白樺小舎便り(しらかばごやだより)

北信濃の田舎暮らしの日々

出来るところから始めました 地球環境を守る為に

2021年10月15日 11時39分01秒 | 日記
長い時間を生きてきた。
家庭の明かりといえば、子供のころは裸電球だった。
やがて蛍光灯が出現。これはかなり長い間続いた。
そして今ではLEDが主流になった。
家電製品の変遷も色々あった。
ラジオといえば真空管の時代。それからトランジスタ、やがてICの時代。
地球環境ももう後戻りできないボーダーラインだと危機意識を持っている。
宇宙船地球号は燃料漏れを起こし、空調は故障し、病原菌が蔓延して、乗組員がいがみ合い、さらには取っ組み合いすらしている。宇宙船地球号はいつ難破してもおかしくない状況になっている。
『我なきあとに、洪水よ来たれ』 カールマルクスが指摘したように、もうけ至上主義、それが資本主義の本質だ。資本主義の限界がすぐそこに来ているように思う。色々な思想がある。多様性は必要だ。それを認識したうえでなお、現状を黙視することはできない。それを越えていく必要がある。現状への危機意識を持つ人はそう思わざるを得ないだろう。
身の丈に合わなくなった上着は脱ぎ捨てる必要がある。

長い間馴染んだ蛍光灯。少しでも省電力を実現しようとLED化を決意。本当はあのとがった光が好きではない。ちらつきも気になる。それを理由に長いことそのままにしていた。
百円ショップで電球型のLEDランプが200円で売られていた。もう、こういう時代になったのだな。以前はもっと高かった。電球型の蛍光管ランプをこれに替えてみた。明るさは増して、電力消費量は数分の一になった。
それを機に直管型の蛍光管もLEDに替えた。グロー式の器具はグロー管を外して蛍光管をLED管に替えれば良いのだが、電子式の場合は器具の改造が必要だ(電気工事士の資格が必要)。グロー式の器具も安定器が繋がったままではそこで電力を消費しているし、無駄なのでこれも取り外した。他に蛍光管式のダウンライトに適合するLED管がないので器具ごと2台交換した。
これでどれくらい省電力になったのか次回の検針結果を楽しみにしている。
自分にできることはささやかなことだが、電気を消し忘れる家人にうるさいほど注意したりしている。
僕らは爆弾を抱えたまま生きていくことなんかできない。原発の80キロ圏内に住んでいる。石川県の志賀原発、新潟県の刈羽原発。電力不足を理由に再稼働なんかされてはたまらない。

春まで乗っていた軽ワゴン車を娘に払い下げて、人生最後の車として同じタイプの軽ワゴン貨物車を新車で購入することにした。
ところが、世界的な半導体不足とかで、なかなか入荷しない。
5月が過ぎ、6月が過ぎ、7月が過ぎても、入荷の予定すらはっきりしない。
これでは、山登りにも行かれないではないか。軽トラしかないのだから遠くは出かけにくい。8月もむなしく過ぎて、9月には入荷遅れのお詫びのカタログギフトが送られてきた。
もうあきらめかけていた9月末、入荷したと連絡があった。
昔の人間なので、マニュアルミッション。荷物も積めるので乗用車タイプでなく貨物車。
それでも、中古車ばかり乗り継いできたものにとっては、新車はやはりうれしい。
そして、機能の進化もびっくりの連続。
まず、カーナビは細い道や最新の道まで網羅されている(当たり前だけど、少し前のカーナビに馴染んでいたのでびっくり!)。
エコドライブモードがカーナビに組み込まれていて、急発進、急ブレーキ、アイドリング時間、省エネスピードなどがそれぞれ5段階で評価されて、総合評価がA,B,Cなどで示される。
もちろんそれぞれ満点を取るべく、意識して運転している。
ライトはオートモードで、トンネルに入ると勝手に点灯し、出ると消える。夜になると勝手に点灯する。
更に、距離計には燃費モードがある。リッター何キロという燃費が瞬時に出る。平均燃費モードもある。
それを見ながら運転していると、アクセルを踏まないでよい下りでは、燃費50キロ。平地でもギヤをトップにしてできるだけアクセルを踏まないように走ると20~30キロ走る。今のところ平均燃費19.4キロ。前の車は14キロくらいだから、かなり省エネになっているといっていいだろう。アクセルは、ガソリンのコックのようなものだから踏めば踏むほどガソリンが出ていく。そうした意識で運転すれば、エコドライブができる。
ささやかだが、ここでも少し環境負荷軽減になっている。
出来ることから少しづつ。意識するのとしないのでは大きく違うと信じたい。
この車で、また山に向かうことが出来る。さてどこに行こうか。








日本百名山に入り損ねた不遇な山 岩菅山

2021年10月11日 21時37分21秒 | 日記
日本百名山に入れるかどうか最後まで深田久弥は迷ったという。
志賀高原の奥地にあり、スキー場などの開発から免れた山。
手つかずの原生林があり、北アルプスのように人が溢れることはめったにない奥深い静かな山。自宅から聖平の登山口まで1時間半で行ける。

このところ色々あってあまり山に登れなかった。
10/5に時間が取れて岩菅山に行こうと決めた。
9時45分。駐車場には7台の車。
登り始めは階段の道。
樺の葉は少し黄色っぽくなっている。

階段は歩きにくいが、土砂が崩れるのを防ぐ効果はあるのだろう。致し方ない。

秋だ。

百名山に入らなくて良かったとしみじみ思う。二百名山くらいでちょうどいい。百名山熱に侵された人々が押し掛ける山じゃない。(この言い方はヒンシュクを買いそうだな)。秋の日に一人静かに登るのにふさわしい山だと思う。





岩菅山頂。
ここは素通り。目的地は裏岩菅山。

いくつかのピークを辿り、右奥にあるのが裏岩菅山。
この稜線が最高だ。



ウラナミシジミ。
羽に目玉模様。

秋だ。
秋なんだなあ。

遠く後立山連峰。
双耳峰の鹿島槍。左が爺ヶ岳。右が五竜から唐松岳。そして白馬。

裏岩菅の山頂は文字がよく読めない古い看板があるだけだ。周りの展望は360度の絶景。
ここでゆっくりと昼食。

かたはらに 秋草の花 語るらく
ほろびしものは なつかしきかな  牧水

ほろびたものは若さだろうか。それとも夢。遠い日の憧れ。
懐かしいものはたくさんある。


帰途、避難小屋を覗いてみた。
45年前の大晦日、越年登山でこの小屋に泊まった。
あの頃はもう少し汚かったような気がする。

この分岐を右に下れば駐車場。
左側にはセギが引かれていて、昔、水のない山ノ内の里に水田を開くために作ったものだという。上条セギという。その横に道があり、僕は水平歩道と呼んでいる。これが結構長い。ここでお別れ。

3時間55分の山旅が終わった。