緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

メイクは苦手

2015-02-22 13:47:34 | 日々の「ケア」

 患者さんがお亡くなりになったあと、お顔にメイクを施して差し上げます。


 私たちはエンゼルメイクと呼んでいます。


 このメイクは、生きている時の、普段のメイクとは同じようで…違うんです。

 そもそも、私はメイクは得意な方ではありません。そんな私が自分以外の方にメイクするなんて…とずっと苦手意識がありました。
 今もあります(とほほ)


 そんなわけで、エンゼルメイクをお勉強してきました。




 お亡くなりになった方と生きている時のメイクの違いはなんといっても、お亡くなりになっているので、メイクを施すお相手がご遺体になっている点です。

 生命活動が停止すると、ご遺体はどんどん変化がみられます。
 体温は下がり、顔色がなくなってきて、乾燥も強くなってきます。


 エンゼルメイクは患者さんを患者さんらしく送り出してさしあげるために大切なのですが、それにもまして、残されたご家族のケアとしてもとても大切なものだと思います。



 このエンゼルメイクって、なかなか難しいんですよね…。

 自分の緩和ケア病棟でもメイクセットがあって、保湿剤やファンデーション、口紅などなどをそろっているのですが、どうもうまくいかん…。
 



 こんな感じで勉強会に参加してみて、目からうろこ…的に得た技がありました。




 それは、男性のメイク!

 講師の方のメッセージは、「きれいにすることが目的ではない」、「その人らしさを引き出すメイクが大切よ」と。


 ふむふむ。
 私は男性の場合は、ファンデーションはせずに自然のままにさせてもらうことが多かったんです。
 それは、男性がファンデーションなんてする機会は皆無に近くて、亡くなったからっていきなりメイクをしたら、あれれ??な容姿になってしまうからなんです。


 実際に、どんな方法でやるのかは、ここでお知らせするのがいいのかどうかわからないから割愛いたしますが…。


 ファンデーションを塗りたくるよりもずっとずっと自然な仕上がりになるんです…。
 病棟でやってみたら、結構、好評で。

 しかも、お勉強した方法は、物品がほぼ、100円均一のもので行うことが可能なんです。

 すごいわぁ。


 やっぱり、専門家はすごいなぁと感心!!!!






 ちなみに、眉毛のない方の眉毛を描くという練習もしました。


 眉毛を描くのはとっても難しいという実証例がこれ…。
 


 

  


 これってね、席のお隣さんと左右別々に描いたんです。
 そしたらこんなことに…。


 おろろーん。
 左右がちゃうやーん。
 (ちなみに、唇も左右が違います)


 


 自分の眉毛を描くのとはわけが違う。

 
 
 自分のエンゼルメイクのレベルは、まだ、その人らしさを引き出すなんてところにはまだまだ到達していないと実感。
 こればっかりは、お相手を思う気持ちでカバーなんてことは無理でしょうから…。

 これまでにたくさんの患者さんのエンゼルメイクをしてきたっていうのに…。
 




 まだまだ修行ですなぁ。

 



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