七七ブログ

タダの詩人「七七」による人心体実験の記録 

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2006-05-09 01:21:06 | 自動書記
重力に支配された 水だ
実体のない波動 音だ
どこにでもある 石ころさお前は
じっとしてる石 ただの存在を体現
全てを無視 全てから無視 闇夜にそっと立ち上がり
流星を見たんだ 
その後潰れたカエルを見て またもとの場所でひとりみしみし軋んでいたら
中からどんどんはみ出して 表面を覆い尽くして裏返ってしまった
はだかの土だ むき出しの雨が降る あられもない水が流れた
もういたたまれなくて走った 過去のことは忘れた 思い出すことも忘れた
追憶喪失
今しか分からない
現象が踊っている 
でかすぎて見失っている
東にはスラムが作られる
壁には跡がついている
梅の木には犬が小便をかけてゆく
村には春がやってくる
ピリオドは打ち疲れて手を抜いている そこに詐欺師がつけ込む
終わらない 奪い合いだ
増え過ぎたホモサピエンスにすみかを奪われた野獣の復讐の血液の深い森の中の
嘆きのような風の音がする
ベビーベッドの上で神秘の交感が今行われた所
アマゾンを流れた水が今この裏のどぶ川にやってきた所
レッサーパンダに続いてアオダイショウが立ちあがりはじめた所
石はがたがた震えてる
喉を湿らせる霧雨が 全世界に降っている所
ブラウン管モニターの光の粒が喋りだす
豆が転がって 落ちてしまった こんな形してるから
いけないのさ
転がればいい 削られればいい どっかにたどり着いてまたそこからどっかへ
静かな旅だ 巡り巡る巡礼の旅 元に戻ってくる円運動それが俺たちの旅だ
元に戻ってきてもすっかり変わっているから分からないけど
ここはもとの場所に違いない
あんたは
お母さんですね