の高架下で雨宿り。
このとき、致命的なミスを犯していることにまだ気が付かなかった。
gpsのルート設定で越後岩沢から内ヶ巻経由越後川口としてあったので疑いもせずに案内通りに走っていた。ところが、117号を走っていくと、内ヶ巻より越後川口が近くにある。そのことに気付いた時にはもう最後の千曲川の橋を渡る時で、内ヶ巻経由で越後川口に行くには、ほとんど内ヶ巻まで往復するに等しい。
もう、そこまで行く元気は残っていなかった。そのまま越後川口駅を目指した。歩調はもう歩くのと変わらない。あの突然の嵐の中では仕方なかったのだと言い訳してみても少し悔しい。
そんなこととは無頓着に千曲川は悠然と流れていた。
ともかくもこの旅の最終地点、越後川口駅に着いた。
距離23キロ。ペースキロ6分16秒。
最後はほとんど歩き同然だったが、1年越しのプロジェクトがこれで終わった。
越後川口の駅周辺にはほとんどお食事処がない。
安田屋というスーパーがあって、ここの一角にお休みどころがある。
総菜やお弁当もここで作っていておいしい。
このお弁当は380円。メンチカツもうまい。お薦め。
1時間半ほどここで休憩して十日町まで列車で戻り、明石の湯へ直行。
温泉に入り、昼寝をして、食事をして、また温泉に入りゆっくり過ごす。
飯山線もすっかり馴染みとなった。
これでしばらくはお別れだ。千曲川と飯山線。これからは菜の花が彩を添えてくれるだろう。
だが、懐かしんでばかりはいられない。新しい旅立ちが待っている。
これを書いている今、(翌日)足の筋肉痛にびっくりしている。こんなことはめったにないからだ。この冬、ほとんどなにもしていなかったのだから、当然といえば当然なのだろう。あとひと月後のカチューシャハーフマラソンは大丈夫か、俺?
毎年のことだが、冬、リンゴをたくさん食べる。体重は60キロを超える。体脂肪率は20%を少し超える。ベスト体重は58キロ。体脂肪率は冬以外は17%前後。徐々に戻していこうと思う。
あと10日後、九州の旅を計画している。その時に開聞岳に登ってこようと思っている。
ほとんど信州の山ばかり登っているので、他の人にとっては海外に行くほどの大遠征だ。山だけが目的ではないので、韓国岳と宮之浦岳はまたの機会となってしまった。
春になり、家庭菜園も作業が始まる。思い切り体を動かせり季節がやって来る。