緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

師長の人間力

2010-12-11 22:16:50 | 日々の「ケア」

 年々、経験を増すたびに、一緒に勤務したことのある師長さんとの出会いも自ずと増えていきます。
 最近、この年(内緒ですがー)になって、「自分が師長の立場なら…」と考えることも多くなりました。

 ふと、自分が病棟勤務をしていた頃に出会った師長さんのことを思い出しました。

 今の自分があるのは、すべての師長さんとの出会いのおかげだと思っています。勿論、尊敬できる師長さんから、「うう、どーーよっ、ホントにっ」とぼやきたくなる師長さんまで、さまざまでした。


 私にとってのインパクト大賞に輝いたのは、私が外科病棟で勤務していた時に、手術室(=OP室)からの異動でやってきた師長さんでした。

 愛称は、タコちゃん(愛称すら、仮称ですよん)。
 どうして、タコちゃんかというと…。あまりにも、きょえ~~~っと叫びたくなるくらい、恐い師長さんだったからです。恐い師長さんだからこそ、ちょっと、可愛い名前をつけて、自分たちのなかで愛着を深めようとすることってないですか???


 タコちゃんは、自分の病棟に異動する前から、すごい噂と評判が流れていました。院内でも恐い・厳しいで、看護師だけでなく、医師からも恐れられていた存在でしたから。
 
 いざ、一緒に勤務を始めると、緊張の毎日でした。
 その師長さん、「OP室の番犬」と呼ばれていて(いやー、実は、これ、私が命名したようなもの☆)、OP室のカウンターに座って、筋の通らないOPの予約やスタッフのやり取りがあると、相手構わず、がうがうっと噛み付くように鉈を振り回していました(ああ、ひどい言い回し)。
 今考えると、これは、タコちゃんなりの「スタッフ間の調整」でありました。


 実際に一緒に働いてみると、尊敬できる厳しさを兼ね備えた師長さんでした。
 
 何がすごいって、観察力と調整力、そして、リーダーシップ。
 

 スタッフが新しいことを始めようとして、話し合いをするのですが、まとまらなくて、もたもたしていると、「始めたらいいじゃないの。やりながら、だめならまた、やり直せばいい。」といって、ぴしゃっと決断をしておりました。
 
 そして、見てないようで、スタッフひとりひとりの行動を観察してる…。
 病棟の2チームが同時に申し送りを始めると、両チームの真ん中に座っているのに、同時に両方の情報を聞いて、処理してる…。

 若かったポンとしてましては、目を丸くするばかり。



 さらに、さらには、スタッフの弁当のおかずまでもちゃんとみてて、

 「あんた、今日は野菜が少ないじゃないのっ」とまで指摘。

 これはやりすぎ…。
 


 
 今思えば、スタッフに対する師長としての人間力は発揮されていたと思いますが、患者さんに対して、というと…。あまり印象がありません。
 そりゃ、そうでしょうね。OP室のキャリアが長い師長さんですから。OP室では病棟ほど、患者さんとお話をする機会はありませんから。

 そのあたりは、主任とスタッフがカバーしていたと思います。



 師長には、どの師長さんも、師長なりの個性があって、どの個性でもよい悪いだけで評価できるものではないと思います。
 師長のキャラクターによって、病棟の雰囲気は変わるものだと思いますが、その師長さんなりの病棟を築けていければ、それはそれでよいのだなと思います。

 
 過去を振り返ると、私のキャラクターでは、もし、私が師長になるのなら、タコちゃんのようにぴしっとした人間力を発揮することは一生かかっても無理だろうな、と思います。
 
 スペシャリストとして、病棟師長ではないけれど、さまざまなプロジェクト、ワーキンググループで「長」と呼ばれる役割を果たすようになっている自分としましては、「師長たるもの」を意識せざるを得なくなってきてます。
 
 師長たるもの、というよりも、リーダーシップというものを意識しているのだと思います。

 リーダーシップも人間力の1つ。



 自分の人間力をあれこれと考える機会が多い毎日です。
 

ネガティブ・ネガティブ

2010-12-05 14:49:16 | 

先日、更新したブログの内容を読み返してみて、あまりにもネガティブすぎたので、削除してしまいました。
それにしても、私、荒んでます。

とってもつらくなったので、学生時代の同期に会って、話を聴いてもらいました。

本音は「今の職場を離れたい」だったのですが、いつのまにか、自分ちの職場や組織の問題の話になり、どうしたらいいのか?なんて話に及んでいました。


何とかしたい。


その思いは今も変わらないのですが、今の自分にはいろんなエネルギーが枯渇しています。
心が、「はーー、しんど」ってぼやき続けている毎日です。



相談相手である友人に会うまでの時間、京都の街をぶらぶらしました。
ぶらぶらとしながら、いいなと思う景色をカメラで撮ったりして…。天気もよかった…。

歩いていると、その時間を素直に楽しめている自分がいました。
ああ、こんな時間、ええなーー、とここに来られたことが嬉しくなりました。

ふと、自分の気持ちを考えると、こんなことを思いました。


「なーんだ、私。まだ、元気じゃん。楽しいって感じてるじゃん!」


もうちょっと、すごーーく落ち込んでいいのになーー。
…とも思ったり。


修羅場である職場を離れると、幾分か元気になるのですが、月曜日からまた、修羅場の煮えくり返りそうな湯船にどっぷりと浸からないといけません…。


考える時間が残されているのが救い…。