時々、がん患者さんのケアをどうしたらいいのだろう?という相談以外に、スタッフから、ご家族ががんになった、どうしたらいいのだろう?という相談を受けます。
相談したいとご希望があれば、なるべく、時間はきちんと用意させてもらうようにしています。
今日も、ご家族さんのことで相談を受けてまいりました。
もちろん、私がご家族の治療にかかわっているわけではありませんので、あくまでも一般的なお話になるのですが…。
相談してくれたスタッフに、今日、伝えた内容のポイントは、
現在の治療の選択は間違っていないこと、例え治療の効果が得られなくても、一生懸命に考えて決めたということに価値があること、家族関係のバランスをみながら、立てないといけない人を立てること、家族みんなに治療などの情報は等しく伝えたほうがいいこと、
でした。
1時間近く、お話をしている中で、相談してくれたスタッフから、こんなことを聞かれました。
「ポンさんって、いつもそんなん?(=おそらく、根気よく話をするの?という意味でしょう…)」
んな、わけ、ない。
看護師として話をしているときには、自分は看護師であって、患者さんのご家族としての立場にはありません。
もし、自分の家族ががんになったら…。どうでしょ。
おそらく、冷静に物事を考えられなくなると思います。うまく物事が進まないことにいらいらしたり、愚痴もこぼしてしまうと思います。
何より、普段から、自分の身内となると、「また、おんなじことゆうてー。」と、身内がしゃべろうとすることを『ぴしゃっ』っと遮ってしまうときだってあります。
傾聴「魂」は、もはや、使い物にならない状態になる私…。
身内なら、そんなもんよねー、なんていいながら、お話してましたが、この状況に自分が置かれたら?と考えると、やっぱり、誰か、自分の支えとなってくれる人がいてくれたらいいな、と思います。
困った時には、すべての手が有効ではないにしても、対策を講じる手は多いほどいいかと思います。
これしかないというよりも、選ぶことができる方がいいときもあると思います。
話を聞かせてもらっている私の方もどきどきしましたが、これからも、何とか、相談を下さった方の心の支えになれればと思います。
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