辺野古を巡る政府の茶番劇にはほとほとあきれかえる。
沖縄は誰のもの?
政府のものでもなければアメリカのものでもない。
沖縄県民のものだ。
沖縄県人が、すなわち持ち主がノーと言っている。
政府は居直り強盗か。
選挙でことごとく否定された米軍基地を、民意を無視して強行する安倍内閣は、民主主義否定の内閣だ。
早期に退陣願うしかない。
春のように暖かな一日。
そんなもやもやを振り払おうと隣町にある雁田山に登った。
雁田山は標高786メートル。
里山だが、すべり山登山口という名前が示す通り、かなり急な登りが続く。
所々に大きな岩がある。
そして熊ベルも、ある。
ほぼ山頂の展望台(というのも、この先にもう少し高い最高地点が別にあるのだが、そこは林の中で展望が無い)まで、時速4キロ位のペース。
春霞の中で、北アルプスは見えなかったが、北の方に高井富士と呼ばれる高社山が優雅な姿を浮かばせていた。
まだ芽吹き前の冬枯れ色の木々の中、黄色の花を付けている木がある。
春に、まず咲くというところから名付けられたマンサクの花。
カタクリの花も咲き、この花にしか来ないというギフ蝶も生息する山だが、今はまだカタクリは葉が出ているだけだ。
一汗かいた後、山頂で食べるうまさ、歓び。
見渡す風景は限りなく優しい。
そんなことを一生懸命考える必要が、どこにあるのだろう。
北信濃の春はこんなにも穏やかで、こんなにも優しい。
ともすれば、眠り込んでしまいそうな危機の意識。
僕は本来花鳥風月を愛し、隠遁生活を夢見る人間だ。
ときにはこのような時間を持つことも許されよう。
それをいつまでも許さない現実がある。
まさにこのひと時が至福の時。
落葉の中で、カナ蛇が日向ぼっこ。
人間どもよりも、本当はずっと、ずっと賢いのかもしれないなあ。
下山口は、葛飾北斎の鳳凰の天井絵で有名な岩松院。
北信濃としてはかなり早い紅梅がきれいに咲いていた。
ここでも、人間の営みを憐れむように、自然の摂理にのっとって有るがままに自然を謳歌しているように見えた。